【アイスリボン】山下りなが世羅をデスマッチで制しFantastICE戴冠!次戦にすずが挑戦!松屋うの引退セレモニー「本当にもう悔いはない」6.27 後楽園「雨のち、リボン~さよなら俺たちの松屋うの~」

アイスリボン後楽園大会
「雨のち、リボン~さよなら俺たちの松屋うの~」
2021年6月27日(日)後楽園ホール
10時45分開場/11時30分開始
観衆:498人

◆第1試合 シングルマッチ20分1本勝負
○春輝つくし (6分20秒 片エビ固め) NATSUMI×
※ダイビングフットスタンプ

IW19王者のつくしの対戦相手は5・30ZERO1後楽園大会でアジャ・コングとのデビュー戦を行った超花火プロレス所属のNATSUMI。2戦目は藤本つかさ。この日が3戦目のNATSUMI。ゴングと同時に先制のドロップキックをヒットさせたNATSUMIだが、つくしにコーナーに振られ踏みつけを浴びると、逆エビ固めで絞め上げられる。セコンドのアジャの檄を受けてロープに逃れたNATSUMIに串刺しドロップキックを決めたつくし。

NATSUMIもドロップキック3連発を決めるが、コーナーに上がったところをつくしがデッドリードライブで投げ飛ばし、はりつけドロップキックから顔面への低空ドロップキックへ。これをかわしたNATSUMIはコブラツイストを決め、つくしとのエルボー合戦にも真っ向から挑むと、コーナーからのダイビングクロスボディ、ブレーンバスターと畳みかける。しかし、これをしのいだつくしは顔面への低空ドロップキックをヒットさせると、ドロップキック、ダイビングフットスタンプで一気に3カウントを奪った。

〈試合後のリング上〉
つくし「NATSUMIさん、デビュー3戦目で初めての女子プロレスのリング、楽しかったですか?もしよかったら、アイスリボンのリングだけじゃなくて、若手興行のP’s Partyに参戦してもらうことはどうですかね?NATSUMIさん、そしてアジャさん!」

NATSUMI「(アジャからも言葉を掛けられ)よろしくお願いします。」

アジャ「ありがとうございます。よろしくお願いします。」

※セコンドの星いぶきがリングに上がる。ハム子も一緒に上がる。

いぶき「アジャさんこの後新潟で試合ですよね?なんでセコンドに来てるんですか?甘やかしすぎじゃないですか?だって、アジャさんっていぶのものですよね?ずるくないですか?」

アジャ「大丈夫か、いぶき!」

いぶき「アジャさんが大好きだから言ってるんです!嫉妬してるんです、この女に!」

アジャ「あの、大事にしてくれてありがとう。俺もいぶきが大好きだよ。大好きなんだけど、コイツ、うちの子なんだよ。大事な大事なうちの子なんだよ。」

いぶき「なら、うちの子になります。」

※ハム子が慌てていぶきを止める。

アジャ「親がいる!親がいる!」

いぶき「アジャさんの隣にいれるんだったら、うちの子になります。」

アジャ「お前にはハム子っていう大事な母さんがいれば、後ろで見てるつくしもいて、アイスリボンっていうステキな仲間がいっぱいいるでしょ。お前にはステキなおうちがあるでしょ?コイツは初めてのうちの子なの。しょうがないんだよ、こればっかりは。ね?だから、甘やかしてるんじゃない。俺はコイツをせっかくこの世界に入ったからには良いレスラーに育てたいからさ。その力を借りようと思ってアイスさんに、俺が頭下げて来ているんだから、いいじゃない、それぐらい。」

いぶき「じゃあ、このNATSUMIを倒したら、少しアジャさんの近くにいれますよね?とにかく2人をまとめてぶっ倒したい!」

アジャ「いや、今ね、つくし言ってくれたんで、P’s PartyにはNATSUMI出させてもらうんですけど、俺はP’s Party出れないからさ。やりようがないんだよ。NATSUMIと切磋琢磨してくれるのはいいんだけど、俺は若手興行のP’s Partyには出れないでしょ、だってね?」

いぶき「ちょっと待って、ちょっと待って。いい場所があるじゃないですか。(8・9横浜武道館のたれ幕を指差して)あそこの会場、場所。横浜武道館。めっちゃいい場所じゃないですか。そこならアジャさん出れますよね?」

