【スターダム ロッシー小川社長×プロレスTODAY山口総監督】<スペシャル対談②>新人発掘、外国人選手招聘、団体エースに求める事、今後の方向性、所属選手へのメッセージ!

【団体エースに求めること】

山口:では、団体のエースに求めることは何でしょうか?

ロッシー:求めること・・・。それはその団体のスターだという絶対的な気持ちじゃないですかね。行動ね、言動。その選手がスターを体現してくれないと、エースではないし。それは思いが言葉で出るかもしれないし、試合で出るかもしれないし。

山口:やっぱり今で言うとイオ選手が女子プロ界の象徴みたいになってるかと思うんですけど、イオ選手はご自身の努力があったからこそですが、ロッシーさん的にはスターに育て上げるというところで、ここが引っかかったというものはあったのでしょうか?

ロッシー:最初にタイトルを取ったときは苦戦してましたよね。チャンピオンになったけれど、まわりもファンも認めていないというか。自分なりに1個1個積み上げていった結果だと思うんですよね。だからめげずにやることじゃないですかね。それが選ばれたものだから、誰でも選ばれるわけじゃないですから。他にないものがあったから選んだんだろうし。あれはもう5年前なのかな、両国国技館で当時の赤いベルトのチャンピオン、アルファ・フィーメルから高橋奈七永に移って。その前かな、両国をやるって段階で新しいスターが欲しいわけですよ、団体としては。でも本当は白羽の矢が立ったのは、美闘陽子だったんだけど、彼女はその前の年の夏に辞めたんですよ。で、団体生え抜きのスター候補生が初戴冠してっていう絵を描いてたんだけど、そうはいかなくなった。ということで、イオかなとその前の年の秋くらいからずっと頭に描いていて。描いていたけど、すぐ実行には移さなかったですよ、時が来るのを待って。

山口:そのへんがマッチメイカーとしていうかプロデューサーとしていうか、すごいですよね。

ロッシー:そういうことはいっぱいありますよね。そうやって長いスパンで決めてると成功しますよね。

山口:ワインを寝かせて開けるような、楽しみというかプロデューサー冥利につきますね。

ロッシー:だから昨日は渡辺桃がチャンピオンに勝ったけど(取材日は、渡辺桃選手がワンダー・オブ・スターダム初戴冠した翌日)、2月にも1度やってるんですよね。その試合を観たときに、あ、次はチャンピオンは桃だなと直感しましたね。

渡辺 桃

山口:スイッチが入ったような感じなのでしょうか。

ロッシー:ああもう彼女しかいないんだなと。他にもいるんだけど、今現在は彼女が出てくることがいいんじゃないかなと。

山口:次世代のエースを見せていくためにされていることはあるんですか?

ロッシー:これは入ったときから見てますよ。この子がどういうふうに育っていくか、この子がどうやって上に上がっていくか。その子の言動だったり、評判だったり、いろんなことを聞きながら。自分が常に見れるわけではないから、他の人の話も聞きながら常に機会を見てますよ。

山口:そういうのが一番面白いんじゃないですか?

ロッシー:当たればね(笑)。でもそれは常にね、考えちゃいますよ。練ってるわけじゃなくて、直感かな。なんかそういう感がはたらくって面白いじゃないですか。それが一番のやりがいかな?だからよく松永会長が出来上がったものに関して、全く興味がなかったんですよ。入ってきた子ばっかかわいがっていたんですよ。当時はなんでそんなことしてんのかなって分からなかったんですよ。今いる選手には全く興味を示さずに、まだデビューもしていない子達に興味を持ってたんです。今は自分も分かるような気がします。

山口:面白いですね。

ロッシー:次々に選手を輩出していきたいんですよ、それが止まると団体としても止まってしまうから。でもそれがタイミングを見てますよ、誰にしても。

山口:マッチメイカーとしても腕の見せどころですね。

ロッシー:あとプロレスに納得させるものがないと。

山口:愛川ゆず季選手とかはグラドルでありながら、プロレスで納得させるだけのハートと技量がすごかったなと思います。

ロッシー:彼女はほとんど1回か2回でほぼモノにして。どうすればプロレスはいいって、彼女は分かってたんですよ。

山口:やっぱりある程度すじがよかったんですかね?

