【JTO】デビュー3周年の稲葉あずさが語る、H.A.T.E.での覚醒と“10代の野望”!吏南との運命の決戦「推し」から「超えるべき壁」へ

2026年3月6日、JTO後楽園ホール大会。
この日、一人の若きヒロインがデビュー3周年を迎える。
第11代QUEEN OF JTO王者であり、スターダムの極悪ユニット「H.A.T.E.」でも異彩を放つ18歳、稲葉あずさだ。

2023年3月3日のデビュー以来、実姉・稲葉ともかとの激闘、NEW BLOODタッグ王座やJTO GIRLS王座の奪取、自主興行の成功、そして大手芸能事務所・オスカープロモーションへの所属と、怒涛の勢いでプロレス界を駆け抜けてきた彼女。

その3周年記念試合の相手に選ばれたのは、彼女がプロレスラーを志すきっかけとなった“永遠の推し”であり、現在はH.A.T.E.の同門でもある吏南だった。

圧倒的なスピードで夢を叶え続ける10代の目に、今のプロレス界はどう映っているのか。
吏南への特別な想い、姉・ともかとの複雑な(?)関係、そして20歳までに叶えたい壮大な野望まで、底知れぬ魅力を持つ稲葉あずさに迫った。

【大会概要】
JTO 後楽園ホール大会
日程:2026年3月6日(金)時間:開場 17:30 / 開始 18:30
場所:東京・後楽園ホール

【決定対戦カード】

▼稲葉あずさデビュー3周年記念スペシャルシングルマッチ
稲葉あずさ vs 吏南

 

■疾走する10代。「後から何も残らなかったらどうしよう」という不安

――本日はよろしくお願いします。少し喉の調子が悪いとのことですが、相変わらず元気いっぱいですね。

あずさ:よろしくお願いします! 今日も元気です!

――デビュー当時から拝見していますが、この3年間で本当に大人の女性になりましたね。

あずさ:もう大人ですよ(笑)。最初は敬語も上手く使えなかったんですけど、TAKA(みちのく)代表やお姉ちゃん(稲葉ともか)に、性格も含めて全部叩き直されたので。

――人間的にも成長したと。

あずさ:はい。あと、世の中には“悪い大人”もいっぱいいるので、そういう人たちを見て「こういう大人にはなりたくないな」と学んだ部分もあります(笑)。

――プロレス界に入ってからの3年間、楽しかったですか?

あずさ:もう、濃すぎてあっという間に3年経っちゃった感覚です。ありがたいことに試合数も多くて、ずっと勢いのあるままここまで来られたので。でも、だからこそ「後になって何も残らなかったらどうしよう」という不安もあるんです。

――すごい疾走感ですよね。現在18歳ですが、同級生とは違う道を歩んでいることについてはどう感じていますか?

あずさ:周りのみんなは普通の学生生活を送っている中で、私はプロレス一本で頑張ってきました。地元に帰って同級生と会うと、「私の方が大人だな」って思うことはあります。色々な経験をしてきた分、自分の方が上だなって(笑)。

――自力で数々の実績を積み上げてきたからこそ、それが確固たる自信に繋がっているんでしょうね。

あずさ:はい、自信満々です!

 

■「永遠の推し」吏南との記念試合。「今はただ、超えたい壁」

――3月6日の後楽園ホール大会では、デビュー3周年記念試合として、スターダム・H.A.T.E.の同門である吏南選手とのスペシャルシングルマッチが組まれました。今の心境はいかがですか?

あずさ:話すと長くなっちゃうかもしれないんですけど……実は、私がプロレスラーになろうと決めた理由の一つが、吏南選手のおかげなんです。

――そうだったんですか!

あずさ:お姉ちゃん(ともか)に憧れてこの業界に入ったのも事実ですけど、もう一つ大きな理由が、「吏南に憧れたから」なんです。

――具体的に、どういうところに惹かれたのでしょう?

あずさ:私が小学6年生くらいの時に初めて吏南選手を見たんです。本当にキッズレスラーとして頑張っていて、「こんなに若くてもプロレスラーになれるんだ! この子すごい!」って衝撃を受けて。年齢も1歳しか違わないのに、すでにリングで戦っている姿を見て、ずっと“推し活”をしてました。

――推し活ですか(笑)。

あずさ:はい(笑)。お小遣いの範囲で貢いだり、応援用の歌詞動画を作ったりして、本当にめちゃくちゃ推してました。

――その気持ちは、吏南選手ご本人に伝えているんですか?

あずさ:はい、本人も知っていると思います。

――そんな“元推し”とのシングルマッチ。プロレスラーになった今、どのような感情で臨みますか?

