【アイスリボン】6.26 蕨「松屋うのラスト道場マッチ アイスリボン1128」うのがラスト道場で13人掛け「最後、ここで皆さんと1分掛けが出来てよかった」

「松屋うのラスト道場マッチ アイスリボン1128」
2021年6月26日(土)アイスリボン道場
14時00分開始/13時35分開場
観衆:60人(満員札止め)

【入場式】


この日の入場式で挨拶に立ったのはラスト道場マッチに臨むうの。マイクを手にしたうのは「皆さんこんにちは~!ようこそ、松屋うのラスト道場マッチへお越し下さいました。ありがとうございます。今日初めて来たよっていう方、いらっしゃいますか?(※お客さんが手を挙げると)ありがとうございます。明日引退する松屋うのと申します。今日がラストの道場マッチなんです。ありがとうございます。自分は今日メインで参戦の選手皆さんと1分掛けをさせていただきます。まさにこの道場は自分が初めて来た場所であり、たくさん練習もして、たくさん試合もしました。ツライ思いも楽しい思いもした、大事な大事な場所です。この場所で今日ラストの道場マッチ。本当に最後の最後まで楽しみたいと思いますので、皆さん是非、応援の方よろしくお願いします。」と力強くアピールした。

◆第1試合 タッグマッチ15分1本勝負
藤本つかさ&○星ハム子(8分56秒 ハムロール)テクラ×&鈴季すず

藤本とハム子が久々の同期タッグ=花の2008年組を結成した。テクラ&すずに対してフレッシュぶりをアピールする同期タッグだが、テクラとすずはそれを否定。フレッシュさを証明するとばかりに、奇襲攻撃に出た藤本とハム子は、すずを捉えると、藤本がハム子に「ドロップキックーっ!」と指示。ハム子がほぼその場飛びですずにドロップキックを鮮やかに決め、会場をどよめかせると共に、若さを存分にアピールしてみせた。出鼻をくじかれたテクラとすずだが、早いタッチワークを活かし、試合の流れを引き戻していく。しかし、フレッシュさと同時に、やはり2008年組のインサイドワークがじわじわとテクラとすずを追い込み、最後も攻め込んでくるテクラの一瞬の隙を逃さずに藤本、ハム子が連続でハムロールを決め、しっかりと勝利をモノにしてみせた。

◆第2試合 タッグマッチ15分1本勝負
世羅りさ&○藤田あかね(12分01秒 体固め)雪妃真矢&真白優希×
※オクラホマ・スタンピード

藤本&浩代、雪妃&妹加、世羅&あかねの3WAY戦で争われることが決定した次期リボンタッグ王者決定戦。その前哨戦が早くも実現したが、入場で真白がガチャ王ベルトとともにあかねのガチャベルトを持ってきたことで試合のテーマがぶれることになってしまった。後から入場してきたあかねが真白の2本のベルトを指さし、ガチャ王国の幹部としての思いが強くなってしまい、先発に真白が出ると、一度、先発に出るも世羅に交代を願い出るあかね。ガチャ王には全力でぶつかれないという意識が働いてしまい、試合中、世羅にダブル攻撃を宣言されリングに入るも、真白をスラムすべく持ち上げたところで、そーっとリングに降ろしてしまう。相手が真白だと世羅の交代要求も拒否してしまうあかね。途中、世羅が真白にジャイアントスイングを狙うと、あかねがリングに入り、世羅に直角土下座で許しを請う。世羅がそれだけでは納得しないと、遂に雪妃もブルブルと震えながら半沢直樹の大和田バージョンの土下座をみせ、さらに真白がなぜか三転倒立をするというシーンも生まれた。もちろん、相手が雪妃となれば積極的に攻めに出るあかねだが、どうしても試合の流れが分断されてしまう。ところが、そのあかねの気持ちを無視するかのように、雪妃vsあかねの局面から雪妃にタッチを受けた真白は迷うことなくあかねにドロップキックを放っていった。さらにおんぶスリーパー、雪妃とのダブルアームロックとあかねを攻め込む真白に、遂にあかねも吹っ切れた。攻撃を続ける真白をがっちりと抱え上げると、そのまま一気にオクラホマスタンピードで叩きつけてのカウント3奪取。もちろん、これでガチャ王国の絆が揺らぐこともなく、試合後、ガチャベルト2本を踏みつけて雪妃がリングを降りたあと、真白とともにベルトを手にし、しっかりとポーズを決めるあかねだった。