ロッシー:感覚。プロレスの感覚ですよ、プロレスの感覚が分からない人は、それがなかなか。

山口:ファンも認めてくれないですよね。

ロッシー:だから時間がかかりますよね、人材を育てるのは。でもエースっていうかスターというものはいきなり出てくるがいいんじゃないですかね。

山口:それが昨日の桃選手だったのかもしれないしということですね?

ロッシー:それはゆくゆく、あれがそうだったのかなとなるし、なんないのかもしれないし。違う人が出てくるかもしれないし。

山口:そうなんですね、でも若いので、とても可能性を感じますよね。

ロッシー:でもそれは一人に固執しているわけじゃないから、団体としては。次の選手、次の選手と。また夏にもデビューさせなきゃいけないから。

山口:じゃあ道場にも練習を見に行ったりするんですか?

ロッシー:いや、ほとんど行かないですね。見ないけど、人の評判って大事じゃないですか。だから選手にも聞きますもん、今あの子どんな感じ?とか。それで情報を得たりはしてますね。

山口:選手が一番お互いを見ているところはありますよね。

ロッシー:この選手間の中で認められることも大事じゃないですか、俺がいきなりこいつだと言っても周りに認められなきゃいけないし、認めさせなきゃいけないし。だから情報はよく聞くんですけど、昨日渡辺桃のことを聞いたらある選手が「もう伸びしろしかない!」って言ってましたよ。

山口:そうですね、そしてベルトを失ったイオ選手や岩谷選手も今後どうなるのか興味があります。

岩谷麻優

ロッシー:そうだね、岩谷麻優ははっきりしない立場にいるからね。でも彼女は1期生でスターダムの象徴でもあるんですよ、彼女がいなかったらスターダムは全く違ったもの。彼女が残っていることで初期のスターダムのイメージを1人で保ってますね。後はどんどん新陳代謝をしてるからね、ジャングル叫女なんてまだ3年、2年半だっけなデビューして。みんなそうだな、桃も3年くらいか。

 

【今後の目指す方向性】

山口:今後の目指す方向性みたいなものをお伺いさせてください。

ロッシー:あと3年で10周年なんですよ。10周年ではまた両国国技館でやりたいなという希望はあるんですけど、ただ3年も待つのもどうかなとも思って。この3年間で柱となる大会をやりつつ、そこに向かっていくのも1つだし。それは1つの通過点だから。でもそういう大きな大会を根付かせないといけないよね。
だから興行の充実、そしてスターダムワールドの会員を増やしたいと思うんだけど、それは足踏みしてますね。それはやっぱり世界的に見ると、女子ってまだもうひとつなんですよね。

Introduction

山口:そうなんですね。

ロッシー:とにかくこの10年、15年、私の命が尽きるまで。もっとそれ以降も継続していきたいなと、自分だけの世代じゃなくて、その後の世代も。だって今歴史を作っている途中なんだから、途絶えると過去がなくなってしまうから。過去がなくなるってことは、その選手の過去がなくなるってことだから。だから継続していきたいんだけど、そのためには一山あてないと難しいと思うんですよね。松永兄弟は日本女子プロレスを根付かせたんですけど、自分は世界を目指したいと思ったんですけどもう時間がない。

山口:まだまだいけるんじゃないですか?

ロッシー:それにしても時間が足りない。今40歳くらいだったらなぁと思いますよ。なんだろうな、本当は世界を束ねたいんですけどね。その前に日本もしっかりやりたいし。ひとつの絶対的な大国を作りたいんですよね、スターダムは「あ、ちょっと別なんで」みたいな。

山口:ロッシーさんは後継者は考えていらっしゃるんですか?

ロッシー:考えたことありますよ。

山口:それは選手から?それともフロントで経営者寄りの方から?

