【スターダム ロッシー小川社長×プロレスTODAY山口総監督】<スペシャル対談②>新人発掘、外国人選手招聘、団体エースに求める事、今後の方向性、所属選手へのメッセージ!
【今後の目指す方向性】
山口:今後の目指す方向性みたいなものをお伺いさせてください。
ロッシー:あと3年で10周年なんですよ。10周年ではまた両国国技館でやりたいなという希望はあるんですけど、ただ3年も待つのもどうかなとも思って。この3年間で柱となる大会をやりつつ、そこに向かっていくのも1つだし。それは1つの通過点だから。でもそういう大きな大会を根付かせないといけないよね。
だから興行の充実、そしてスターダムワールドの会員を増やしたいと思うんだけど、それは足踏みしてますね。それはやっぱり世界的に見ると、女子ってまだもうひとつなんですよね。
山口:そうなんですね。
ロッシー:とにかくこの10年、15年、私の命が尽きるまで。もっとそれ以降も継続していきたいなと、自分だけの世代じゃなくて、その後の世代も。だって今歴史を作っている途中なんだから、途絶えると過去がなくなってしまうから。過去がなくなるってことは、その選手の過去がなくなるってことだから。だから継続していきたいんだけど、そのためには一山あてないと難しいと思うんですよね。松永兄弟は日本女子プロレスを根付かせたんですけど、自分は世界を目指したいと思ったんですけどもう時間がない。
山口:まだまだいけるんじゃないですか?
ロッシー:それにしても時間が足りない。今40歳くらいだったらなぁと思いますよ。なんだろうな、本当は世界を束ねたいんですけどね。その前に日本もしっかりやりたいし。ひとつの絶対的な大国を作りたいんですよね、スターダムは「あ、ちょっと別なんで」みたいな。
山口:ロッシーさんは後継者は考えていらっしゃるんですか?
ロッシー:考えたことありますよ。
山口:それは選手から?それともフロントで経営者寄りの方から?
ロッシー:少なくても20歳、30歳下じゃなきゃ駄目ですね。なぜかというとそうしないと、世代が一緒だから(笑)あとはリスクを負えるかなってとこですね、経営のリスクを。負う必要はないんですけど、負う覚悟がないと駄目ですよね。リスクがないに越したことはないんですけど。
山口:経営者は少なからずその覚悟は必要ですよね。
ロッシー:うまく行っているときはいいんですけどね、うまく行かなくなったときが腕の見せ所というか。ただ、俺このスターダムでうまく行かなくなった経験がないんですよ。だからそのときどうなるのかなとは思いますけどね。だってこの7年間、そこそこよかったですもん。
山口:上手くやられていますよね。
ロッシー:堅実にやってますよ。派手に見せながら、堅実にやるというね。昨日もアニメファンがたくさん来てくれたんですけど、違う会場に来たのかなって思いました。何やっても沸くんですもん。アイドルファンやアニメファンは共通するところがありますもんね。プロレスファンが一番ひねくれてるんじゃないかなって思いますけどね。
山口:プロレスファンは斜に構えている部分とかありますよね。
ロッシー:なんかその環境でやってしまうとね。選手をアメリカに連れて行くと、みんなアメリカはいい!って言うんですよ。試合がよければリスペクトしてくれるし、反応してくれるし。
山口:日本のファンは腰を据えて見てやろうという人が多いですよね。それに日本人の気質的なものもあるかもしれません。
ロッシー:そうですね、あとはひねくれてるんですよ(笑)
山口:海外のファンはライブ感というか、その場を楽しもうというエンジョイ型というか。
ロッシー:自分が楽しもうというね。まあスターダムのファンは割とみんな楽しむという人が多いですけどね。海外のWWEの試合に行ったときに、ほとんどのファンがベルトを肩に背負って歩いているんですよ。日本じゃありえないじゃないですか。中にはベルトを2つも3つも持っている人がいて、あんなに重いものを。
山口:国民性の違いなんですかね?
ロッシー:でも昨日のアニメファンとかはめちゃくちゃ騒いで楽しんでたんですよ。同じ日本人じゃないですか。だから今の新日本プロレスとかはそうですよね。アニメファンもプロレスファンも本質は一緒だと思うんですよね。ただ、ファンも入れ替わってますよね。とにかく他の団体と比べられないような揺るがないようなところまで行きたいですね。そのためには絶対的な人数がいないとね。
【所属選手へのメッセージ】
山口:最後に経営者として所属選手へのメッセージをお願いします。
ロッシー:うちの選手はスターダム愛が当然あって、団体に忠誠を尽くしている選手が大半だと思うんですけど。それはやっぱり自分たちがそこで生まれて育ってるから、愛情とかもあると思うんですよね。だからそれは彼女達も自分たちの次の世代、またその次の世代を作ることが自分達の飛躍というか団体を守ることだと思ってると思うし、争いがないですからね。
山口:争いがないってすごいですよね、仲良さそうですもんね。
ロッシー:うん、やたら誕生会だとかレクリエーションが多いですよ。あと、周年興行終わると必ず1泊旅行行ったりしてるんですよ。試合とは関係なく。
山口:それはすごいですね。
ロッシー:そういう小さなことなんですけど、花見とか去年だったりバーベキューだったりとか。そうやってみんなで遊ぶとか、騒ぐだとか、健康的にね。それは子供もいるし、酒の匂いがしない団体じゃないですか。やっぱり彼女達が歴史を作ってくれているから。歴史を繋ぐ選手もどんどん作ってほしいなと思いますね。
山口:次世代への継承ということでしょうか?
ロッシー:そうですね、次世代への継承ですね。
山口:今日は長時間のインタビュー有難うございました。
<インタビュアー:山口義徳 / プロレスTODAY総監督>
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