【編集長コラム】「ヤンキーの晴れ舞台」

 

「平成」から新時代へのバトンタッチが近づいているが、衝撃の事実を思い出した。

 

ヤンキー2丁拳銃の宮本裕向が「天皇皇后両陛下とお話したことがある」のだ。

 

宮本は中学1年生。まだヤンキーではなく広島で「緑の少年団」に加入し活躍していた時、植樹祭のイベントに天皇皇后両陛下がご臨席された。「両陛下が誰かに話しかけられるかも知れない」と聞かされていたという。

 

果たして、皇后陛下が宮本の前に立ち止まられた。

 

皇后陛下「これは○○の木ですね」

 

宮本「いえ、□□だと思います」

 

皇后陛下「いえ、○○でしょう」

 

宮本「いえ、□□ですね」

 

天皇陛下「いえ、○○でしょう」

 

宮本「いや、□□でしょう」

 

 

恐れ知らずの宮本にも、天皇皇后両陛下は笑顔でお答えになったというが、 実際は天皇皇后両陛下が正しかった。

 

そのやりとりに、周りの大人のオロオロした様子が目に浮かぶ。

 

衝撃の出来事から20年以上が過ぎたが、宮内庁職員も加わっていた会食の場で、佇まいを正した宮本が「自分、天皇皇后両陛下とお話したことがあります」と、おもむろに告白をしたのだった。

 

これには一同「えええー!」とビックリ仰天。「ヤンキーなのに?」「いや、ヤンキーになる前です」・・・。

 

当時の宮本は、天皇皇后両陛下とお話しすることの重大さが、わからなかったというが、今では「すばらしい経験。一生の思い出」と懐かしそうに振り返る。

 

 

天皇皇后両陛下と話せるのは、イベントに参加できた者の中で「一万人に一人」というからラッキーボーイだった訳だ。

 

宮内庁職員の方と会って「あの場面がよみがえった。改めて感動した」という宮本は「今度、皇居参拝に行こうかな」とポツリ。

 

すると「ヤンキー座りしたら?」とはやし立てられたが「いや、そんな」と首をぶんぶん振って否定。「きちんとして行きます」と瞳を輝かせていた。

 

宮本のヤンキー生活は中3から高2までで「親に泣かれて」極悪ヤンキーも卒業し、現在に至る。

 

さまざまな団体で大暴れする宮本。イクメンとしても知られているが「礼儀正しく家族思いのヤンキー」のさらなる活躍に注目だ。

 

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