ロッシー:少なくても20歳、30歳下じゃなきゃ駄目ですね。なぜかというとそうしないと、世代が一緒だから(笑)あとはリスクを負えるかなってとこですね、経営のリスクを。負う必要はないんですけど、負う覚悟がないと駄目ですよね。リスクがないに越したことはないんですけど。

山口:経営者は少なからずその覚悟は必要ですよね。

ロッシー:うまく行っているときはいいんですけどね、うまく行かなくなったときが腕の見せ所というか。ただ、俺このスターダムでうまく行かなくなった経験がないんですよ。だからそのときどうなるのかなとは思いますけどね。だってこの7年間、そこそこよかったですもん。

山口:上手くやられていますよね。

ロッシー:堅実にやってますよ。派手に見せながら、堅実にやるというね。昨日もアニメファンがたくさん来てくれたんですけど、違う会場に来たのかなって思いました。何やっても沸くんですもん。アイドルファンやアニメファンは共通するところがありますもんね。プロレスファンが一番ひねくれてるんじゃないかなって思いますけどね。

山口:プロレスファンは斜に構えている部分とかありますよね。

ロッシー:なんかその環境でやってしまうとね。選手をアメリカに連れて行くと、みんなアメリカはいい!って言うんですよ。試合がよければリスペクトしてくれるし、反応してくれるし。

山口:日本のファンは腰を据えて見てやろうという人が多いですよね。それに日本人の気質的なものもあるかもしれません。

ロッシー:そうですね、あとはひねくれてるんですよ(笑)

山口:海外のファンはライブ感というか、その場を楽しもうというエンジョイ型というか。

ロッシー:自分が楽しもうというね。まあスターダムのファンは割とみんな楽しむという人が多いですけどね。海外のWWEの試合に行ったときに、ほとんどのファンがベルトを肩に背負って歩いているんですよ。日本じゃありえないじゃないですか。中にはベルトを2つも3つも持っている人がいて、あんなに重いものを。

山口:国民性の違いなんですかね?

ロッシー:でも昨日のアニメファンとかはめちゃくちゃ騒いで楽しんでたんですよ。同じ日本人じゃないですか。だから今の新日本プロレスとかはそうですよね。アニメファンもプロレスファンも本質は一緒だと思うんですよね。ただ、ファンも入れ替わってますよね。とにかく他の団体と比べられないような揺るがないようなところまで行きたいですね。そのためには絶対的な人数がいないとね。

 

【所属選手へのメッセージ】

山口:最後に経営者として所属選手へのメッセージをお願いします。

ロッシー:うちの選手はスターダム愛が当然あって、団体に忠誠を尽くしている選手が大半だと思うんですけど。それはやっぱり自分たちがそこで生まれて育ってるから、愛情とかもあると思うんですよね。だからそれは彼女達も自分たちの次の世代、またその次の世代を作ることが自分達の飛躍というか団体を守ることだと思ってると思うし、争いがないですからね。

山口:争いがないってすごいですよね、仲良さそうですもんね。

ロッシー:うん、やたら誕生会だとかレクリエーションが多いですよ。あと、周年興行終わると必ず1泊旅行行ったりしてるんですよ。試合とは関係なく。

山口:それはすごいですね。

ロッシー:そういう小さなことなんですけど、花見とか去年だったりバーベキューだったりとか。そうやってみんなで遊ぶとか、騒ぐだとか、健康的にね。それは子供もいるし、酒の匂いがしない団体じゃないですか。やっぱり彼女達が歴史を作ってくれているから。歴史を繋ぐ選手もどんどん作ってほしいなと思いますね。

山口:次世代への継承ということでしょうか?

ロッシー:そうですね、次世代への継承ですね。

山口:今日は長時間のインタビュー有難うございました。

◆インタビュー終了後、紫雷イオ選手のスターダム退団が発表された。

【スターダム】紫雷イオが『更なる飛躍を目指して』退団を発表!<5.29会見>

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