【ノア】“魔法の宴”で世代交差!清宮・大岩・上野・吉岡の同世代4人が団体の垣根越え共闘、未来へ情熱の絆つなぐ

プロレスリング・ノアが6月30日、品川ステラボールにて開催した『WRESTLE MAGIC 2025』のメインイベントにて、団体の垣根を越えた8人タッグマッチが行われた。

メインイベントでは清宮海斗(NOAH)、大岩陵平(新日本)、上野勇希(DDT)、吉岡勇紀(ドラゴンゲート)という次代を担う4名が手を組み、YOSHI-HASHI(新日本)、KAI(ドラゴンゲート)、彰人(DDT)、稲葉大樹(NOAH)の混成ベテランチームと対峙。リング上は終始熱を帯び、“魔法の夜”にふさわしい戦いが繰り広げられた。

先発を務めた大岩と彰人ががっちりと組み合い、試合は静かな立ち上がりを見せたものの、上野とYOSHI-HASHIの攻防に入ると一転。チョップとエルボーが飛び交い、序盤から両軍とも一歩も引かない構図が生まれた。

中盤では、稲葉と吉岡が肉体をぶつけ合うショルダータックル合戦を展開。吉岡がドロップキックで反撃すれば、稲葉は容赦なくボディースラムとボディプレスで押し切る。場内には応援と驚きの歓声が交錯した。

ユーモアと情熱が交差したのは“情熱トレイン”の場面である。稲葉の「情熱!」の叫びに呼応するかのように、彰人、YOSHI-HASHIと続いたが、KAIはあえて無視し静観。この温度差が、異なる立場の選手たちの関係性を際立たせた。

さらにKAIは試合中、清宮に奇襲を仕掛け、場外でコードを使って絞め上げるという荒業も。リングに戻れば上野が華麗なコンビネーションで流れを戻し、若手4人の息の合った連携が観客の目を引きつけた。

吉岡、上野、大岩がKAIを追い詰めると、トレイン攻撃に加えてノータッチトペ・コンヒーロの連続炸裂で会場を揺らした。各団体の“推しの逸材”たちが一挙に躍動する展開は、まさに“ドリームマッチ”の様相であった。

終盤、清宮と稲葉の一騎打ちが中心に。情熱ロケットを繰り出した稲葉は、「情熱!」と叫び全身全霊の一撃に託したが、KAIが突如稲葉にガットショットを見舞うという裏切りも勃発。それでも稲葉は清宮にバックドロップで応戦し、気迫を見せつけた。

だが、清宮はその全てを跳ね返す。稲葉のヘッドバットを受けながらも、鮮やかなローリング・シャイニング・ウィザードで切り返し、最後は渾身のシャイニングランサーで3カウントを奪取。若手混成チームが勝利を収めた。

<試合結果>

▼メインイベント(第7試合)
8人タッグマッチ(60分1本勝負)
清宮海斗 〇
大岩陵平
上野勇希
吉岡勇紀
vs
YOSHI-HASHI
KAI
彰人
稲葉大樹 ×
※17分51秒 シャイングランサー→片エビ固め

試合後、清宮は興奮冷めやらぬままマイクを手に取り、「WRESTLEMAGICありがとうございました!皆さん魔法の続きをお楽しみに!」と絶叫。声が裏返るハプニングにも笑いが巻き起こり、リングは笑顔と拍手に包まれた。

バックステージでは、それぞれが思いを語った。

【試合後の清宮&大岩&上野&吉岡】

清宮「よーし! はい! はい! はい! はい!」

上野「二面性が凄い」

清宮「いやあ、最高でしたね。だって声出しすぎて、大事な締めの部分で声裏返っちゃいましたから。すいません。ホントにでもそれぐらい楽しくて」

上野「楽しかったね」

清宮「こんな同世代でこうやって集まれるリングって、魔法のこのリングしかないと思うんで。ホント魔法かかったなと。それプラス、やっぱ俺と陵平のタッグは…」

大岩「楽しかったですね。昨日ぶりです」

清宮「昨日ぶりでね、まさかここで出会えるなんてね、思わなかったしね」

大岩「俺、今日帰ってきてたんです」

清宮「昨日、名古屋泊まり?」

大岩「はい」

上野「話長いよ!」

清宮「勇希とはね、ALL TOGETHERもあったし、組んでも戦ってもまだまだ楽しみ」

上野「うん」

清宮「吉岡選手も対戦したいっていう言葉があっての…」

吉岡「すいません。自分の勝手で欠場しちゃって。知らない間に髪もなくなっちゃったんですけど。最高の月曜の魔法がかかったんじゃないかなと思います」

上野「1個言えるのは、今日魔法にかかったように俺ら集まりましたが、僕たち若い選手がプロレス界進んでいくのには魔法は必要じゃありませんから、皆さんみといてくださいよ。今日この4人がどうなっていくのか。僕たちは確実に進んでいきますので。ありがとうございました!」

吉岡「よっしゃあ!」

清宮「サイン会しましょう!」

上野「バイビー」

清宮「ありがとうございました!」

吉岡「バイビー」

大岩「バイビー」

【試合後の稲葉&YOSHI-HASHI&彰人】

彰人「まんまと若い世代にやられちゃいましたね。まあ、僕ら30代、40代のチームだったんですけど、やっぱ若くてイキがいいっていうのはいいですね。各団体にああいう選手がいて、本当にプロレスの未来は明るいと思います」

稲葉「みんなの情熱が感じられて嬉しいです。情熱ありがとうございました」

彰人「ありがとうございました」

稲葉「情熱ありがとうございました」

YOSHI-HASHI「ありがとうございました」

※3人で「情熱」と叫ぶと

稲葉「まだまだ負けません、情熱は」

彰人「YOSHI-HASHIさん、どうでした? 他団体の人といろいろ当たって」

YOSHI-HASHI「まあ、久しぶりにNOAHに上がって、やっぱスゲェいい刺激になったし。今日はね、ちょっとバスの、リングトラックの移動の関係で、棒を持って来れなくてさ。それがすごい心残りでさ。今日、もちろん誰が来るのか知らなくて。でも違う試合にKENTAいたでしょ? 次はKENTAと同じリングで、棒をちゃんと持って、魔法にかかりに来たいと俺は思いました。また」

彰人「そうですね。本当に僕ら超リアルでした、リングが。本当にリングで初めて顔を合わせて、すごいぎこちなかったけど、それが物凄い楽しかった。僕も全然他団体に出ることないですけど、やっぱこういうイベントはいい刺激になるし、やっぱりいろんな団体の人と試合したいですね。本当にNOSAWAプロデューサー、ありがとうございました」

YOSHI-HASHI「また、魔法に」

彰人「はい。かかりにきましょう」

稲葉「ありがとうございました」

YOSHI-HASHI「情熱!」

稲葉「情熱!」

彰人「情熱!」

清宮、大岩、上野、吉岡。4人の若手が交わした再会の誓いは、団体の垣根を超えて次世代の物語をつむぐ礎となる。魔法の夜は、確かに次なるプロレスの未来へとバトンを渡した。

<写真提供:プロレスリング・ノア>

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