【丸藤正道インタビュー】秋山準とのタッグは「新しいものが生まれる感覚!」”聖地”日本武道館に帰還をきっかけに目指すものとは?

プロレスリング・ノアは約11年ぶりの日本武道館大会『ABEMA presents DESTINATION 2021 ~BACK TO BUDOKAN~』を2月12日(金)に開催する。

今大会で秋山準とタッグを組み、清宮海斗&稲村愛輝と対戦する”方舟の天才”丸藤正道にインタビュー。

“聖地”日本武道館への帰還や秋山とのタッグ、M’s alliance(エムズアライアンス)についてや自身の目標などを語ってもらった。

■約11年ぶりの開催となる2021年2月12日・日本武道館大会についての思い

--丸藤選手に約11年ぶりとなる日本武道館大会について、やはり方舟の聖地帰還ということで、胸の高まりもあるんじゃないかなと思いますが、その辺りはいかがですか。

丸藤 そうですね、初めて武道館に戻るっていう話を聞かされたときにやっぱりすごく嬉しかったし、言うなればこの何年かの間に、ノアの規模が縮小していってしまった時期ってのがあって、それは選手の数もそうだし、スタッフもそうだし、お客さんの数もそう。自分の中で、武道館で試合をするっていう想像ができないような状況に陥っていた時期ってのがやっぱりあったので、ここまで復活してきたってのは非常に嬉しいし、感慨深いものがあるんですよね。

--本当に紆余曲折を経て今ここにたどり着いたっていう感じですよね。

丸藤 そうですね。だからいろんな人たちに本当にお世話になりながら、このノアをなんとか続けてこられたんでね、全ての人に感謝ですし、誰1人欠けても多分今のノアっていうのはなかったと思うんで。

--ファンの皆さんや応援する側にとって今回の武道館大会はもすごく嬉しいと思います。ただ新型コロナウィルスがあるので100%(座席数など)っていうわけにいかないと思うんで、まだまだの部分もあるかもわかりませんが、ぜひ頑張ってください。

丸藤 はい。

■秋山準とのタッグ

--ラブコールを送られた秋山準選手とのタッグが正式に決定しましたが、そこについてまずラブコールを送った理由についてなど聞かせてください。

丸藤 やっぱり武道館に戻るという中で、まず一つ、もちろんメインイベントのリングに立ちたかったのが一番なんですけれども、それはもう自分の実力不足からそこに立つことができなくなってしまったので、自分の中でも意味があるカードをやりたかったし、お客さんにもそれを見てもらいたかったし、感じて欲しかったっていう中で、なにか刺激的なものといえば、もう1択しかないかなみたいな。それが秋山さんで。

--なるほど。秋山選手と全日本プロレスでシングルマッチで対戦しましたが、やはり横に立つという新鮮さみたいなのはご自身の中ではありますか。

丸藤 ノアに秋山さんがいたときも、ほとんど組んだことないと思うんですよ。僕の記憶の中にもないので。もしかしたら中にはその秋山さんと僕の試合をやる方を見たいっていう人もいるかもしれないんですけども。僕の中で秋山さんとの間で何か新しいものが生まれる感覚というのは、タッグを組んだ方が強い。一番新しいシングルマッチではチャンピオンカーニバル(2018年4月25日後楽園ホール)で秋山さんとやったんですけど、いろんな感情的な部分も1回秋山さんとの戦いにおいてはひと段落してるんで、それならば組んで、何かちょっと違う刺激を受けた方がいいんじゃないかなって。

--なるほど。これ例えばチーム名とかってつけるとしたら何かありますか。

丸藤 いやいやいやいや。本格始動するわけじゃないんで。

 

