【新日本 大張社長インタビュー】<第3弾>プロレス協会や新日本プロレスの可能性・経営哲学について言及!「業界で政府との窓口は作りつつある」「hidden gemとCRMを整備」「利益を上げることは手段」

【新日本プロレス今後の可能性】

--今までの話の中でも新日本プロレスの可能性というのは非常に大きく私も感じていますが、改めて大張社長がコロナはいずれ収束したとして、今後の可能性というのはいかにお考えでしょうか?

大張社長 英語で言うとhidden gemって言うんですけどね。隠れた宝石です。ファンにとっては隠れていないけど、世間から見れば隠れています。定量的に言うと、今年の1.4&1.5に関係するツイートの露出の数を見てたんですね。インプレッション数を重要視しているんですが、要はさっき言った横への広がりがどれぐらいあるかと見ていくと、この去年10月から今年の1月末まで、ダブルドームの関連記事としての#NJWK14もしくは#NJPWのハッシュタグでインプレッション数ですよ。約50億あるんですよ。Twitterで延べ50億回表示されているわけです。

--すごいですね。

大張社長 地球の人口どれぐらいでしょうか。70億人ぐらいですか。それに近い、地球規模ですよ。いち日本の中小企業が。50億のインプレッション、正確には47億8000万。逆に弊社は広告主でもあるわけです。相場いろいろあるんですけど、広告出すのに1インプレッション幾らですかっていうところに掛け算してもらったらわかりやすいと思うんですよね。0.何円のときもあるけど、何円かかかる、整数円かかるときもあって。仮に1円だとしたらですよ、50億円の価値があるわけですよ。そのぐらいの価格で売れるブランドだっていうことですよね。スポンサーさんにとって、例えば冠協賛やってハッシュタグと共に露出してもらえれば。以前からもご縁あって今回のドーム大会はLECさん、バルサンさんに出してもらってますけど、費用対効果で言っても相当の価値をご提供できるわけですよね。BtoBはここまで触れてこなかったので、敢えてこのテーマでお話ししましたが、メディア価値としてみても、今後の可能性や秘めた可能性はものすごくありますね。

--なるほど、確かにその数字の部分で言われるとすごいな、これっていう。

大張社長 鍛え上げられた選手と彼らの戦い、それを伝えるテレビ、ワールド、各種メディアの調和で生まれるので、この事業の価値は簡単にコピーできません。そういった意味でとても誇れる数字ですね。この定量化の仕組みは経営企画部長になってからずっと整備ようと思っていたところに広報宣伝部から提案がきて、コレだと。だからどの大会のどのハッシュタグが、誰にどんなインフルエンサーによってどれぐらい世の中に伝えられているかっていうのを…お見せしましょうか。

--ありがとうございます。

大張社長 こうやって、、はい。ドーム前後でこう広がるわけですよね。

--あの世界トレンド1位とかにもなっててね。これはすごいなあ。

大張社長 あと取り組んでるっていう意味では、まず可能性を知って、広げるために取り組んでるっていうのが、CRMなんですよ。カスタマー・リレーションシップ・マネジメント、これはやっぱり歴史が長い会社だからよくあることなんですが、サービスごとに商品ごとにお客さんとの接点が独立するんです。どうしてもね、チケットセールスとか、ネット、ワールドとか、ECとか、それぞれが生まれた時期が違うので、それぞれで個別最適なデータベースを持ってしまう。私もファンでしたから、多分会社にファンとしての私は5人ぐらい存在してることになってるんですよ(笑) でもその人はもちろん1人で、新日本が好きで、ある選手やユニットが好きで、例えば広島に住んでいて、だから広島サンプラザに今日行くんです。っていう人、でもチケット購入だけ捉えるとその人は何で来たか次どんな行動をしてくれるのかわからないじゃないですか。ストーリーが見えない。いわゆるIDがしっかり中で統合されていたら、この人、棚橋選手のグッズいっぱい買ってくれてるから、棚橋選手が出場する大会だったら、隣の山口県で行われる時もプッシュしてみようかな。画一的なメルマガでやろうとしても、後楽園のチケットプロモを広島に住む私に送っても意味がないし、トップの選手、メインの選手だけ出すのではなく、EC等からわかっているその人の好きな選手をトップに表示していく。そういうカスタマイズしていくために、土台としてまずCRMを中で整備したんですね。

--あ、そうなんですね。

大張社長 そしてここから先は、マーケティングオートメーションです。今言ったような動きができるように、つまり、趣味嗜好に合わせて1人1人にメール書くわけにはいかないので、そこはオートで一番喜んでもらえるような情報を個々に出していく、という段階に入っていきます。

--確かにそうですね、その団体が好きだっていう人もいますけど、この選手が好きだっていう、トップ選手以外の人が好きだっていう人が大勢いますもんね。

大張社長 弊社のWebサイトには毎試合、記事がありますよね。新鮮で興味深い情報のストックはあります。例えば-O-カーン選手が好きな人は-O-カーン選手関連のタイトルや記事をトップに配置したメールなら開封したくなるし読みたくもなる。「-O-カーン、誰々と対決」と出してもらったら、時間のない中でも、情報があふれた中でも、お客様に動いてもらえますよね。フリーサイズのようなアプローチではない、自動でオーダーメイドできる技術に、現実的なコストで手が届く時代になりました。

--なるほど。

大張社長 デジタルマーケティングは興味深いですよ。(画面を見せながら)これはECのトランザクションなんですけど、地図上の円の大きさが各都道府県のトランザクション数。たとえば東京は頻繁に会場にも行けるし、水道橋(闘魂ショップ)も行けますから、ECに頼る必要ないような気がしますが、東京が一番大きな円になっていますよね。

--やっぱり市場がやっぱ大きいんですね東京は。

大張社長 そういったデータを更に深堀して法則を見出していくことで、開発や売り方に生かしていくわけです。

--確かにもう今後そういうデーターベースマーケティングみたいな形で、個々のデータをうまく紐付けしながら、CRM活動にうまく載せていくっていう感じですかね。

大張社長 そうですね、それを世界規模で。この画面は会員の分析ですが、海外で言うと、やっぱりアメリカが大きいですよね。こんなに世界中でファンがいるんですよね、興行の候補地を検討する際にも使えます。日本の次にファンの数が多いのは、アメリカ、イギリス、オーストラリア、聞いたことないですか試合やったのは(笑) というような感じです。

--なるほど。

大張社長 現状のサービス改善だけでなく、どれぐらいチケット売れるかなっていうことを考えるためにも使えますね。このCRMのベースになる仕組みを入れたのが昨年だと思います。

--そういうデータを整備しながら、次のその一手を打つっていうところではかなり先鋭化された組織体になってきてるというイメージですね。

大張社長 そうですね、それぞれプロなんで、横ぐしでコーディネートする、プロマネする人間っていうのをまだ育てなきゃいけないですけど、それぞれの社員がスペシャリストとして持ってるものがすごいです。

--なるほど。ありがとうございます。

 

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