あずさ:デビュー前はずっと「推し」でしたけど、レスラーになった今は「超えたい壁」に変わりました。隣に立っても、対角に立っても、「凄さ」しか感じないんです。だからこそ、このシングルマッチではとにかく勝ちに行きたい。超えに行きたいです。

――吏南選手も今、ものすごい勢いでスターダムを席巻していますよね。

あずさ:プロレスが上手すぎるんですよ。全部が上手くて、尊敬しかないです。私がデビューして1年も経たない15歳の時、フューチャー(・オブ・スターダム)のベルトを懸けてシングルをやったんですけど、その時は圧倒的な差で負けて、めちゃくちゃ悔しい思いをしました。でも、その後に「一緒に“ババア狩り”しよう」って言ってタッグを組んでくれて。そこからの私の成長スピードは、全部吏南のおかげだと思っています。

――タッグを組む中で、色々なことを教わったんですね。

あずさ:はい。「ここはこうした方がいい」「ここはもっと声を出した方がいい」とか、一から全部教えてもらいました。年齢は近いですけど、大先輩なので上下関係はしっかりあります。でも、本当に丁寧に教えてくれました。

――今、お二人をはじめとする若い力が女子プロレス界を押し上げています。これまで教えてもらったことの集大成を見せる試合になりそうですね。

あずさ:そうですね。今まで教えてもらったことも含めて、とにかく超えたい。今はその気持ちだけです。

 

■H.A.T.E.の真実。「強さの塊。でも、裏ではたまごっちやってます(笑)」

――あずさ選手はスターダム参戦時、ヒールユニット「H.A.T.E.」に所属しています。中から見たH.A.T.E.はどんなチームですか?

あずさ:もう、「強さの塊」です。今年は特にH.A.T.E.の勢いが凄すぎて。私はまだ今年、個人として大きな結果を残せていないので焦りもあるんですけど。

――ベルト総取りなど、H.A.T.E.の快進撃はプロレス界全体でも大きな話題になっています。ヒールユニットでありながら、上谷沙弥選手の発信力もあり一般層への発信力も強い。あずさ選手から見て、メンバー間の人間関係はどのような感じですか?

あずさ:みんな本当に仲がいいんです。「ヘイト」って名前ですけど、控室では誰かが『たまごっち』をやったり、シール交換をしたりして(笑)

――ヒールユニットの裏側が可愛すぎますね(笑)。

あずさ:愛がすごいんですよ。上谷(沙弥)さんがテレビや外の仕事で頑張ってたら、「頑張ってるね!」って励まし合ったり、みんなで朝の番組(ラヴィット!)を見たり。ヒールですけど、本当に絆が強いチームです。刀羅ナツコさんが「アニメでは最後に正義が勝つけど、プロレスではヒールが勝ち続ける」と発言されてるのを聞いて「確かに!」って思いました。実績が伴っているからこそ、あの発言の説得力がすごいですよね。そういう先輩たちに囲まれて、強さや上手さを磨ける環境にいるのは、本当に大正解でした。H.A.T.E.に入って良すぎました。

――JTOでの「稲葉あずさ」と、H.A.T.E.での「稲葉あずさ」。スイッチの切り替えはどうしているんですか?

あずさ:特別な儀式はないんですけど、スターダムの試合の日は、会場に向かう電車の中からもうスイッチが入ってます。「今日は何をやってやろうか」って、悪いことしか考えてないです(笑)。「メイクが変わっているだけ」って言われることもありますけど、自分の中ではしっかり切り替えています。

――どちらが「素」に近いですか?

あずさ:それ、めっちゃ聞かれるんですけど……実はH.A.T.E.の方が素に近いかもしれないです(笑)。でも、その二面性を持っていることが自分の強みだと思っています。

 

■QUEEN OF JTO王者としての野望と「なんとなく」の天才肌

――JTOの話題に戻りますが、現在第11代QUEEN OF JTO王者として、どのような防衛ロードを描いていますか?

あずさ:本当はJTOの所属選手がガンガン挑戦してきてほしいんですけど、まだ私に勝てそうな子がいないのかな、と。だから、私は「外」を見ています。他団体の選手と防衛戦をやって、このベルトの価値をもっと広めていきたいです。

――具体的に戦いたい相手はいますか?

