【新日本 大張社長インタビュー】<第2弾>2021年の国内・海外戦略とマーケット予測を熱弁!「アメリカは起爆剤の準備着々」「縦で接点を増やし横で沢山の人に広げる」「携帯代削減分の可処分所得で楽しめるラインナップに」

【マ-ケット市場予測】

--マーケット全体としてみると元々はコロナ前で言うと新日本プロレスは国内でも本当に息を吹き返して、近年急激に売り上げも拡大してきたと思うんですけど、来年見えないかもですがマーケットの市場予測っていうのはいかがお考えでしょうか?

大張社長 そうですね。まぁ最後ワクチンですよね、ワクチンが広がって、じゃあ今日からマスクを外して大声出してOKよって日が、すぐ来るかっていうと来ないと思って準備するのが経営です。早くて夏、オリンピックっていうものをめがけてね、スポーツ観戦がより自由にできる時代が来るという希望はありますが。だから、経営のポートフォリオとしてですよ。興行が100%に戻らないと死んじゃうような会社にはしないっていうふうに考えてて、マーケットの市場予測ってのはコロナに依存するとこはありますが、興行収入ばかりがマーケットじゃない。

株式市場で言うとβ(ベータ)っていう値があるんですけどね、βの値っていうのはマーケットと連動する度合。この銘柄は、マーケットと完全に連動しますっていうのがプラスの1なんですよ。逆に動きますってのがマイナスの1なんですよ、動くんだけど、それほど動かないってのが0.いくつとかマイナス0.いくつですよ。今大事にしようとしてるのが、そのコロナに完全に左右されるマーケットがあるとしたら、影響度が少ない、0.1、2であったりマイナスで振れる方、いい意味で。巣ごもり消費が今注目されてますけど、それ関連のビジネスは、伸ばしていますし、まだ作り、伸ばせる。だから市場予測っていうと、夏ごろまでにね、観客の皆さんがマスクを外そうかどうか迷うような時期が来る希望もありつつ、そうじゃなかったり、早まったり遅くなったりっていうところで、会社がβ=1で完全に相関するようなビジネスでは良くないから、そこに今注力しています。近々発表できる話もそこに関連するとは思いますし、逆に回復期のパワーを増幅するβ=2のような領域にも張っていきます。

--では二の矢、三の矢みたいなものを用意しながら市場をうまく切り抜けていくという。

大張社長 あとはサブスクのサービス。私が前職で聞いた印象的な言葉に「自動車会社と携帯会社は競合だ」というものがあるんですよ。何でか?それは自動車ローン、通信月額のどちらも月額のお財布を奪い合うっていう。ちょっと遠回りになりましたけど、携帯の料金が下がりますよこれから。それも千円単位で下がりますよ。今や1億総携帯時代ですから、ほぼ全ての家庭でそれが起きる。家族合算で何千円か可処分所得が出てくるわけですよ。携帯電話って別に料金払いたくて払ってるわけでなくて、できたら自分の楽しみに使いたいじゃないですか。だから、仮にコロナが実体経済をそんなに揺さぶらない、もしくは明るい兆しがあれば戻ってくる前提に立てば、今後増える可処分所得、それも月額の可処分所得を、心置きなくしっかりと新日本プロレスを楽しむ、応援するために充てて楽しんでもらえるような、そんなラインナップは揃えていきたいですね。

--いいですね。そういうのはねやっぱり一番安定収入にも繋がっていきますもんね。

大張社長 そうなんですよね。だから「新日本プロレスワールド」や「スマホ会員」そして「ファンクラブ」などは今後さらなる追い風が吹く、すごく重要な領域です。

--これワールドの今、国内と海外の比率もすごく海外が伸びてきたっていう話を伺ったんですけど。

大張社長 そうですね。だから、多分1.4&1.5終わったあたりでまた話できると思うんですけどね、そのあたりが通常、年間のピークになってきます。でも2020年はフタコブラクダでしたね。お客様は新日本プロレスを待っててくれました。検査体制、政府の助言を得ながらのガイドライン、無観客の準備と並行してテレビ朝日さんと一緒にTogetherプロジェクトをやりました。いい思い出である一方で、もう二度と(経験するのは)あれだけど(笑) 最終的には、興行は無観客から始めたじゃないですか。2020年は初のダブルドームがあって1個目の山、コロナ禍からの6.15の無観客と7.11(大阪城ホール大会)が大きな2つ目の山を形成しました。今回の1.4&1.5も同様に基本的には大きな山ができますから、そこで世界中からどれぐらいの方が会員となってくださったか、これは2021年の始まりでもあり、2020年の総決算にもなるわけですけど、結果がでたら、またお話しますね。

--はい。ありがとうございます。

 

<大張社長 略歴>

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大張 高己(おおばり たかみ)
1974年8月15日生
University of California Irvine: Paul Merage School of Business卒

1997年4月 日本電信電話(株)入社
2018年12月 (株)ブシロード入社 執行役員(現任)
2019年1月  新日本プロレスリング㈱ 経営企画部長(現任)
2019年11月  New Japan Pro-Wrestling of America Inc. CEO(現任)
2020年10月 新日本プロレスリング㈱ 代表取締役社長(現任)

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(インタビュアー:プロレスTODAY総監督 山口義徳)
 
 
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