アジャ「ピースパじゃないから出れるとは思うんですけど、私にも予定ってものがあるんですけど。ただ、そこまで言ってくれるんならなんとかします。NATSUMIのために。」

いぶき「いぶきのためにしてください!」

アジャ「いいんですか、アイスリボンさん?8月9日、じゃあ私、NATSUMIのバーターで来ますよ。ってことは、(ハム子に)責任もって保護者のお前がちゃんとやれよ。」

ハム子「え~!巻き込まれた!」

アジャ「ちゃんとして!」

ハム子「はい。すみません。」

アジャ「とりえあず、いい?つくしさんに挨拶したいんで。」

いぶき「アジャさん大好きです。」

アジャ「あ、ありがとう。」

つくし「じゃあこれから女子プロレスを一緒に盛り上げていきましょう!ありがとうございました!」

※つくしとNATSUMI、アジャが握手。

◆第2試合 タッグマッチ20分1本勝負
○宮城もち&青野未来 (6分32秒 体固め) 藤田あかね&真白優希×
※グルグルバスター

ガチャ王国の真白が幹部あかねを従えて後楽園に登場。対戦相手はもち&青野のロングヘアー引かれ隊。ところが、開始早々、真白の攻撃をかわして前転したもちのロングヘア―がボソッと頭から取れてしまった。全員が啞然とする中でショートヘアーのもちがにっこり。前日の道場マッチでもうのと対戦しているもちだが、そのときもロングヘアーだった。ここまでウィッグを付けていたことが明らかになったわけだ。

イメチェンしたもちはガチャ王国の連係も冷静に裁くと、真白のマシュマロールをこらえてヒップドロップで押し潰す。真白へのメタボリックサンドはあかねにカットされ、真白が丸め込みに出るも、これを切り返したもちは真白を持ち上げると、グルグルバスターで叩きつけ、カウント3を奪った。

◆第3試合 6人タッグマッチ30分1本勝負
テクラ&○ラム会長&尾﨑妹加 (9分14秒 片エビ固め) 星いぶき×&網倉理奈&バニー及川
※レインメーカー

本間多恵の欠場によりうのの引退試合のカードにトトロが入ったことで、アクトレスガールズの網倉理奈がアイス初参戦。序盤から元気いっぱいの肉弾ファイトを仕掛けていく網倉は妹加のアルゼンチン・バックブリーカーをこらえると、逆に妹加にカナディアン・バックブリーカーを決めるなど、存在感を存分にみせた。

アジャとの対戦が決まったいぶきも気合の入った攻撃をみせ、妹加に逆水平チョップを連発するも、妹加のアルゼンチン・バックブリーカーに捕まり、さらにラム会長のクロスボディの連発を浴びると、チョップで応戦も、妹加のラリアット、テクラのスピアを連続で浴びると、最後は会長のレインメイカーにフォール負けを喫した。

そして試合後、元祖キッズレスラーのラム会長がアイスリボンから、7月4日のSKIPシティ大会での12才のぶどうのデビュー戦の対戦相手として指名を受ける。「私でいいの?」と動揺する会長だが、「みんながいいなら、私はOK!」というと、会場から拍手が起こり、会長はこの要望を快諾。ぶどうもリングに上がり、がっちりと会長と握手を交わした。

◆第4試合 松屋うの引退試合6人タッグマッチ30分1本勝負
○松屋うの&チェリー&トトロさつき with 本間多恵&進垣リナ (13分41秒 特盛クラッチ) 藤本つかさ&星ハム子×&雪妃真矢

カード変更はあったものの、セコンドに本間、進垣と共にJoint Armyとして最後のリングに立ったうの。試合はうのと藤本でスタート。雪妃、ハム子との対戦が続き、上位選手からの最後の攻撃を浴びながらも、うのはきっちりと切り返す力強さを見せる。チェリー、トトロ、そしてセコンドの本間と進垣もそんなうのをしっかりとアシスト。

全選手、さらに同期だった沙弥らからのアイストレインを浴びたうのは、最後、ハム子との一騎打ちへ。ハム子にスピア、カツどん、松屋スペシャルと畳みかけたうのは、ハムロールをかわし、逆にハムロールを決めるなど攻め込んでいくが、ここで藤本が延髄ハイをうのに決めると、ハム子がラリアット、ハムどん。さらに藤本がジャパニーズ・オーシャン・サイクロン・スープレックス・ホールド、雪妃がスノウトーンボムを決め、ハム子がダイビングボディプレス。これでフィニッシュかと思われたが、うのを押さえていた藤本と雪妃がうのを転がし、ハム子を自爆させる。驚くハム子をうのが特盛クラッチで丸め込み、逆転のカウント3を奪取。