あずさ:スターダムだったら古沢稀杏や八神蘭奈選手とか、関節技がすごい選手とか。ルールが特殊なので対応できる選手は限られるかもしれませんが、適性がある選手なら誰の挑戦でも受けますよ。「来てくれたらいつでもやるよ」って感じです。

――あずさ選手は空手のバックボーンがありますが、通常のプロレスからUWF系の特殊ルールまで、幅広く対応できるのがすごいですね。

あずさ:自分でもよく分かってないんです(笑)。空手が活きているかどうかも正直分からないし、ちゃんとしたルールも完全に把握しているわけじゃなくて……いつも「なんとなく」でやってるんです。これが正解なのかどうかも分からないまま。

――その「なんとなく」でトップレベルの試合を成立させてしまうのが、10代の天才肌たる所以ですね(笑)。

あずさ:何でも挑戦します! できなかったら「できない」でいいじゃないですか。いつ辞めるかも分からないんだから、今できることに全部チャレンジしたいんです。

――あずさ選手の活躍を見て、JTOのオーディションに受けに来る子もいるそうですね。

あずさ:そうなんです! 「あずささんに憧れて入りました」って言ってくれる子が何人かいて。自分が吏南選手に憧れたように、誰かの憧れの存在になれていることが本当に嬉しいです。その子たちのためにも、もっと頑張らなきゃって思えます。

 

■姉・ともかとの激闘、そして「シスコン」問題?

――デビュー3周年を振り返る上で、やはり姉である稲葉ともか選手の存在は欠かせません。デビュー戦もともか選手が相手でしたね。

あずさ:この前、自分のデビュー戦の映像を見返したんです。当時は「超満足!」って思ってたんですけど、今見ると「成長したな」って思います。試合の構成とか見せ方とか、やっぱり当時はまだまだでしたね。恥ずかしくて直視できない部分もあります。

――デビュー戦ということで、プレッシャーも相当だったのでは?

あずさ:ヤバかったです。普通のデビュー戦って第1試合とかじゃないですか。でも私、いきなりセミファイナルで。期待されすぎていて、プレッシャーに押しつぶされそうでした。周りからは「どうせ3日で辞めるだろう」って思われていたみたいですけど、なんとか3年続きましたね(笑)。

――今や、姉超え(2025年5月7日のJTO GIRLS王座戦で勝利)も果たしました。勝った瞬間の気持ちは?

あずさ:プロレス以外の面ではとっくに超えていたんですけど(笑)、プロレスの試合で勝つのは初めてだったので、とにかく嬉しかったです。「頑張ったな、自分」って感動しました。

――ともか選手との現在の関係はどうですか?

あずさ:普段は連絡も取らないし、一緒に住んでもいないです。会場で会うくらい。向こうからはしょっちゅう連絡が来るんですけど、私、全部無視してます(笑)。

――えっ、無視ですか?

あずさ:お姉ちゃん、私のこと好きすぎなんですよ。もうシスコンすぎて気持ち悪くて(笑)。「可愛い、可愛い」って言ってくるし、「一緒にご飯行こう」とか、「ディズニー行こう」とか100回くらい誘われてるんですけど、全部断ってます。

――5歳離れていると、可愛くて仕方ないんでしょうね。

あずさ:「一緒に暮らそう」とも言われるんですけど、絶対に嫌です! あれこれ口出しされて、自分の好きなように生活できなくなるから。

――でも、プロレスラーとしては良きライバルですよね。

あずさ:最初は憧れでしたけど、今はもう「絶対に追い越させない」って思ってます。同じレベルになるのも嫌。ずっと私の方が上でいたいです。売上も全部負けたくないですね。

 

■地元凱旋『稲葉姉妹自主興行』の成功、まさかのオスカープロモーション所属へ

――2月23日には、愛知県豊川市で『稲葉姉妹自主興行』を成功(観衆542人・超満員)させました。凱旋興行はいかがでしたか?

あずさ:準備が本当に大変でしたけど、やり切った満足感はあります。目標だった500人を達成できて、超満員にできたのは地元のおかげですね。初めて学校の友達や先生に頑張っている姿を見せられたのが良かったです。「あずさがこんなに頑張ってるなんて刺激になった」って言われて、感動しました。

――そして、驚きのニュースがありました。大手芸能事務所の「オスカープロモーション」への所属が発表されましたね。

あずさ:なっちゃいました(笑)。

――どういった経緯だったのでしょうか?

あずさ:私がTAKA代表に「芸能事務所に入りたい」って言ったら、次の日に「じゃあオスカーに行ってみるわ」って連絡してくれて。代表の繋がりがあったみたいで、そのまま紹介してもらいました。

――オスカーと聞いて、最初はどう思いましたか?

あずさ:最初は全然分からなくて(笑)。後で調べたら、藤田ニコルさんとか有名な方がたくさんいて「すごい!」ってなりました。プロレスラー・稲葉あずさとは違う一面を見せたいし、テレビにも出たいです。

――どんな仕事に挑戦してみたいですか?

