【アイスリボン】6.19 成美グリーンホール「たまプロフェスタVol.1」松本浩代「つっか、その挑戦、受けましょう!ただし!私とタッグ組まない?」
アイスリボン~たまプロフェスタVol.1~
2021年6月19日(土)成美グリーンホール
15時30分開場/16時00分開始
観衆:140人(満員)
【前説】
大会前の前説にMIOレフェリーと共に現在、欠場中の石川奈青が登場。この日から発売された入場曲『煌光』のCDをPRした。MIOレフェリーの発案で曲を聴いてもらおうということになり、石川は一度、花道奥に下がると、自身の入場曲で初めての入場を披露した。
◆エキシビションマッチ3分間
鈴季すず (0-0) ぶどう(練習生)
【エキシビションマッチ】
4月3日『1107』大会以来のすずとぶどうのエキシビションマッチ。前回がぶどうにとって初の有観客でのエキシだったが、今回が13度目のエキシのぶどうは序盤からエルボー、ドロップキックを積極的に繰り出し、これをしっかりと受け止めたすずの強烈な逆エビ固めにも耐えるなど、全力ファイトをみせた。
◆第1試合 シングルマッチ10分1本勝負
○春輝つくし (6分23秒 直伝ラ・マヒストラル) 真白優希✕
昨年11月14日『1080』大会以来、2度目のつくしvs真白のシングルマッチ。先手を取ったのはつくし。手の甲へのフットスタンプを決めると、真白のコーナーからガチャ王ベルトを奪い、ベルトを攻撃することで間接的に真白にダメージを与えた。カウンターのドロップキックをヒットさせて反撃に出た真白はつくしの低空ドロップキックをかわすと、コーナーに上がり、ホワイトボディアタックを狙う。しかし、このときつくしは対角のコーナーにポジションを取っており、ボディアタックを狙おうにも距離がありすぎる。「近くに来い!」と誘う真白だが、つくしがこれを無視すると、MIOレフェリーを呼び、その肩を借りて、MIOの上に立とうとする。コーナー代わりにMIOの上からの攻撃を狙う真白だが、あっという間にバランスを崩して落ちてしまう。さらに四つん這いになったMIOを踏み台にドロップキックを狙うが、これもMIOにつまづき転倒した真白。
つくしのダイビングフットスタンプをかわし、丸め込みで勝負に出るも、最後はつくしのカニばさみに倒されたところに直伝ラ・マヒストラルを決められフォール負けを喫した。
◆第2試合 トライアングルリボン15分1本勝負
○テクラ (7分54秒 ジャパニーズ・レッグロール・クラッチ) バニー及川✕
※もう1人はチェリー
現トライアングルリボン王者のテクラと元トライアングルリボン王者のチェリー、バニーの3選手によるトライアングルリボン戦。前日にデビュー4周年を迎えたテクラは、開始早々、「4周年だからちょっと休ませて。」とチェリーとバニーの一騎打ちをあおるが、逆にチェリーとバニーが共闘し、テクラにサンドイッチドロップキックの先制攻撃。その後ものらりくらりと2人のペースを乱そうするテクラにチェリーがグランドで勝負に出る。かつてWUW女子王座を賭けて対戦したチェリーとテクラの熱い攻防が甦る。しかし、最後はそのチェリーをボトムロープに括り付けたテクラがバニーを捉えて再度キックからのジャパニーズ・レッグロールで丸め込み、現王者の力をみせた。
◆第3試合 666提供試合 タッグマッチ20分1本勝負
怨霊&✕竹田光珠 (12分15秒 片エビ固め) 宮本裕向○&山田太郎
セミ前に行われたのはラム会長が所属する666のタッグマッチ。試合は山田との連係ミスを連発したものの、宮本が竹田を捉え、ムーンサルトプレスでフィニッシュした。
そして試合後、マイクを持った宮本がすずを呼び込む。すずがリングに上がると「来週、6月27日、後楽園ホール、鈴季すず、ハードコア七番勝負最終戦。いろんなデスマッチファイターと対戦してきて経験を積んだと思うので、最後の最終戦、俺との最終戦、楽しみにしているよ。」とニヤリ。これにエキサイトしたすずが宮本に詰め寄る。山田が「来週、来週!」と割って入るが「今、やってやるよ!」と叫ぶすずは山田に「うっせえ!」と強烈な張り手を見舞う。
無防備の山田がダウン。セコンドが入り、宮本とすずを分け、乱闘とはならなかったが、山田はそのダメージから大の字にダウンしたままだった。
◆第4試合 タッグマッチ20分1本勝負
世羅りさ&✕松屋うの (17分33秒 片エビ固め) ラム会長&尾﨑妹加○
※ダイビングセントーン