大喜びのジョイアミ、トトロ、そして藤本と雪妃。流れはどうあれ、うのは引退試合を勝利で納めて、笑顔で観客の拍手に応えた。

〈試合後のリング上〉


前日の道場マッチに続くうのの引退セレモニーが行われ、まずアイス所属選手とレギュラーのフリー選手から寄せ書きと骨付き肉のクッション(お肉券)が贈られ、続いてジョイアミのメンバーからも花束、記念品が贈られた。そして1人、リングに残ったうのがマイクを持ち「正直、まだ引退したっていう実感はなくて、でも、これからリングを降りたらジワジワと淋しさに襲われるのかと思うと、とても淋しいです。今日の試合の時も、ああ本当にこのまま時間が止まってくれたらいいのになって、凄く思いました。今日も最後まで全力で駆け抜けました。一瞬一瞬が皆さんの記憶の片隅にでもずっと残っていただけたら私は幸いです。5年間、アイスリボンの皆さんのおかげ、そして、応援してくれるファンの皆さんのおかげで、本当に充実した日々を過ごすことが出来ました。この5年間は自分の人生の宝です。今日のこの景色を私は一生忘れません。本当に5年間、ありがとうございました!」と挨拶し、引退の10カウントゴング。

最後は藤本、ハム子、雪妃、トトロ、一二三レフェリーの作った騎馬でリングサイドを一周し、ジョイアミのメンバーと共に花道を後にした。

〈試合後の松屋うの〉

「今は無事に引退試合を終えられてよかったなっていう感じですね。時差ボケでやってくるんですよ。だからたぶんあともう少ししたら淋しい気持ちになるかと思うんですけど。本当、きのうも言ったように、引退までの2週間が凄く充実していて、プロレス楽しいって思えて、そういう、いい状態で今日、引退試合が出来たことは、本当によかったなと思うし、私だけの力じゃなくて、きっと周りの人がそうやって送り出してくれたから、そういう経験出来たんで、本当に感謝しかないです。」

――後ろ髪を引かれる思いはないですか?

「今はないですね。いつも全力を出してきたつもりなので、私は。だから心残り、悔いはないですね。今日全部出したので。本当にもう悔いはないです。」

――デビュー戦で負けたハム子選手に最後勝つことができました。

「そうですね(苦笑)。助け船があったんですけど、でも、そうですね。超えられたかな?アハハ!超えたのかな?いや、でも全然。」

――今後の人生でプロレスで得たものはどう活きていきそうですか?

「そうですね。本当にアイスリボンは自分の人生の学校というか、礼儀とか挨拶とか、先輩を敬う行動とか、そういうのを凄く学べましたね。常識のない私は先輩に色々教えてもらいながら、こういう世界はこういうもんなんだって。でも、人を尊敬したり敬うってこういうことなんだって初めて分かった点はあったので、そういう点はどこの場にいっても、人間関係というか、礼儀や挨拶は忘れずやっていきたいですし、37歳で、ここまでスタミナというか、普通の37歳に比べれば全然ピンピンで元気だと思うので、違った形でスタミナとか筋力は活かせればいいかなとは思ってます。」

――今後のプロレスとの関わりは?

「イチファンに戻ると思いますよ。アイスリボン、ずっと好きなので。仕事とかでタイミングが合えば全然観に行くし、何かの節目の時は観戦しに行きたいとは思ってるので。あと真白優希には凄く欲しがっていたので特盛りクラッチを継承しました。トトロさつきには、今日の試合の時にやってたのかな?ちらっと見えたんですけど、松屋スペシャルをやってくれていたので、トトロさつきには松屋スペシャルを継承させていただきました。ずっとずっと私の技が、私がいなくなっても大事にこれからも使っていって欲しいし、それでいっぱいフォール、ギブアップ取って欲しいなと思って継承しました。」

――ジョイアミのメンバーには何かメッセージはありますか?