あずさ:モデルもやりたいし、女優にも挑戦してみたいです。お芝居とか、できるものは何でもやります(笑)。

――10代のうちに芸能活動も本格化させる。その行動力と上昇志向の源は何ですか?

あずさ:何か一つの目標をクリアしたり、ベルトを落としたりした時に、次のことを考えておかないと勢いが落ちちゃう気がするんです。だから、常に自分にプラスになるものを積み上げていきたくて。新しい目標をどんどん作っていくことが大事だと思っています。

 

■20歳までの野望。「海外進出と、後楽園での自主興行」

――現在18歳。20歳になるまでに叶えたい、10代のうちの目標を教えてください。

あずさ:海外に行ってみたいです。海外でプロレスがしたい。いくつかオファーもいただいていたんですけど、スケジュールが合わなくて。今、代表に押し込んでもらってます(笑)。

――海外のプロレスのノリは好きですか?

あずさ:はい! お客さんのノリが良くて、入場しただけで「ウェーイ!」って盛り上がってくれるから、こっちも「ウェーイ!」ってやりやすいんです。

――海外に行くことへの不安はないですか?

あずさ:飛行機に乗るのが怖いです。一人じゃ絶対無理。みんなで行くなら安心ですけど……。英語も全然できないので、海外の選手と試合する時は全部日本語で「お前が理解しろよ!」って気持ちで押し切ってます(笑)。噛み合ってないですけど、ノリでなんとかなってます。

――TAKA代表についてきてもらうのは?

あずさ:代表、海外嫌いなんですよ。「ご飯が美味しくない」とか言って、絶対についてきてくれないです(笑)。

――他に、20歳までの目標はありますか?

あずさ:20歳までに、後楽園ホールで自主興行をやりたいです! 「言ってるだけでできなかったらどうしよう」って不安もありますけど、口に出した方がいいと思うので。その時は、また1日で4試合くらいやりますよ(笑)。終わった後は頭が真っ白でおかしくなっちゃうんですけど、そういう試練を自分に与えるのが好きなんです。

 

■3.6後楽園の見どころ「嫌悪感と技術のぶつかり合い。そして私は壁を超える」

――最後に、3月6日の後楽園ホール大会に向けて、ファンへ各試合の見どころやご自身の試合への意気込みをお願いします。

あずさ:久しぶりの後楽園大会ということで、全試合魅力が詰まっていると思います!まず、ボンバー選手と赤間選手の試合。赤間選手がとにかくすごいんですよ。ハイフライというか、リングを縦横無尽に飛び回ってくれると思うので、見ていて絶対に面白いと思います。

それから、MIRAI選手とビッグ春華のシングルマッチ。これは私がMIRAI選手に獲られてしまったベルトが懸かっている試合なんですけど……私でも勝てなかったMIRAI選手が相手なので、ビッグ春華にはとにかく頑張ってもらいたいです! ビッグ春華は体がデカいのが武器ですけど、それだけじゃダメ。自分自身で何かを築けたらさらに成長する子だと思うので、この試合で一皮むけてほしいですね。

そして、TAKAみちのく vs 稲葉ともか。この二人は本当にお互いのことが大嫌いなんですよ(笑)。代表はともかのことが嫌いだし、ともかも代表が嫌い。でも、プロレスの技術は二人とも本当に凄いので、「お互いへの嫌悪感+技術」のぶつかり合いをぜひ楽しんでもらいたいです。

そして、キング戦(KING OF JTO)。武蔵龍也選手 vs IBUKI選手ですね。IBUKI選手は普段何を考えているかよく分からないんですけど、リングでの勢いはとにかくすごいです。対する武蔵選手は体がデカくてガンガン攻めるタイプなので、これも熱い試合になると思います。

――続いてはメインとなる、ご自身のデビュー3周年記念スペシャルシングルマッチ(vs 吏南)です。

あずさ:吏南はとにかく「超えたい壁」です。このシングルマッチが実現するまで、ずっと温めてきました。私も色々な経験を積んで成長してきたし、吏南もさらに成長していると思います。でも、私はベルトを巻いたり、実績を残してきた自信があります。これまで培ってきたものを全て、ここでぶつけます。必ず勝ちます!

――全試合への期待感と、稲葉あずさ選手のさらなる飛躍を楽しみにしています。本日はありがとうございました!

あずさ:ありがとうございました! 後楽園ホールで待ってます!

インタビュアー:山口義徳(プロレスTODAY総監督)

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