これが最後となる世羅&うのの獅子舞ポテト。前回の6月12日道場マッチの座談会で、世羅から獅子舞ポテトへの思いを聞いたうのは、世羅と共に獅子頭を手にリングサイドで舞いをみせてから入場。開始早々の獅子舞ムーブでのダブル攻撃こそ蹴散らされたものの、この日の獅子舞ポテトは積極的に連係、合体技を次々と披露。これがことごとくきっちりと決まり、さらには妹加の上にうのが仰向けフォールに入り、その上に世羅も仰向けに重なっての幽体離脱もこの日は観客がしっかりと反応するなど、獅子舞ポテトの集大成ともいえるような一戦となったものの、Revel&Enemyも妹加のパワーと会長のトリッキーな動きが巧く融合し応戦。最後はうのと妹加の一騎打ちとなるも、うののスピアをしのいだ妹加がアルゼンチンバスター、そしてダイビングセントーンを決め、うのからカウント3を奪取。有終の美とはならなかった獅子舞ポテトだが、タッグとしてのインパクトは十分に残して見せた。
◆第5試合 6人タッグマッチ30分1本勝負
✕藤本つかさ&雪妃真矢&トトロさつき (16分31秒 片エビ固め) 松本浩代○&藤田あかね&鈴季すず
※ロックドロップ
くるみのリボンタッグ王座返上により、そのパートナーとして注目が集まる浩代が、ICE×∞王座の藤本と6人タッグで対戦した。序盤はすずが特攻隊長として藤本組に攻め込むも、タッチワークを活かした藤本組がすずへの集中攻撃を仕掛けて攻め込んでいく。コーナーでいらつく浩代からは「このまま終わるぞ!」との檄が飛び、トトロへのカウンタードロップキックを決めたすずがコーナーに戻って浩代とチェンジ。トトロとの激しいタックル合戦に打ち勝った浩代はあかね、すずを巧くコントロールしながら試合の流れを徐々に引き込んでいく。「宮本、見とけ!」と藤本にその場飛びムーンサルトを決めたすずからこの試合2度目のリングインを果たした浩代はダメージの残る藤本をロックドロップで叩きつけ、すずのミサイルキックから膝立ちで起き上がった藤本にラリアットをヒットさせる。再びロックドロップを狙うが、これをこらえた藤本はカサドーラ、サッカーキック、倒れた浩代にトトロがセントーンを決め、起き上がった浩代に藤本がミサイルキック。さらに雪妃が串刺しニー、藤本が串刺しドロップキック、藤本と雪妃が2人がかりでファンタスティックトトロでトトロを浩代に叩き落す。
流れを押し戻したかにみえた藤本だが、たいようちゃん☆ボムを逆にリバースフェースバスターの形でマットに落とさてしまう。浩代はコーナーでのリバースダブルニーからライガーボムを狙うが、これは藤本がインフィニティで切り返し、さらにソバット、延髄ハイキックと流れるような攻めに出るが、浩代はカウンターラリアットで藤本を吹っ飛ばしカバー。カウント2でキックアウトした藤本を引き起こした浩代は渾身のロックドロップ。鬼神の表情で藤本を押さえ込み遂にカウント3を奪った。
〈試合後のリング上〉
すず「浩代さん、やるじゃねえか!やるじゃねえか、松本浩代!初めての会場で、こんなに素晴らしい勝利できるなんて、幸せでたまらないですよ!」
浩代「勝ったのは私だけどね。」
すず「しゃべりたいことがあるんです。藤本つかさ、1月にその(ICE×∞の)ベルトを自分から獲っておいて、今日、ここで負けるなんてどういうことだよ!強い藤本つかさが見たかったです。残念です。」
あかね「初めての会場、すごくきれいで、楽しくて、またここで出来たらいいなと思っています。そして浩代さん、戦ったり組んだりしてもらっていますけど、いつでもカッコイイっす。こうやってアイスリボンに出てくださっている間にいろいろ盗んで、自分も強くなりたいと思います。ということで、勝った浩代さん、何か一言、どうぞ。」
※マイクを藤本が奪う。
藤本「しゃべらせませんよ。単刀直入に言います。このICE×∞のベルト、次期挑戦者に松本浩代を指名します。」
浩代「つっか、その挑戦、受けましょう!ただし!ただし!私とタッグ組まない?私とタッグを結成して、タッグのベルトを獲りましょう!挑戦します。組みましょう。」
※握手の手を差し出す浩代だが、藤本はこれには応じない。
藤本「ずっと対戦したいと思っていた人に組もうって言われて、無茶苦茶動揺しています。えーっ!対戦したいんですけど。」
浩代「対戦します。その代わりに組みましょう。」
藤本「(しばしの沈黙のあと)ちょっと考えさせてください。」
浩代「じゃあ、私の挑戦も考えさせてください。ただ、今日、勝ったのは私だからな!覚えとけよ。」
※浩代が一人で花道から退場。
すず「(花道を見つめたあと)今日、組んでいたの、私とあかねさんなんですけど…。松本浩代が帰ってしまったので、(自分たちのチームが)勝ったので(自分が)締めましょうか?(出場選手がリングに上がったあと)プロレスでハッピー!アイスリボン!」
〈試合後の松本浩代〉
――試合後の発言についてですが。
「うん、あのまんまですね。つっかがやっぱり(自分のことを)挑戦者として意識しているっていういうのは前から気づいていたことで、私の方も考えていることがあるので、こういう提案をさせてもらいました。」
――藤本選手をパートナーにしたいっていうのはなぜですか?
