【WWE】ジョン・シナ、23年の伝説に幕!不屈の男が選んだ「タップアウト」という選択 “皇帝”グンターに介錯されリングを去る
世界最大のプロレス団体WWEは13日(日本時間14日)、米国ワシントンDCのキャピタル・ワン・アリーナにて「サタデーナイツ・メインイベント」を開催した。
この日のメインイベントは、WWEの歴史そのものと言えるスーパースター、ジョン・シナ(48)の引退試合である。
対戦相手には現役最強の呼び声高い“皇帝”グンター(38)が立ちはだかった。

©2025 WWE, Inc. All Rights Reserved.
1万9232人の超満員に膨れ上がった会場は、英雄の最後の勇姿を目に焼き付けようとする熱気に包まれた。
シナの入場テーマ曲が鳴り響くと、アリーナを揺るがす「レッツゴー、シナ!」の大チャントが発生。
花道を進むシナは、リングサイドに駆けつけたレジェンドたちと視線を交わした。

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そこにはカート・アングル、トリッシュ・ストラトス、マーク・ヘンリー、ロブ・ヴァン・ダム、ミシェル・マクールらの姿があった。
特に2002年6月のWWEデビュー戦の相手を務めたアングルとの握手は、23年半に及ぶキャリアの円環を感じさせる象徴的なシーンとなった。

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試合は“皇帝”グンターの厳しい攻めで幕を開けた。
強烈な水平チョップがシナの胸板を切り裂き、強烈なジャーマンスープレックス、パワーボム、ラリアートの連打が48歳の肉体を容赦なく打ちのめす。
しかし、シナも最後の力を振り絞り応戦した。

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お馴染みのフライングタックルから「見えっこねえ!」のポーズを決め、ファイブ・ナックル・シャッフルを叩き込むと、会場のボルテージは最高潮に達した。
シナはグンターの得意技であるスリーパーホールドをかわし、掟破りの逆スリーパーを繰り出す執念を見せる。

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場外戦では鉄階段の上からアティテュード・アジャストメント(AA)を放ち、グンターをテーブル葬にする荒技も披露。
リング内でもコーナーからのレッグドロップ、雪崩式AAと大技を惜しみなく解禁し、勝利への執念を燃やした。

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だが、皇帝の壁は厚く、高かった。スタミナを削り取られたシナに対し、グンターは必殺のスリーパー地獄へと引きずり込む。
一度はAAで切り返す驚異的な粘りを見せたシナだったが、首筋へのエルボー連打で動きを止められると、再び強固な胴締めスリーパーに捕獲された。

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「ネバー・ギブアップ」を信条とし、幾多のピンチを跳ね返してきた男が、逃れられない絞め技の中でもがく。
しかし、最後は観念したかのようにふと笑みを浮かべると、自らの左手でマットを叩いた。
無念の、しかし潔いタップアウト。この瞬間、WWE史上最も偉大なレスラーの現役生活が終わりを告げた。

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試合終了のゴングが鳴ると、アリーナは騒然とした空気に包まれたが、すぐに割れんばかりの「THANK YOU CENA」チャントへと変わった。
敗れたシナの表情は晴れやかだった。リング上にはCCOのトリプルH(HHH)を筆頭に、スタッフや仲間たちが集結。

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統一WWE王者コーディ・ローデスと世界ヘビー級王者CMパンクもリングに上がり、それぞれのベルトをシナの両肩にかけた。
シナははにかみながらそのベルトを掲げ、ファンへの感謝を示した後、ベルトを王者たちへ返還した。
これは次世代への完全なるバトンタッチを意味する光景であった。

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そして、別れの儀式が執り行われた。シナはシューズを脱ぎ、リストバンドとアームバンドを外してリング中央に置く。
四方に最敬礼を行い、リングを降りたレジェンドは、仲間たちが並ぶ花道を一人歩き出した。

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入場ゲート付近で立ち止まったシナは、カメラに向かって「ありがとう…」とつぶやき、トレードマークの敬礼ポーズを決める。
そのまま背を向け、バックステージへと姿を消した。涙は見せなかった。
振り返れば、シナのラストイヤーは激動だった。
昨年7月に引退を表明して以来、今年3月にはザ・ロックと結託して悪党転向を果たし、4月の「レッスルマニア42」ではコーディから王座を奪取してプロレス史上最多となる17度目の世界王座獲得を成し遂げた。
その後、本来のベビーフェイスに戻り、引退1か月前の11月10日には地元ボストンでWWEインターコンチネンタル(IC)王座を獲得してグランドスラムも達成している。
記録にも記憶にも残るキャリアの終着点は、勝利ではなかった。
しかし、最強の敵に全てをぶつけ、自らの意思で幕を引いたその姿は、勝敗を超えた感動を世界中のファンに刻み込んだ。
ジョン・シナは最後までジョン・シナであり続け、プロレス界の伝説となった。
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