【新日本】代替要員の反逆! ロビー・エックスが石森太二とIWGPジュニアタッグ奪取、大田区に刻んだ執念の証「ここに来るために俺は死に物狂いで努力してきた」
新日本プロレスが産声を上げた原点の地、東京・大田区総合体育館。創立54周年を迎えた3月6日の『旗揚げ記念日』において、ジュニアタッグ戦線に新たな歴史が刻まれた。
セミファイナル(第8試合)で行われたIWGPジュニアタッグ選手権試合は、挑戦者の石森太二およびロビー・エックス組が、王者のロビー・イーグルスおよび藤田晃生組との激闘を制し、第77代王者へと輝いた。
石森太二にとっては通算4度目、ロビー・エックスにとっては悲願の初戴冠となる。
かつてリーグ戦の「代替要員」として新日本のマットを踏んだロビー・エックス。
日陰の存在から実力で這い上がり、ついに栄光を掴み取るという、執念が結実した夜であった。

王者のロビー・イーグルスと藤田晃生は、今年1月の4WAYマッチを制して王座に返り咲いた実力派タッグである。

試合はゴングが鳴る前から両陣営がヒートアップし、開始直後からドロップキックの相打ちや熾烈なエルボー合戦が繰り広げられた。

王者組が合体のキャメルクラッチ&逆エビ固めや、連携のジャーマンスープレックスで追い込めば、挑戦者組も石森太二のブラディークロスとロビー・エックスの空中技を織り交ぜた波状攻撃で応戦する。

終盤は4人が入り乱れる大混戦となったが、最後は石森太二のアシストを受けたロビー・エックスが、必殺のX EXPRESSを藤田晃生に完璧に炸裂させ、激闘に終止符を打った。

試合後、バックステージに現れた新王者組のロビー・エックスの言葉には、不遇の時代を実力で覆した男の矜持が溢れていた。

エックス「この団体でまだ2年も経っていない。ニュージャパンのリングに上がってから、2年未満だ。見ろ!俺たちがやったことを見ろ!言ったはずだ。俺とイシモリは止められないとな。『SUPER Jr.』で代替要員として入ったが、俺は代わりではないとお前ら一人ひとりに言った。違うんだ。さて、イシモリサン。アンタはニュージャパンの中で、俺が願いうる最高のパートナーだ。フランキー、ジェシカ、チビイタリア人のケリー……クソ女……そして、お前が連れてきた小さなクソガキ、ジェイコブのことも忘れてない。お前らみたいなクソ野郎にこの祝いをぶち壊させるつもりはないぞ。ここに来るために俺は死に物狂いで努力してきたんだ。ずっと見過ごされ、価値のないヤツらに追いやられてきた。ということで、(※石森の方を見て)頼む」
その言葉を受けた石森太二は、相棒の健闘を手放しで称えるとともに、突如として姿を現した新たな標的への迎撃態勢を口にした。

石森「見ただろ、オイ。有言実行だよ。IWGPジュニアタッグのベルトは、石森太二とロビー・“エクストリーム”・エックスのもとにあるぞ、オイ。なあ、どうだ?なんつったってよ、今日はやっぱりロビー・“エクストリーム”・エックスのおかげだよ。なあ、お前らもそう思うだろう?なあ!?お前らの目にはどう見えてるかわかんねえけどさ。ってかさ、なんかわけわかんねえヤツ出てこなかった?誰、アイツ。アキラ?アキラ?※英語で)クソイタリア人。クソイタリア人。あと、なんかよくわかんねえ、何、ジェ、ジェ、ジェ、ジェイ? ジェイ? ジェ、ジェ……わかんねえんだけどさ、アイツあまり知らねえぞ、あれ。何?やりてぇの? いつでもやってやるよ。こっちはな、準備できてる。いつでもやってやる。とりあえずよ、今日はIWGPジュニアタッグ、NEWチャンピオン石森太二、ロビー・“エクストリーム”・エックスの誕生だよ。ということで、これはまさしく神の恵み。そう……グレイスだ!」
(※エックスと石森は祝杯をあげようとするが、石森が車で会場に来ていた事を思い出し、缶ビールをエックスに差し出す)
石森「(※2本まとめて口に含むエックスを見て)オー、エクストリーム!」
新王者組が歓喜に沸く一方で、次なる挑戦を目論むUNITED EMPIREのジェイコブとアキラが不気味な宣戦布告を行っている。
ジェイコブ「俺に正させろ、いいな? オーサカであったのは、ヒロムのおとぎ話。そして、めでたしめでたし。しかし、これは絵本じゃないんだ。本当の人生だ。
イシモリ、ロビー・エックス、いいか、UNITED EMPIREがそのジュニアヘビー級のタッグタイトルを狙いに行く」
アキラ「ハハハハハ、俺にすべてのヘイトを向けろ」
一方、王座から陥落したロビー・イーグルスと藤田晃生は、落胆を隠せない様子で言葉を絞り出した。しかし、若武者・藤田晃生の瞳の奥には、確かなリベンジの炎が宿っていた。
イーグルス「ナニクソ! アーッ! ゴメンネ、ゴメンネ、ムスコ。ホントニマチガエタ」
藤田「間違えてないよ、大丈夫だよ。ごめんね、こっちこそ。ロビー」
イーグルス「ワカリマシタ」
藤田「強い! 強いな、石森太二、ロビー・エックス。ゾクゾクした。そしてベルトも獲られた。でもな、俺はな、1回負けたらであきらめられるような性格じゃないんだ。知ってるか、なあ? いつになるかわかんないけど、俺とロビーの準備がまた出来たら、再挑戦したいな。再挑戦じゃないな、“初挑戦”だな。お前らがチャンピオンだからな。あぁ、クソ! あぁ、まだだからな。
俺はまだ消えてねえからな。ジュニアは新しい世界、連れて行かなきゃいけないんだ。今日は負けちまった。でも、これからの俺を、これからのジュニアを楽しみにしとけ。(※引き上げながら)ごめんね、ロビー……」
失意のロビー・イーグルスもまた、自らを奮い立たせるように、前を向いて歩き出す覚悟を示した。
イーグルス「自力で立つこともできない。アー、オメデト、ロビー・エックス。初めてここで、王座を獲ったときの気持ちを思い出すよ。
5年前だ。もう5年前。新日本プロレスの54周年ではあるが、3日後に、俺のデビューから18周年を迎えることになる。個人的な記念日を、ベルトをオーストラリアに持ち帰ることで祝いたかったが、それは叶わなかった。
フジタと俺は楽しみすぎたのかもしれない。トゥーマッチ、オモシロイ。……再調整、リセットして、時間を置く。北米に残してきた問題を片付けにいくときなのかもな。ROHをROBにするって話もあるし。
しかし、イシモリ、ロビー・エックス、途中で見かけたが、帝国を相手にすることになりそうだな。それが終わったら……フジタと俺がその王座を諦めたと思うなよ。(※カメラに手で3を示して)ハットトリックを狙いに行く」
代替要員という逆境からジュニアタッグの頂点に登り詰めたロビー・エックスと、それを巧みに導いた石森太二。
しかし、新王者の眼前にはすでに新たな敵が立ちはだかり、前王者のリベンジの執念も渦巻いている。
新日本プロレスのジュニアタッグ戦線は、予測不能の激動期に突入した。
<写真提供:新日本プロレス>