■清宮海斗&稲村愛輝との対戦について

--対戦相手が清宮選手・稲村選手なんですけど、対戦相手についてはいかがですか?普段接している部分も多いと思いますけれども。

丸藤 ここに関してもやっぱり、ファンの人からしたら、もしかしたら昔から秋山さんに関係する人と試合をしてほしいとか思う人も中には居ると思うんですよ。例えば、僕と秋山さんが組んでそこに齋藤さんがいたりとか、小川さんとか杉浦さんとか、そういうなんていうか昔懐かしい戦いを見たい人もいるとは思うんですけども、僕からしたらこれは思い出のための興行じゃないので。メモリアルマッチでもないし、何周年興行でもないし、ノアとしてのスタート地点、新たなスタート地点という意味合いが強いので、そういった意味では清宮&稲村っていうのは一番の相手じゃないかなと。

--改めてのスタートを継承する部分もすごく強いという感じでしょうか?

丸藤 そうですね。あと、秋山さんみたいな雰囲気とか怖さとかを持ったプロレスラーというのが今なかなかいない中で、そういう選手とやれるっていう、このタイミングをうまく利用して糧にもしてほしいし成長してほしいし。

--秋山選手はいま怪我の部分(※インタビューをした時点)はあると思いますけれども、D王グランプリ制覇っていうところですごく息を吹き返してきたという印象がありますが、丸藤選手としてはその辺りはいかがですか。
※左膝半月板損傷による関節鏡下半月板切除術で1月9日~28日まで欠場。31日復帰。


©DDTプロレスリング

丸藤 はたから見ててもやっぱり嬉しいんですよね。決して関係がない人じゃないので。僕もそこにいなくても、やっぱり気になってたし見てるし、情報が入ってくるし。やっぱり、なんていうのかな、先輩たちがどんどんどんどん老いていくよりは、復活してってくれると嬉しいし刺激を受けるし、やりがいあるし。

--なるほど。丸藤選手とは10歳ぐらい差がありますもんね。その10年先の先輩の姿みたいなところでまだ現役第一線で頑張ってるっていうところがすごく刺激になるというそういう感じですかね。

丸藤 そうですね。

 

■昨年のコロナ禍での試合や1年の振り返り

--そして昨年、コロナ禍では無観客大会を開催し続け、はたから見てもプロレス界の中で一番奮闘してたのがプロレスリング・ノアだったんじゃないかなと思います。そういう中で1年を振り返って、丸藤選手はこの2020年をどのように思われたのでしょうか?

丸藤 そのコロナのタイミングとサイバーエージェントの傘下に入ったタイミングが重なった中で、僕たちを活かしてくれるコンテンツをサイバーエージェントが与えてくれたし、それをきっかけに、スタッフと選手も本当に一つになった状況の中で、それをやらないと多分ノアが落ちていくだけだったと思うんですよ。何とかしなきゃ、やれることを一生懸命見つけて発信できることを発信して、本当に踏ん張ったっていう言葉が一番合うとは思うんですけど。

 

■サイバーエージェントグループ入り

--確かにサイバーエージェントグループ入りというのは、自分もIT出身なんですごく嬉しく感じました。社員の皆さん、選手の皆さんもサイバーエージェントグループ入りに関しては気持ち的には上向いてる感じでしょうか?

丸藤 僕はもう最初からそうだったんですけど、おそらくそこら辺をうまく、うまくというかちゃんと理解してない選手も最初いたと思うんですよ。それこそノアっていうのがこの数年でコロコロ親会社が変わっていったから、また変わっちゃうのかよって思った選手もいると思うんですけれども。それがそのコロナとタイミングがあった中でこれだけのことをノアにこんなにちゃんとしてくれて、ノアが戦える状況を作ってくれるっていうものを肌で感じて、改めてみんな、良かったと思ってると思うんですよね。

--安心したなっていうのはファンの人も恐らく同じような気持ちじゃないかなと思います。

丸藤 だから何かネット社会の中で、なんていうのかな、肯定的な部分より否定的な部分のほうがフィーチャーされて、イメージが悪いこと、言葉とかが目立ってしまうと思うんですが、うちはしっかりやってきて発信し続けてきて、やった結果はちゃんと出たと思うんで。

--そうですね。前向きに受け止められるところはさすがだなと思いました。

 

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