【新日本】海野翔太がTAKESHITAとの『G1』天王山を制し魂の叫び「新日本プロレスこそが聖域だ」
新日本プロレスは8月8日、神奈川・横浜武道館にて“真夏の最強戦士決定戦”『G1 CLIMAX 35』第14戦を開催した。
『G1 CLIMAX 35』
日時:2025年8月8日 (金) 17:30開場18:30開始
会場:神奈川・横浜武道館
観衆:2,448人
メインイベントのBブロック公式戦で、海野翔太がKONOSUKE TAKESHITAとの壮絶な死闘を制し、Bブロック首位タイに躍り出る大きな5勝目を挙げた。
前日にKOされるという絶望的な状況から這い上がった若き獅子は、試合後、涙ながらにファンへの感謝と、自らの信じるプロレスへの愛を叫んだ。

事の発端は、前日の後楽園ホール大会。前哨戦のタッグマッチ後、TAKESHITAは海野を場外の硬い床の上へ、非情なブレーンバスターでKO。誰もが万全の状態ではないと見ていた中、運命の初シングル対決のゴングは鳴らされた。

試合は、TAKESHITAが海野の首へ集中攻撃を仕掛ける、過酷な展開となった。さらに、悪夢の再現とばかりに、再び場外での垂直落下式ブレーンバスターを敢行。
KO寸前まで追い込まれた海野であったが、横浜の観客から沸き起こる大「翔太」コールが、その心を再びリングへと引き戻した。

ファンの声援を力に変えた海野は、驚異的な粘りで反撃を開始。TAKESHITAの膝へ的を絞った攻撃で流れを引き寄せると、試合は互いの魂を削り合う、壮絶な死闘へと突入した。

終盤、TAKESHITAが変形のチキンウイングフェイスロック「Plus Ultra」やブルーサンダーで勝利に王手をかける。しかし、海野はこれを執念でキックアウト。

最後は、TAKESHITAの必殺技レイジングファイヤーを、渾身の力で切り返すと、自らのすべてを込めたSecond Chapterを完璧に決め、30分に迫る激闘に終止符を打った。

<試合結果>
▼メインイベント(第9試合) 30分1本勝負
『G1 CLIMAX 35』Bブロック公式戦
海野 翔太 〇(5勝3敗=10点)
vs
KONOSUKE TAKESHITA ×(5勝3敗=10点)
25分46秒 Second Chapter→片エビ固め

試合後、マイクを握った海野は、その想いを爆発させた。
「横浜に新日本プロレスが帰ってきたぜーッ!WORLDをご視聴の皆さん、そして会場にお集まりの皆さん、最後まで熱い熱い大歓声、誠にありがとうございました。 『G1』が始まる前にスケールが小さいと言われた。俺はたった一つ、新日本プロレスを一番愛している。そのためには今日お集まりいただいた横浜の皆様を笑顔にして、WORLDをご視聴の皆様を笑顔にして、明日からまた頑張ろうってもらえるように闘うしかないんだ。プロレスが好きにスケールが大きいも小さいも関係ない。ただ、明日からまた頑張ろう、辛いことがあっても、しんどい思いをしても、プロレスを見て元気をもらって、また明日への日一歩を踏み出す。そのために俺は闘っている。TAKESHITAさんは確かに強い。世界で最強と言っても過言ではない程の強さ、スケールのデカさ、怪物、TAKESHITAさんは凄いと思う。だけど、だけどな、他の団体でもなく、ましてやAEWでもなく、新日本プロレスこそが聖域だ」
■試合後バックステージコメント

その言葉の裏にあったのは、知られざる苦悩であった。
海野「どこの道場出身でもいい。DDTでも、新日本プロレスでも、どこの道場出身でもいい。ただ一つ、世界ではなく、日本でも、まだ俺らが知らない日本でも、プロレスを好きになって応援してくれる人たちがいることを忘れんな。1年に1回でも、2回でも、2年に1回でも、5年に1回でも、その土地に行って恩返しをするのがプロレスラーの役割だ。3団体所属してて、たまにしか来れなくて、毎回巡業を回れないかもしれない。そういう意味ではスケールが大きいかもしんない。
でもそういう気持ちを見せてくれるだけで、プロレスファンは救われるんだ。俺は日本中のプロレスファンにありがとうって言いたい。1月4日、東京ドームが来て、俺は人間として、“プロレスラー・海野翔太”ではなく、“人間・海野翔太”として地の底に落ちた。外に出るのも怖くなって、コンビニに行くのも、ジムに行くのも、街を歩いてるだけで、ひそひそ話をされてるだけで、『また俺の悪口言われてんのかな』『俺は必要ないのかな』って、心底苦しい時期があったんだ。
それでも、サイン会だったり撮影会、プロレス会場だったり、NJPW WORLDを見てるお客様が、一つひとつ、温かい声を、励みを(くれて)、『頑張れ』って応援してくれるから、今日、この舞台に立てた。そしてメインで勝つことができて、締めることができたんだ。これから先も、長いぞ。俺のSecond Chapterは長いぞ。全ての意味を、頭を丸めて終わりじゃねえ、全ての意味を、恩返しをして、プロレスっていうものを、もっともっと日本中全国広めて、みんなに夢を、希望を、活力を与えて、笑顔にしてやる」

一方、敗れたTAKESHITAもまた、潔く敗北を認め、勝者を称えた。
TAKESHITA「海野翔太、お前の勝ちだ。お前の勝ちだよ。お前が勝者だ。おお、海野、俺はもっと強くなって、もっと有名になって、頂上に立ってやる。プロレス界、世界の頂上を俺は意味してんだぞ。オイ、海野。5年後、10年後は、お前は下から俺を見上げて、『俺はあのTAKESHITAにたった1回勝ったことがあるんだ』って自慢しろ。俺はお前の手が届かねえぐらい、上に上に行ってやる。今日、勝ったのはお前だ。よかったな。一生の宝物にしろ」
ロッキー「今晩はショータが2点を手にした。全てを手にして、気分がよくなっていることだろう。しかし、遅すぎるんだ。お前はTHE ALPHAのレベルに到達していない。この男は世界を股にかけるスーパースター。お前の憧れ、理想を全て持っている。自分がトウコンを、ファイティングスピリットを持っていると思うのか? こいつの小指には、お前の全身以上の闘魂が詰まってる!お前はクソバカ。あのレフェリーもクソバカ。家族全員クソバカだ。この男こそ本物。3団体所属で世界王座を何度も戴冠している。そしてじきに、『G1 CLIMAX 35』優勝者になる男だ。俺が保証しよう」
TAKESHITA「(※英語で)トップに行くぞ」
ロッキー「もうすぐ。あと少しだ」
絶望の淵から、ファンへの愛を力に変えて掴んだ、あまりにも大きな一勝。この勝利で5勝目を挙げ、Bブロックの首位に立った海野。その瞳は、確かにG1の、そして新日本プロレスの頂点を見据えている。

<写真提供:新日本プロレス>
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