【新日本】H.O.T.に亀裂走る!? 海野翔太の“思い出のグローブ”が高橋裕二郎の心を揺さぶる「全部、思い出しちゃったよ」

新日本プロレスの春の最強戦士決定トーナメント『NEW JAPAN CUP 2026』第6戦が3月13日(金)、大阪・金岡公園体育館にて行われた。

第1試合では、翌日に控える3.14名古屋大会のトーナメント2回戦(海野翔太対高橋裕二郎)の前哨戦として、海野翔太、安田優虎組と高橋裕二郎、チェーズ・オーエンズ組が激突した。

正規軍と極悪軍団HOUSE OF TORTURE(H.O.T)の対抗戦という図式であったが、試合前後に展開されたのは、勝敗の行方以上に生々しい人間模様であった。

海野翔太は、かつて高橋裕二郎と交わしたキャッチボールの大切な証であるグローブとボールをリングへ持参した。

試合開始前、その思い出の品を手渡そうと試みるも、これは同門であるチェーズ・オーエンズの横槍によって無惨にも妨害されてしまう。

試合自体は、若き安田優虎が果敢に攻め込む場面もあったが、最後はチェーズ・オーエンズの非情なCトリガーからのラストテスタメントの前に沈み、3カウントを奪われる結果となった。

しかし、会場を最もどよめかせたのは決着直後の光景である。

海野翔太が再び高橋裕二郎の眼前にグローブを差し出すと、高橋裕二郎は静かにそれを受け取ったのである。

あろうことか、慌てて制止に入ろうとしたチェーズ・オーエンズを強く突き飛ばし、グローブを片手に持ったまま単独で控室へと姿を消した。

残されたチェーズ・オーエンズは両手を広げて困惑の表情を浮かべ、別の退場口から去るほかなかった。鉄の結束を誇るH.O.Tらしからぬ、明らかな不協和音がリングを包み込んだ。

バックステージに戻った高橋裕二郎は、いつもの不遜な態度は鳴りを潜め、手にしたグローブを見つめながら、心の奥底に封印していた過去の記憶を吐露した。

裕二郎「全部、思い出しちゃったよ。(※海野から渡されたグローブを示して)キャッチボールだけじゃねえよ。一緒にカラオケ行ったこととか、一緒にゲームセンター行ったこととかよ。それだけじゃないよ。アイツがよ、俺に相談してきたんだよ。『裕二郎兄ちゃん、俺、将来プロレスラーになりたいんだけど、どうしたらいいですか?』って。(※グローブを頭に当てて考えるような仕草)俺はその時、どう答えたかは覚えてないけど、それでアイツは今、こうやって、立派なプロレスラーによぉ、なってるよな。これマジ」

極悪に染まった男の胸の内に、純粋な情が確かに残っていたことを証明する独白であった。

一方、自らの真っ直ぐな想いが通じた形となった海野翔太は、満面の笑みを浮かべてインタビュースペースに現れ、翌日の決戦へ向けた抑えきれない高揚感を語った。

海野「(※笑顔で現れ)ハッ! (※息を吐いて)ごめんなさい、何か……うれしいです! 自分の気持ちが届いたかのような……うん。俺はただ、熱い裕二郎兄ちゃんが見たいんだ。あの頃の、強くて、優しくて、カッコいい、そんな裕二郎兄ちゃんを、俺は見たいんだ。どういう意図でグローブを受け取ったか、俺にはわかんないけど、裕二郎兄ちゃんの心の中には、まだ熱いものが秘めているんじゃないですか。それは明日、名古屋のリングでしっかり確かめたい。(※息を吐いて)またキャッチボールできればいいっすね。全力で、熱い裕二郎兄ちゃんを倒して、その先へ進みます」

古びたグローブが引き起こした、極悪軍団の予期せぬ亀裂と感情の露呈。

かつての頼れる「裕二郎兄ちゃん」は完全に目を覚ましたのか、それともこれは明日へ向けた巧妙な罠に過ぎないのか。

すべての答えは、3月14日の名古屋で行われるトーナメント2回戦のリングで示される。

<写真提供:新日本プロレス>

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