【ジャングル叫女インタビュー①】レスラーになるまで~セネガルとハンマー投げと私~

<帰国・そしてプロレスとの出会い>

――それで帰ってきてプロレスとの出会いになると。どういうところから?

叫女「セネガルにいる時に、一緒に行ってた日本人の子達の中にプロレスに興味がある子で、たまたま自分と話す時にアメトーークの女子プロレス芸人のDVDを日本から持ってきていて、それを見て、スターダムの選手も出ていて、その子が『キョウナは陸上もやってたし、ブスではないし、目立つこと好きやろ?って、プロレスとか向いてるんちゃう?』とその男の子に言われて。それで頭の片隅に『帰ったらプロレスっていうのも一つあるかな』って、行くならスターダムと決めていて」

――スターダム以外は見てなかったんですか?

叫女「そうですね。プロレスは好きだったんですけど、女子プロはあんまり見てなかったんじゃないかな?」

――男子のプロレスは結構?

叫女「あーその子はそうですね。詳しいですね」

――なるほど

叫女「で自分が帰って来て、家がないんですよ。家出しちゃってるから。『どうしよう、これから住む場所どうしよう?』で勿論、職もないんですよ。敷かれたレールだと多分、体育の先生になるんですよ。周りもみんな体育の先生になると思っていたんですけど。3日くらいして、友達の家にいたんですけど、その友達の家がスターダムの事務所の近くというのがわかって。歩いて行けるくらいの距離だったんで「行くしかない」と」

――いきなり?

叫女「タイミングとかあるじゃないですか?タイミングが悪かったり、色々ダメだったらもう辞めろっていうことだなと」

――賭けにでたんですね?

叫女「そうなんですよ。天の神様の言う通りみたいな感じで。とりあえず行動しようって思ってましたし。で行って”関係者以外立ち入り禁止”と書いてあり、そりゃそうですよね?急に来てもだなと思って。『電話してなかったな』と思って。色々飛んじゃってたんですけど(笑) 電話して、たまたま社長がでて『プロレスやりたいんです』って言って、たまたまその日新木場大会があるから『やりたかったらおいで』と言われ、名古屋行きの新幹線チケットを取っていたんですけど、それをキャンセルして。『これ行かなかったら多分終わりだな』って思ってとりあえず行ってみようと思って。でもプロレスなんて全然興味ないし、知らないし。ただ住む家が見つかればいいな位の感じで行ったら『寮空いているよ』って言われて。『あぁー住む場所見つけた』と。その時のプロレスは見たんですけどあんまり印象に残ってないですね」

――ここでやるっていう…

叫女「そこで惹かれたものは何もなかったです。自分の中では」

――住むところが何より

叫女「住むところ確保したわー良かったーの安堵の思いで見てましたもん」

――そうなんですね

叫女「で入ってきて、5★STAR GPの開幕戦があって、そこで麻優さんとイオさん※の試合を見たんですよ。15分ドローだったんですけど。それがまぁ今でも鮮明に覚えているほど全部残っているくらい…」

※麻優さん=スターダムのアイコン岩谷麻優。現赤いベルト王者。イオさん=紫雷イオ。3年連続女子プロ大賞受賞後、米WWEに移籍

――インパクトが凄かったんですね?

叫女「そう。私はプロレスを全く知らない状態でも、今覚えているくらいだから。とにかく凄くて、一体感があったんですよ会場が」

――あの2人の試合はドル箱ですからね

叫女「泣いてたんです。見ながら。で超感動して。『私、絶対プロレスラーになる。こんな風にたくさんの人を感動させて、こんな人の心を震えさせるプロレスってなんて素晴らしいんだろう』と思って覚悟を決めました。それまではもう辞めようと思ってましたよ。きつかったから練習が(笑)」

――陸上とかやっていたのに?

叫女「それでも無理、無理、無理です。マジで無理でした。アフリカでもハーフマラソン出たりだとか、5kmの遠泳大会とか出てたりしてたんですけど、無理でした」

――へー、そんなスーパーポテンシャルを持っているのに?何が一番きつかったんですか?受け身?

叫女「筋トレもきついし、1回やったら歩けなくなるくらいの筋肉痛になるし。受け身をとったことがないじゃないですか?」

――普通の人は絶対やらないですよね?

叫女「頭うつわ、首持っていかれるわ、むち打ちみたいになって。私その時よく言ってたのが『軽トラにはねられた』で。軽トラに3回はねられ、リング上はほとんど交通事故ですよ。辞めようと思いません?」

――それは思う(笑)

叫女「辞めたいなー、って思ってた時にその5★STAR GPの麻優さんとイオさんの試合を見て『これはちょっと頑張ろう』と思って。収入がなかったから、やばいと思って。当時、風香さんがいて。風香さんに『収入もらいたかったら早くデビューしよう』と言われ3ヶ月でデビューという…」

――僅か3ヶ月でデビューは相当早いのでは?

叫女「そうなんですよ。今だから言いますけど、私ドロップキックできてないですから(笑)」

――(笑) その当時は?超打点低いみたいな?

叫女「いや、打ってもいないです。間に合わなくて。ドロップキックの練習も。その状態ででました」

――言ってみればドロップキックも基礎中の基礎だから(笑)

叫女「受け身も言うほど取れてなかったと思うんですよ。結局、デビュー戦であばらの骨を三か所折っていて。今はもう完治してるから言えますけど」

――そういうこと経験してからのデビューというのがね。ポテンシャルの高い叫女さんでもそんなことがあったんですね

叫女「凄いですよ、やっぱ。プロレスは」

――プロレスの練習はやっぱり違うなと

叫女「うんうん。やっぱり受け身で自分の身体を守らないといけないので。取れないといけないなと思いますね。その時にデビューしちゃったもんだから、やるしかないと思って…」

――よくその中で頑張れたなって思いますね。スターダムに入って振り返って良かったと思います?

叫女「めっちゃ思いますよ。プロレスを知らなかったからこそ、こんなに好きになるんだと思う位。やるのもそうなんですけど、見るのも今凄い好きで」

――それは男女とも?

叫女「そうですね。女子は見る機会はあんまりないので。男子のプロレスってか、新日本とかドラゲーとか、特に新日本ですけど。会場に足を運んで」

――研究して?

叫女「めっちゃ見てます。映像でも試合を見て」

次ページ、憧れのレスラー・目指すファイトスタイル―

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