【編集長インタビュー】「ベルト女王」松本浩代が「女子プロレス界の中心に立つ」

「女子プロレス界の渦女」松本浩代が「女子マット界」の頂点に王手をかけた。OZアカデミー、仙台女子、スターダムのベルトを獲得し「ベルト女王」の異名をわがモノとする松本。男子プロレスとの交流で培った底力を武器に「強さ」と「華麗さ」をあわせもち突き進む。

(※編集部注:このインタビューは6月13日に行われたものです)

 

――ベルトコレクターですね。女子プロレス界の中心にいるのでは?

 

松本 若いころからの目標でした。フリーになって、一つひとつ、達成してきて、今がある感じです。

――主戦場の一つがOZアカデミーで、最初の一本(昨年11月、OZアカデミー認定無差別級王座を獲得)ですね

 

松本 レジェンドの皆さんが顔を揃えている団体で、なおかつフリーの強い選手も集まってくる。チャンスとピンチは紙一重ですが、一歩一歩乗り越えてきた。OZのベルトを取ってから、いろいろな団体に出ている自分が、他の選手にしてみれば「いい獲物になった」ということ。向こうからベルトが近づいてきます。私にとっては理想の形ですね。

 

――それが仙台女子プロレスですね。6月10日にセンダイガールズワールド王座を奪取しました

 

松本 こちらも里村(明衣子)さんを筆頭に力のある選手が多い。私がベルトを奪った橋本(千紘)選手もいる。だから、このベルトこそが「仙女の中心」なんです。つまりベルトを巻いている私が、仙女の中心の渦のど真ん中にいるということでしょう。

 

――スターダムではタッグベルトを獲得していますが、紫雷イオ選手がワールド・オブ・スターダム王座を失い、長期欠場に入ったことで、シングル3本目も視野に入ってきたのでは?

 

松本 イオ選手の実力、世間の認知度は私から見ても、納得する存在。ただ彼女が王座から陥落したのは、今の女子プロ界の流れが私にきている証拠でしょう。

 

――すべてが松本選手のために動いている気がします

 

松本 皆さんに感謝です。指導していただいた吉田万里子さん始め、これまでにお世話になった方々に恩返ししていきたいです。

 

――男子選手とも闘ってきました

 

松本 日高郁人さんら男子の方たちにも教わりました。国内だけでなく海外マットでも、男子とぶつかりました。男子との闘いを通じて、女子プロレスにプラスアルファの力をつけていただいた。

 

――そして鈴木みのる選手ですね

 

松本 パンクラス道場で「強さ」を教わりました。今は鈴木さんの原宿のお店「パイルドライバー」に勤めながら、たくさんのことを教わっています。鈴木さんはファイトはもちろん、お店のことでも一切、手を抜かない。私の試合も見ていてくれて、普段は厳しいんですが「ロックドロップ」をほめてもらった時には本当に嬉しかったですね。

 

――男子選手との関わりが他の女子選手よりも大きいですね

 

松本 プロレスにはまったのが、男子プロレスなんです。ノアの東京ドーム大会(2005年6月18日)でした。小橋(健太)さんと(佐々木)健介さんの一戦にガツンと来たんです。親には「ケガが心配だし、リスクが大きすぎる」と猛反対されました。ピアノを始め習い事をいっぱいさせてもらって、不自由ない生活を送らせてもらっていたのに、親の反対を押し切りました。今では、地元(神奈川県平塚市)に帰ると、近所の皆さんも「頑張っているね」と声をかけてくれます。

 

 

次ページ(人生をかけるプロレス生活)

 

◆プロレスTODAY(LINEで友達追加)
友だち追加

Pages 1 2