向後桃、アイコン岩谷麻優のいないスターダムで恩返しのチャンス!

「写真提供:スターダム」
そして22年1・8後楽園に現われ、参戦を直訴。23日の大阪大会でウナギ・サヤカの査定試合に臨み、スターダムデビューを飾った。しかもこのとき、岩谷がリーダーのSTARS入りをアピールし認められる幸運。2・1後楽園からSTARSの一員としてリングに上がったのである。
「(ユニットに入るなら)STARS以外には考えられませんでした。その通りになってメチャクチャうれしかったです。ただ、あこがれが過ぎて、麻優さんの目をまともに見られないくらいでした(苦笑)」
STARS初戦のカードは、岩谷&葉月&コグマ&向後組vs林下詩美&上谷&AZM&レディ・C組。味方にも相手にも“推し”がいる。この状況で、向後はいかに試合をおこなったのか。
「もうワクワクウキウキですよ(笑)。なんならアフロディーテ(詩美&上谷組)も私の推しだったので」

「写真提供:スターダム」
“推し”と組み、“推し”と闘う。向後には夢のような毎日だった。しかし、プロレスはそんなに甘くはない。試合を重ねるにつれて、ファンとしてのあこがれがかえって向後を苦しめるようになっていく。
「最初の頃はスターダムに上がれること、STARSにいられること、麻優さんと一緒に試合できることがただただうれしかった。専業で思いきりプロレスできる、すごいと思う選手がいっぱいいるなかでできることが本当に楽しかったんですよね。ただ、そのうれしさが何よりもまさってしまい、試合結果や内容がついていかなくて、そこを葉月さんに突かれました。もちろん、うまくなりたい、早く追いつきたいとの気持ちで練習してたけど、いま考えると考えが浅はかだったのかなと。どうしたら一歩先に行けるのかがわからなかったんです。非難されてた頃はものすごく苦しかったけど、いまとなってはありがたい指摘だったと思います」

「写真提供:スターダム」
うれしさや楽しい気持ちはこみあげてくる。が、勝ちたい、負けたくないとの感情が見えにくい。それが欠点のひとつでもあった。が、向後には一つの転機となった試合がある。それは、昨年7・23後楽園での5★STAR GP出場者決定トーナメントにおけるレディ・Cとの対戦。ここで向後は敗れ、2度目のリーグ戦出場はかなえられなかった。それでもこの試合で見せた悔しい思いが周囲に伝わり、自分自身にも納得がいった。この年の秋、向後は岩谷と組んでタッグリーグ戦に出場。ピーチロックでのエントリーは2度目でこのときも結果を残すまでには至らなかったものの、パートナーの岩谷をはじめ、向後に対する評価は大きく変わったのである。
「麻優さんはこのタッグにはじめから乗り気ではなかったと思うんです。少なくとも私にはそう見えました。だからこそ、自分と組んだことを後悔させないようにと必死でしたね。スターダムのアイコンと言われる人が私と組んで負けてしまったら…。組める喜びよりも、責任感。自分にすごくプレッシャーをかけて臨みました。そして、初戦の試合後に麻優さんがメチャクチャ褒めてくれたんですよ。2人でご飯にいって映像を見返して、細かいところまでいろいろと反省を言ってくれて、私を育てようとしてくれたんですよね」














