【新日本】聖帝の魂、岩に刻まる。大岩、タイチとの壮絶な消耗戦の果てに掴んだ大きな一勝「今日の試合で、すげえ勉強になりました」
新日本プロレスは8月3日(日)、福岡・福岡国際センターにて『G1 CLIMAX 35』第11戦を開催した。
『G1 CLIMAX 35』
日時:2025年8月3日 (日) 16:00開場17:00開始
会場:福岡・福岡国際センター
観衆:2,534人
Aブロック公式戦で、タイチと大岩陵平による初シングル対決が実現。互いの魂を削り合う壮絶な肉弾戦の末、大岩がタイチを破り4勝目を挙げたが、その勝敗を超え、ベテランから若き獅子へとプロレスの魂が受け継がれる、熱いドラマが生まれた。
共に3勝3敗と、決勝トーナメント進出へ向け絶対に負けられない状況で迎えた一戦。新日本本隊に合流し、新たなスタイルを模索するタイチと、凱旋後、破竹の勢いを見せる大岩。世代もスタイルも異なる両者の初遭遇は、ゴングと同時に互いの意地をぶつけ合う、真っ向からの潰し合いとなった。

序盤からショルダータックルの応酬、そしてタイチのアックスボンバーと大岩のラリアットが何度も激しく交錯する。それは、小細工なしの、どちらがより頑丈で、より強い気持ちを持っているかを確かめ合うかのような、原始的な闘争であった。

タイチが顔面へのステップキックなど非情な攻撃で格の違いを見せつければ、大岩もブレーンバスターやセントーンといったパワフルな攻撃で応戦。中盤、タイチがパンタロンを脱ぎ捨て勝負をかけると、試合はさらにヒートアップ。

大岩が天山スープレックスや必殺のTHE GRIPで勝利に王手をかければ、タイチもバックドロップや掟破りのTHE GRIPで切り返すなど、一進一退の攻防が続いた。

終盤、両者の体力は限界を超え、その攻防はアックスボンバーとラリアットの打ち合いに終始した。まさに「意地と意地のぶつかり合い」。その壮絶な消耗戦の末、最後にリングに立っていたのは大岩であった。渾身のTHE GRIPで、偉大な先輩から大きな大きな勝利をもぎ取った。

<試合結果>
▼第6試合 30分1本勝負
『G1 CLIMAX 35』Aブロック公式戦
タイチ ×(3勝4敗=6点)
vs
大岩 陵平 〇(4勝3敗=8点)
11分50秒 THE GRIP→体固め

しかし、この試合の本当の意味は、勝敗の先にある両者の言葉に凝縮されていた。バックステージで大岩は、この一戦をこう振り返った。
大岩「今日はありがとうございました。タイチさんが本隊入って、何が変わったんだって思ってたら、そういうことか。TMDKの俺にも、試合を通してプロレスを教えてくれてたんですね。今日の試合が、まさに意地と意地のぶつかり合いだ。
後半は俺もそうだけど、タイチさんもラリアットしか出してなかったって記憶だけど、そういう試合の組み立て方もありですね。今日の試合で、すげえ勉強になりました。そのスキル、今後の俺にも、必ず必要なことなんで。でもタイチさん、試合後に言いましたよね?『またやりましょう』って。
俺も、タイチさんとやるの、すげえ楽しみにしてます。だけど今は『G1』なんで、残りの2戦、上村さんとSANADA……何がなんでも(勝利を)獲って、決勝リーグ(トーナメント)進出して、有明で行われる優勝決定戦に残り、優勝する。しっかりと見ててください。ありがとうございました」

一方、敗れたタイチは、悔しさの中にも、確かな手応えと未来への希望を見出していた。
タイチ「おもしれえじゃねえか。おもしれえな、オイ。名前の通り、岩みてえなヤツだったよ。大岩だったよ、ホントに。辻、(上村)優也、(海野)翔太、成田……アイツらだけじゃねえか。いるじゃねえか、大岩だって。頼もしいよ。参ったな……。あんな頑丈だとはな、アイツが。あんな、あんな真っ向から来てよ、打たれ強いヤツがいるなんて、頼もしいじゃねえか。新日本の未来、まだまだ大岩、完成形じゃねえだろ。まだまだ浅えんだろ、年齢だって。今日俺とこういうふうにやった試合、またお前の経験の中で、一つ刻んどけ。
そして、アイツら4人に負けないようにお前もそこに混ざっとけ、大岩。その前に、また俺が立ちはだかるけどな。簡単にいかんぞ。今日は初対戦だったからな。次は研究していくよ。ちょっとお前の土俵に乗りすぎたかもな。お前は腕っぷしが強いって聞いてたから、どんだけのもんか試したかったから。今日は、腕っぷしの強さに負けたようだな。次はもっと、研究してやるからよ。お前も強くなって、俺を出迎えろ。俺もまだまだ、立ちはだかってやるから。またな……」
ベテランがその身を挺して若手の壁となり、若手はその壁を乗り越えることで成長していく。この一戦は、G1という過酷なリーグ戦の中で繰り広げられた、プロレスの魂の継承劇であった。この大きな経験を糧に、大岩陵平の夏は、さらに熱く燃え上がっていく。
<写真提供:新日本プロレス>
Pages 1 2