「自分もいなくなるし、リナちゃんもいなくなってしまうので、2人で…申し訳ない気持ちはありますね。中途半端な状態で自分が出ていってしまうので。」

【大田区大会発表】
うのが去ったあとのリング上に再び藤本、ハム子、雪妃の3人が上がった。マイクを手にした藤本は「仲間の引退はとても淋しいです、だけどアイスリボンはまだまだこれからも続いていきます。今年は旗揚げ15周年。8月9日に横浜武道館大会があります。だけど今年のビッグマッチ、それだけではございません!こちら!(と、ハム子と雪妃が幕を広げる)11月13日、大田区総合体育館大会、決定―っ!これからもまだまだアイスリボン攻めていきますので、皆さんついてきてください!ありがとうございました!」と初進出となる11・13大田区大会をリング上で発表した。

◆第5試合 鈴季すず・決意のハードコア七番勝負 最終戦 凶器持ち込み 有刺鉄線ボードデスマッチ30分1本勝負
○宮本裕向 (16分02秒 片エビ固め) 鈴季すず×
※ムーンサルトプレスonチェア
※両選手の強い希望により 凶器持ち込み 有刺鉄線ボードデスマッチに変更

ハードコア七番勝負の最終戦の相手としてすずが選んだのは宮本。そしてすずはこの最終戦をデスマッチ・ルールで行うことを決意した。ニュートラルコーナーに有刺鉄線ボードが置かれ、ラダー、パイプ椅子が配置されたリングに、すずはフォークを数十本刺した発泡スチロールのの箱といつもの大量の鈴を持って入場。試合はロックアップからグランドの攻防でスタートするも、まずすずが有刺鉄線ボードにぶつけられ、さらにそのボードから有刺鉄線を抜いた宮本が、有刺鉄線をすずの額に回してねじると、マットに叩きつける。さらに有刺鉄線を額に押し付けられたすずは早くも流血。宮本の振り上げたパイプ椅子を蹴り飛ばしたすずはフォークボックスを持ち込み、そこから抜いたフォークを宮本の額に刺し流血させると、バケツに入った鈴をぶちまけ、さらにフォークボックスに宮本をハーフネルソンフェイスバスターで叩きつけた。さらに宮本をリバースのブレーンバスターで叩きつけたすず。対する宮本はカウンターのダイビングエルボーで動きを止めると、自らのコーナーに降り、リング下からイガグリの入ったかごを背負ってリングに戻ろうとする。しかし、ロープにかごが引っかかってしまい、うまくは入れなかった宮本はコーナーに上がりリングインを狙う。

これに追いついたすずはかごを背負った宮本をデッドリードライブ。リング上にぶちまけられたイガグリの中、エプロンに宮本を引きずり上半身を外側に出すと、すずは場外で助走をつけての顔面飛び蹴りを決め、さらにミサイルキック。しかし、宮本もイガグリ、鈴、さらにすずが追加でぶちまけた剣山が散りばめられたリング上でローリングクレイドルを仕掛けていった。明らかに両者にダメージが残る攻撃ですずを追い込むとコーナーに椅子を並べ、その上に有刺鉄線ボードを固定した宮本は、すずをコーナーに上げるが、逆にこれをこらえたすずが前方回転の形でパワーボムの体勢に入る。しかし、ここですずが前転した際に両足がボードの上に着地し、ボードを割ってしまう。「割れたーっ!」と叫んだすずはボードが修正不可と判断すると、逆に宮本のバックに回り、スパイダージャーマンで割れたボードに叩きつけた。さらにジャーマンを狙うすずだが、これをこらえた宮本はすずの回転エビ固め、グラン・マエストロ・デ・テキーラをいずれもキックアウト。逆にサンダーファイアーですずを叩きつけカバー。なんとかキックアウトしたすずだが、宮本は続けてヤンキードライバー改を決め、最後はムーンソルトプレスonチェアーでフィニッシュした。

◆第6試合 FantastICE選手権試合 蛍光灯デスマッチ30分1本勝負
[王者]×世羅りさ (14分04秒 エビ固め) 山下りな○[挑戦者] ※蛍光灯上へのスプラッシュマウンテン
※初代王者11度目の防衛に失敗、第2代王者誕生

