【大家健インタビュー】厳しさを耐え抜くトーナメント。どんな時でも決して諦めず、「頑張れ」と叫び続ける

<「ガンバレ」の意味>

――昨年の後楽園大会はまさに大熱狂で、大仁田厚さんが強烈でしたが、大家さんはそれを上回るパフォーマンスでした。高木さんも「大家さん、凄い」とおっしゃっていました。

大家:お客さんに助けられました。

――お客さんとのシンクロ率が凄いんでしょう。

大家:自分が伝えたいことがお客さんに伝わっているんだなと、強く感じました。そこはガンバレ☆プロレスの強みです。

――なぜ、そこまでの支持を受けることになったと思いますか?

大家:挫折が多いところじゃないですか(笑)

――強いところというより、大家さんの這い上がるところが魅力……。

大家:そういうところはすごくある。もともと「プロレスラーは超人でなければいけない」というのが昔のプロレスラー像だったけど、その考え方は変わりつつあります。自分も普通の人間だから、プロレスラーになれるなんて思っていなかったけど、一生懸命やって、挫折して、気持ちを入れ替えて、また一から始める。僕はそれを何度も繰り返して、ようやくプロレスラーになって、ようやく団体を持てました。

――「ガンバレ☆プロレス」という名前の由来は?

大家:高校三年生の時の野球部の先生から、「ピッチャーが疲れてダメな時に、最後にかける言葉はわかるか?」と聞かれ、「わかりません、『集中しろ』、とか言えばいいんじゃないですか?」と答えたら、「技術的なことを言っても何にもならない。本人が頑張るしかないから、『頑張れ』と声をかけるしかないんだ」と言われました。「頑張れ」という言葉は一種万能、伝わりやすい言葉じゃないかと思っています。今はプロレスブームですけど、団体を立ち上げた頃はプロレス人気がなかった時代で、プロレスに対しても叱咤激励したいという気持ちを込めて「頑張れ、プロレス」という意味で名前を付けました。

――「ガンバレ、俺☆」……

大家:プロレスが頑張れということは俺たちも頑張れということですし、お客さんも頑張れということでもあります。

<次ページ:どん底でも、諦めない。時は戻らない>

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