「私はアイスに今年の3月から上がり始めて、その前はずっと出ていなくて、上がるからには徹底的にやってやろうっていう、その行動のひとつです。」
――改めて今年3月から上がってきて、藤本選手の印象はどうですか?
「良くも悪くも藤本つかさのアイスリボンだなっていう。ま、たまたまつっかがチャンピオンのときに出始めたから、そう見えるのかもしれないけど、私が出たからにはそれを一気に変えますよ。変えた方がアイスリボンの子たちが見えなかった違うものを、ファンの人たちが想像もしていないことを、いろいろ出来ると思うんで、出ると決めたからには松本浩代らしく、徹底的にやりたいと思います。今日はその行動のひとつ。まだひとつ。」
――タッグを組むとして、シングルのも挑戦するというのは気持ちの切り替えが難しいかと思うんですが。
「どうなんですかね?今までは並ぶことのほうが少なかったので、つっかとは。そこの部分もやっぱりプロレスラー対プロレスラーの戦いのひとつであるので、勝敗プラスそこもプロレスラーとして、つっかと戦いたいなと思います。」
――明日も対戦が決まっていますが。
「そうですね。アイスリボンの15周年の記念大会ということで、今年は私にとっても(デビュー)15周年なんですよね。アイスリボンが歩んできた歴史が、松本浩代の歴史と同じ分だけ歩んでいる。そこに出て、まだ決まってないけどシングル挑戦が決まるかもしれない。またこういう交わったときに来るっていうのも、また面白いなと思うし、その面白さをたくさんの人に届けたいなっていう。15周年ならではの、ここで交わった意味がいろいろとあると思うので、乞うご期待です。」
〈試合後の藤本つかさ〉
「久々の浩代さんとの対戦で、浩代さんと(自分の間で)決着(がついた)というのも久々で、ずっと自分が対戦を希望していたので、それがなんか今、組もうって言われて混乱していますね。どういうこと?っていう。ずっと戦うことしか考えていなかった人から組もうって言われる、この感覚…ま、でもちょっと考えたいなって思っています。」
――考えが即座にはまとまらないですか?
「まとまらないですよ!だって戦うことしか考えてなかったんで。タッグベルト返上っていうことも想定外だったから、ただ、私の一番の気持ちとしてはこの(ICE×∞)ベルトを懸けて松本浩代と戦いたい。そして勝ちたい。だから、そのために組むというのがひとつの手段だったら…う~ん、それもありなのか、でも絶対、タッグとして機能しないと思うんですよね。ちょっとわからないけど、新しいことに挑戦してみたいっていう気持ちはあります。ただ、チャンピオンとして今日、負けたのは事実なので、そこはやっぱり返していかないとなって。まずはそこが自分の中で重きを置いているところです。」
――ICE×∞のベルトを獲ったときから、浩代選手の名前を何度か口にしていましたが、その辺のこだわりっていうのは何なんですか?
「やっぱり今年がアイスリボン15周年っていうところが一番意味がある、浩代さんと対戦したいっていう動機なんですけど、浩代さんもアイスリボンと同い年で15歳なんですよ、プロレスラーとして。あとやっぱり自分が新人の頃からずっと戦ってきて、いろんな意味で自分の成長に繋がった選手でもあるし、あとフリーだけどどこに行っても、その団体の中心として活躍している人だから、そういう人だから対戦したいし、そういう人だから勝ちたいっていうのはずっと思っていました。」
――浩代選手とのタイトルマッチが実現するとしたら、やっぱり15周年記念興行となる8月9日横浜武道館ですか?
「そうですね、特に明言はしてなかったですけど、もしそこの舞台でできるのなら自分の中でベストな選択かなと思います。」
――浩代選手は組まなきゃ戦わないというニュアンスでしたけど、明日の大会での再戦が決まっています。
「そうですね。しかも明日は旗揚げ記念日の大会なので、そこで答えが出せるように、今日、一晩考えます。」