6・13激核闘清2でのデスマッチ・ミクスド・タッグトーナメントを経て実現することとなった世羅vs山下の蛍光灯デスマッチによりFantastICE王座戦。2015年5月4日の横浜大会で当時、世羅とのタッグ.STAPを解散し、アイスを退団した成宮(=引退)に対して蛍光灯デスマッチでの対戦をぶちあげた世羅。しかし、実現への道は厳しく、団体、ファンを巻き込み賛否両論が飛び交う中、世羅は5・23『649』大会で行われた反対派と賛成派の変則タッグマッチのあと、募る思いの持って行き所のない世羅は、自ら持ち込んだ蛍光灯を自分の頭で割る行為に出た。あれから6年…遂に世羅はアイスのリングでの蛍光灯デスマッチにたどり着いた。リングに立った世羅は対角の山下に思わず笑顔を見せた。開始のゴングで向き合った2人はロックアップから、世羅がトーキックを入れて山下をロープに固定した蛍光灯に振るが、これをこらえた山下はタックルで世羅を吹っ飛ばすと、世羅をロープに振り蛍光灯を破裂させる。ロープに飛んで戻ってきた世羅が山下にエルボー、そしてドロップキックをヒットし、今度は逆方向のロープの蛍光灯に山下を叩きつける。さらに2人は破裂していない蛍光灯をロープから抜き取るとお互いの頭でその蛍光灯を割る。さらに山下は蛍光灯の束をリングに置くと、自ら受け身を取り、蛍光灯を破裂させる。あきれる世羅の額に割れた蛍光灯を押し当てて流血させた山下は、7・7上野大会のフライヤーとステープラーを手に世羅に迫る。これを奪い取った世羅が山下にステープラーを打ち込もうとするが、またもうまくいかない。

再び山下が奪い返すと、世羅の額にフライヤーを打ち込み、またも世羅をキョンシー状態にする。世羅のフライヤーをもぎ取った山下はコーナーに世羅を詰めて蛍光灯で攻撃を狙うが、これを切り返し蛍光灯を奪った世羅は山下に蛍光灯をぶつけて叩き割ると、座り込む形となった山下に有刺鉄線パイプ椅子を固定し、串刺しダブルニー。さらにリバースダブルニーon蛍光灯でカバーに入るが、カウントは2。起き上がった山下がエルボー。世羅もエルボーで応戦し、エルボー合戦へ。世羅がエアーズロックで蛍光灯の上に山下を叩きつけフォールもカウント2。さらに蛍光灯へのファルコンアローを狙う世羅だが、山下が切り返して蛍光灯の束にバックドロップ。起き上がった世羅がエアーズロック、ドロップキック、山下がラリアット2連発を決めコーナーに上がる。追いついた世羅はパイプ椅子を頭に振り落とすと、自身が持ち込んだ扇形の蛍光灯の束を山下に振り下ろし、雪崩式羅紗鋏、さらにもう一発、羅紗鋏を決めるとコーナーに設置したラダーに上がる。これに追いついた山下は一度、蹴散らされるも、すぐに再びラダーを上がると雪崩式ブレーンバスター。再びエルボー合戦。山下がトラースキック、世羅が蛍光灯の山に、ファルコンアロー、羅沙鋏の3連発を決め、ダイビングダブルニーへ。これを山下がかわし、世羅は両膝で蛍光灯を割る形となる。起き上がった世羅に山下は蛍光灯の束を抱えてのラリアット、ブレーンバスター、ダイビングボディプレス、そして有刺鉄線パイプ椅子へのリバースの人でなしドライバーを決める。なんとかカウント2でキックアウトした世羅だが、山下は世羅を担ぎ上げると自身のコーナーから組み立てた蛍光灯の束を持ち出すと、その上にスプラッシュマウンテンを決めカウント3を奪った。

〈試合後のリング上〉

山下「試合が終わったら、今まで上手く言葉に出来なかった思いが絞り出てくるかと思ったけど、やっぱり、世羅、大好き。今はちょっとそれしか出てこないね!一言だけ、いや、この気持ちが出てきた。世羅りさ、アイスリボンでデスマッチを続けてくれて、諦めないでくれて、ありがとう!(観客から拍手が起こる)やり切ったみたいな顔してるけど、お前が言い始めたんだから、お前も私がもういいって言うまで付き合えよ。まだこれからもライバルだろ!一緒に締めようよ!いいですよね?(観客から拍手)」

すず「待て待て待て!(とリングに上がり、山下と向き合い、マイクを奪う)世羅さんが勝つかと思った。見てましたよ、そこで。新チャンピオンの山下りな、このベルトはどんなルールでも試合が出来る。デスマッチを始めるには山下りなは避けては通れない道だ!だからそのベルト、挑戦させろ!」

