【新日本】海野翔太が棚橋弘至との一騎打ちに勝利し「オレの選択肢はたった一つだ。新日本プロレス本隊こそが、正義だ!」と決意表明
新日本プロレスは4月5日、東京・両国国技館にて春のビッグマッチ『SAKURA GENESIS 2025』を開催。
『SAKURA GENESIS 2025』
日時:2025年4月5日 (土) 15:30開場17:00開始
会場:東京・両国国技館
観衆:6,640人
このビッグマッチの一環として行われた第3試合は、棚橋弘至と海野翔太による一戦。この試合は、棚橋が自らの「ファイナルロード」を宣言し、次世代を担う海野翔太に託すべく行われた。
棚橋は、3月20日に行われた『NJC』決勝戦で海野が惜しくも敗れた後、その試合後に登場し、海野に対して「どんな新日本プロレスの未来を描いているのか。それを見せてくれ。両国で戦おう」と呼びかけていた。海野はその場での握手には応じなかったものの、試合への意気込みを込めた一言「お願いします」と残し、その場を去った。
試合開始、棚橋は対戦格闘ゲーム『餓狼伝説 City of the Wolves』のキャラクター、テリー・ボガードに扮し、登場した。その姿に会場は歓声に包まれる。
海野翔太もその思いに応えるかのように、強い決意を込めた表情でリングに立った。試合はロックアップから始まり、早々に棚橋がヘッドロックで海野を捕えた。
しかし海野は素早い動きでリストを取り、ショルダータックルで棚橋をなぎ倒す。続く攻防で、海野は棚橋の左膝を狙ったストンピングを連発。
試合は次第に、棚橋の持ち味である打撃やフライングクロスボディ、さらにはエアギターを披露するなど、盛り上がりを見せた。
海野も負けじと、棚橋の攻撃をかわし、強烈なドラゴンスクリューをお見舞いする。続いてヒザを集中的に攻め、レッグロックで棚橋を締め上げるが、棚橋は何とかロープへと逃れる。
海野はさらにSTFに繋げるも、棚橋は度重なるピンチを乗り越え、打撃戦に突入した。海野の挑発にも、棚橋は動じることなく前進。エルボーを交わし、ドラゴンスクリューで反撃。試合は激しくなり、どちらが先に決定的な攻撃を仕掛けるかという展開となった。
棚橋は打撃コンビネーションからフライングフォーアームを決め、雄叫びを上げてボディスラム。その後もセカンドロープからサンセットフリップを狙うなど、攻め立てる。
しかし、海野も負けじとハーフネルソンスープレックスで反撃。棚橋がその後、スリングブレイドで反撃し、再び攻撃の手を緩めることはなかった。試合は終始、互いの意地と意志がぶつかり合う展開となった。
そして、試合終盤、棚橋がハイフライアタックを決めるも、海野が寸前で回避。後頭部にニーストライクを受けた棚橋は大きなダメージを受け、続くSecond Chapterの体勢を許してしまう。海野はこの機を逃さず、棚橋を3カウントで沈め、勝利を収めた。
<試合結果>
▼第3試合 30分1本勝負
棚橋弘至ファイナルロード~継(つなぐ)
棚橋 弘至 ×
vs
海野 翔太 〇
12分47秒 Second Chapter→片エビ固め
試合後、海野はマイクを手に取り、熱い想いを語った。「棚橋さん、オレの選択肢はたった一つだ。新日本プロレス本隊こそが、正義だ!」と叫び、勝利の余韻に浸ることなく、次なる目標を示した。続けて海野は棚橋に礼を尽くし、退場時にはファンに向けて自らのアイテムを渡すなど、温かい一幕を見せた。
試合後、バックステージでは棚橋が敗北を受け入れつつも、改めて海野にエールを送った。「翔太、もっとストレートでいいと思うぞ。自分の気持ちを、自分のファンへの愛情を、新日本プロレスのファンの皆さんへの感謝を、しっかり伝えれば、しっかり伝えればいいんだ。それだけだ」と語り、海野の未来に期待を寄せた。
海野もこれに応え、「俺の覚悟はずっと前から決まってる。新日本プロレスの本隊こそが聖域だ。安心して棚橋さんが引退できるように、俺はこれからやっていく。それは去年の両国でも言ったんだ。ただ一つ。本隊の人数を増やして強化する。ヒールが、HOUSE OF TORTUREがいるせいで、ファンが減ってる。チケットが売れない。それは一つ、俺は考え方が違うな。チケットが売れない理由も、ファンが離れていく理由も、ヒールのせいにするのはやめようぜ。」と力強く言葉を続けた。
続けて「本隊に人数が増えたんだ。じゃあこれからどうしていく? 力をつけていこう。強さを見せていこう。そしたら本隊は本物になるだろう。その本隊が新日本プロレスの中心になってプロレス界を盛り上げて、もっともっとプロレスのファンを作って、こんなに素晴らしいプロレスというスポーツを世界に届けて、新日本プロレスをもっともっと世界に導く。WWEとかAEWとか、関係ねえ。新日本プロレスこそが最高のブランドだよ。それが俺の描いてる未来だ」と、海野は新たな決意を胸に抱き、今後の活動に向けてさらに強い意志を見せた。
この試合は、棚橋の“エース”としての役割が色濃く表れ、海野の成長を証明する重要な一戦であった。海野の勝利により、新たな未来が開かれた瞬間となり、新日本プロレスの今後に大きな影響を与えるであろう。
<写真提供:新日本プロレス>
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