【新日本】棚橋弘至&エル・ファンタズモ、『WTL』有終の美を飾る劇的勝利! H.O.Tの無法を切り裂き、笑顔と涙のエアギター締め「アンタの思い出を守るよ」
新日本プロレスは12月9日、福岡・飯塚市総合体育館にて『WORLD TAG LEAGUE 2025』第14戦を開催した。
Bブロック公式戦の最終戦となる第5試合では、既に予選敗退が決まっている棚橋弘至&エル・ファンタズモ組と、成田蓮&SANADA組(HOUSE OF TORTURE)が激突。
引退ロードを歩む“エース”棚橋と、その最後のパートナーとなったファンタズモが、悪の軍団のダーティーファイトを撥ね退け、3勝目を挙げてリーグ戦を締めくくった。

試合はゴングを待たずにH.O.Tの奇襲で幕を開けた。
成田はファンタズモをチョークやコーナー金具への攻撃で痛めつけ、SANADAは棚橋を場外の観客席へ放り投げるなど、序盤から荒れ模様となった。
ファンタズモがスワンダイブ式の攻撃で反撃を試みるも、成田が背後から鉄柱を用いて膝を破壊するなど、H.O.Tは容赦ないラフファイトを展開した。

孤立したファンタズモだったが、延髄斬りで窮地を脱し棚橋へスイッチ。
エースが登場すると、フライングフォーアームやサンセットフリップで流れを引き戻す。
コブラツイストの掛け合いや、SANADAが得意とするパラダイスロックを棚橋が掟破りで狙うなど、心理戦も展開された。
特筆すべきは、互いに相手の足を取り合った場面だ。
同時に手を離そうと申し合わせたにもかかわらず、棚橋が約束を破ってドラゴンスクリューを見舞うという、エースらしからぬ(?)インサイドワークで観客を沸かせた。

終盤、試合はH.O.Tの独壇場となりかけた。SANADAがレフェリーを抱え込んで視界を遮ると、金丸義信とSHOが乱入。
棚橋とファンタズモに急所へのパイプカットを見舞い、リング上は無法地帯と化した。
SANADAがレフェリーの急所をロープで打ち付け機能を停止させると、ギターショットや金丸のウィスキーミストが飛び交う最悪の展開に。しかし、ここで誤爆が連鎖する。

ファンタズモが身をかわしたことで金丸のミストがSANADAの顔面を直撃。視界を奪われたSANADAは、味方である金丸に怒りの急所蹴りを放ってしまった。
この混乱を見逃さず、棚橋がSHOに、ファンタズモが成田に強烈なローブロー(急所攻撃)で報復。
最後はファンタズモが成田をSANADAに向かって投げつけると、混乱するSANADAを首固めで丸め込み、電光石火の3カウントを奪取した。

試合後、勝利を収めた棚橋とファンタズモは熱い抱擁を交わし、歓喜のエアギターセッションを披露。
福岡のファンを熱狂の渦に巻き込み、笑顔で花道を引き揚げた。
バックステージでは、激闘のダメージと勝利の喜び、そして別れの寂しさが入り混じるコメントが残された。

ファンタズモは開口一番、「ゴメンナサイ、ゴメンナサイ」と日本語で謝罪し、咳き込みながら「イチ、キン●マしかないから」と急所攻撃のダメージを独特の表現で訴えた。
これには棚橋も「なるほど。二つの方が傷みが大きいのか」と妙な納得を見せた。
リーグ戦を振り返り、ファンタズモは「クメテヨカッタ。……忘れちゃったかも」とおどけつつ、「夢が叶った、ドリーム・カム・トゥルー」と棚橋とのタッグ結成を喜んだ。
棚橋も「俺もキミとタッグチームを組めて嬉しい。最後のタッグチームパートナーになれて嬉しい」と応じ、「キミは未来だ」と次世代へのバトンを託す言葉を贈った。
これに対しファンタズモは「アンタは過去だ!」と一度は言い放つも、すぐに「違うよ!悪かった。あとちょっとあるからね」と訂正。
棚橋が自ら「俺は過去だよ。俺は過去なんだ」と認めると、ファンタズモは「キミは未来なんだ。ありがとう」と感謝を伝えた。
棚橋が「だからこれからの未来も、素晴らしい瞬間がキミを待ってる。ニュージャパンで」と語りかけると、ファンタズモはエアギターを奏でる仕草を見せながら「ちゃんと俺が守るよ。アンタの思い出を守るよ」と約束。
最後はテリー・ファンクの名言を引用し、「フォーエバー!フォーエバー! フォーエバー!」と叫びながら控室へと消えていった。

棚橋は、初めて訪れた飯塚市での試合について「25年やって、26年目に入ってね、まだやったことのない土地があるっていう、場所があるっていうのは、これは一つ新日本プロレスにとっていいこと」と語り、「『俺んとこ来てないよ』とか『私んとこ来てないよ』っていう時は、ぜひ僕に教えてください」と、引退まで残りわずかな期間も全国へプロレスを届ける意欲を見せた。
最終戦績は3勝4敗と負け越したものの、棚橋弘至とエル・ファンタズモのタッグは、記録以上に記憶に残る「愛」のあるチームとして幕を閉じた。
<写真提供:新日本プロレス>
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