山下「もちろん、喜んで。すずの七番勝負の覚悟も見てきました。このベルトの一戦目に相応しい相手です。ただ、私と世羅の試合見て、感動したのか分からないけど、悔しいのか、泣いてるようじゃまだまだこのベルトには届かねぇぞ。次はお前が選手もお客さんも感動させる番だろ?じゃあ日にちはちょうどいいよ、8月9日、横浜武道館!」

すず「受けて立ってやるよ!」

山下「ちょっとルールはまだ思い浮かばないから待ってくれ。」

山下とすずが握手。すずは山下に中指を突き立ててリングを降りる。

山下「やるよ、立ってくれ。世羅、起き上がれますか?一緒に締めよう。選手をリングに上げたいところですが、こんな感じなので、今日は私と世羅で締めます。アイスリボンのハードコア、デスマッチ、世羅のおかげで、なくてはならないものになったと思います。」

山下が世羅を起こす。

世羅「一言だけいいっすか?皆さん、これもアイスリボンです。これからもよろしくお願いします。」

山下「じゃあ今日は、デスマッチでハッピー、アイスリボンで締めます。最高のエンディングだと思います。いきます。今日はありがとうございました。」

山下・世羅「デスマッチでハッピー!アイスリボ~ン!」

〈試合後の山下りな&世羅りさ〉

山下「今日、世羅が諦めずに歩んできたハードコア、デスマッチでハッピーです!アイスリボンのデスマッチ、そして世羅りさは私のプロレスの一部と言っても過言ではないです。本当にありがとうございます。このベルトはデスマッチのベルトではなく、あくまで色んな可能性を秘めてるということで、今日はとことん血を流しました。次は8月9日、鈴季すず、楽しみにしてます。という私の試合終わっての気持ちを伝えたかったので、世羅も連れてきちゃいました。」

世羅「連れてこられました(苦笑)。」

――6年越しに実現した蛍光灯デスマッチでしたが?

世羅「6年耐えた甲斐があったなと思います。ただ、勝ちたかったですよ。獲られるとは…。これは悔いが残ったということになるので(と山下を見る)。」

山下「ヤバいぞ、ヤバい、ヤバい。」

世羅「終わらせねぇよ、こんなところで。これで終わるわけじゃないんですよ。世羅りさのロードは。申し訳ないけど、まだまだ行くから。何度だってやってやります。」

山下「デスマッチ、結構やってるんですけど、蛍光灯のシングルマッチは初めてということで、世羅も蛍光灯解禁されたということで、これからはもっと思う存分出来るかなって。もっとお互いにプロレスの幅も可能性も色々深めていけたらなと思います。全部終わったような感じになりそうだけど、(世羅に)燃え尽きないで。」

世羅「燃え尽きない!燃え尽きてない!」

山下「これからも楽しみです。デスマッチは最高です。やりたい人がいたらかかって来いって感じだよね。」

世羅「まだまだ募集してます。」

山下「初めては世羅がいい、山下がいいっていう人、募集してます。」

――すずの挑戦表明に関しては?

山下「来なかったら私から指名しようかなって思いました。男子も当たりたい人ともう当たってきたので。これからはタッグでハードコアしていくのかなと思ったら来てくれたので。本当に思った通りというか、なんなら私から指名しようと思ってました。お互い、とことんプレッシャーを感じるように、8月9日に、このベルトを賭けてやります。今度は私だけじゃないですね。世羅が羨むような、何かまた違ったものをやりたいなと思ってます。発表は少々お待ちください。お楽しみに。」

――観客から拍手が起きたことに関しては?

山下「よくやったって聞こえました。私はポジティブなんで。よくやったねって。私だけじゃなくて、アイスリボンのお客さんっていうのは、若手の時から選手を応援している熱い人が多いので、世羅さんの6年、デビュー当時から知ってる人もたくさん来てくれたと思うんですよ。そういう熱も感じました、私は。」

世羅「まだまだやっていいよみたいな拍手でしたね、あれは。」

山下「俺たちの戦いは続く。」

世羅「本当、その通りです。今日さよならの人もいたけど、これを皮切りに始まったデスマッチロード、アイスリボンのデスマッチロードですよ。自分たちだけじゃなくて。自分たちで盛り上げていきましょう。」

(写真提供:アイスリボン)

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