◆第3試合 星いぶき4周年記念試合 シングルマッチ20分1本勝負
○春輝つくし(9分22秒 片エビ固め)星いぶき×
※ダイビングフットスタンプ

いぶきのデビュー4周年記念試合と銘打たれたつくしとのシングル戦は、当初、6月12日『1125』大会で行われる予定だったが、大会当日にいぶきの友達のコロナ感染が発覚し、いぶきが急遽、欠場となり流れていたカード。3週間ぶりに復帰を果たし、5年目のスタートとなる一戦に臨んだいぶきはがっちりとつくしとロックアップ。さらにリストの取り合いでつくしが足を踏もうとすると、いぶきも同じ動きで応戦し、両選手が同時に相手の足を踏みつけダウン。思わずつくしが「お前、腹黒だな!」と発するも、「お前に言われたくない!」ときっちりと切り返したいぶきは、つくしの手の甲へのフットスタンプ、はりつけドロップキックを浴びるも、クロスボディで切り返すと、逆エビ固めから、つくしをコーナーに詰めてエルボーを狙う。これをなんとかよけきったつくしはMIOレフェリーを盾にしてエルボーをディフェンスしようとするも、遂にいぶきの逆水平チョップを浴びてしまう。しかし、つくしもエルボーで応戦。この2人のからみならではのエルボーvsチョップの攻防戦となった。飛び込みダブルチョップからかわず掛けを決め、一気に勝負に出たいぶきは、つくしのお株を奪うフットスタンプからのエビ固めも仕掛けるが、これをしのいだつくしはロープ際での顔面への低空ドロップキックをヒットさせると、コーナーからのダイビングフットスタンプを決め、逆転フォール勝ちを飾った。

◆第4試合 松屋うの vs 参戦全選手(各1分1本勝負)
◾️1人目)星いぶき(時間切れ引き分け)
◾️2人目)テクラ(時間切れ引き分け)
◾️3人目)鈴季すず(時間切れ引き分け)
◾️4人目)斉藤一二三(時間切れ引き分け)
◾️5人目)宮城もち(時間切れ引き分け)
◾️6人目)藤田あかね(時間切れ引き分け)
◾️7人目)サブミッションウーマン代理 紫雷美央(時間切れ引き分け)
◾️8人目)○松屋うの(0分54秒 特盛クラッチ)真白優希×
◾️9人目)雪妃真矢(時間切れ引き分け)
◾️10人目)世羅りさ(時間切れ引き分け)
◾️11人目)○春輝つくし(0分57秒 タイガースープレックス・ホールド)松屋うの×
◾️12人目)○星ハム子(0分42秒 片エビ固め)松屋うの×
※ダイビングボディプレス
◾️13人目)○藤本つかさ(0分59秒 ジャパニーズオーシャン・サイクロン・スープレックス・ホールド)松屋うの×

翌日の後楽園ホール大会で引退試合を行ううのの最後の道場マッチは、うの本人の希望により実現した出場全選手+αとの1分掛けシングルマッチ。現在、欠場中の石川、Yappyがロープを広げ、笑顔で入場してきたうのは赤コーナーに控えた。

■1本目 vs星いぶき
試合を終えたばかりのいぶきは試合のダメージを残したままリングへ。握手を交わしたうのはいきなるスクールボーイの3連発。これをしのいだいぶきにドロップキック、カツどんと畳みかけたうのがカバーに入るが、カウント2で返したいぶきが逆水平チョップの連打で反撃。いぶきがカバーに入ったところで1分終了。

■2本目 vsテクラ
手探りからタックルを仕掛けたテクラ。これを切り返したうのがグランドで上を取ると腕十字を狙って自らテイクダウンするが、そのタイミングに合わせて、テクラが起き上がり、うのの左足をキャッチし、マットに叩きつける。スタンドポジションに戻り、エルボーで振りかぶったテクラだが、うのはその腕を丸め込むとコブラツイストへ。ロープに逃れたテクラはカニばさみでうのをロープ際に追い込み、顔面にビックブーツを入れてカバーに入るがカウント2でキックアウトしたうのは、その場でテクラのお株を奪う、ブリッジしてのスパイダーポーズを決めた。驚きの表情をみせたテクラだが、同じポーズで向き合ったところで1分終了。

■3本目 vs鈴季すず
握手を離した瞬間、すずがスタナー。さらにロープ2段目からうのの前身を外に出すと、自ら場外に出たすずは助走つきの飛び蹴りを見舞う。カバーに入るもうのがキックアウト。今度はバックに回ったすずはジャーマンを狙うが、うのがこらえバックエルボーを狙うが、これをかわしたすずがうのの真正面からセイバーチョップを振り下ろす。チョップをキャッチしたうのが逆襲のセイバーチョップを振り下ろす。これをキャッチしたすずは、うのの股間を蹴り上げる。そのすずの蹴り足をうのが太ももで挟んでキャッチし、セイバーチョップ。キャッチしようとしたすずだが間に合わずダウン。さらにSTOを決めてカバーに入るうの。キックアウトしたすずが前蹴りからうのを丸め込んだところで1分終了。

■4本目 vs斉藤一二三レフェリー
うのTシャツを着て、泣きながら入場してきた一二三に「私の好きなところを10個言え!」とうのが課題を出す。「笑顔です!」と答えた一二三だが、その後もシチュエーションごとのうのの笑顔を挙げる。「笑顔ばっかりか!」と一二三をコーナーに振ったうの。しかし、これを逃れた一二三はうのに串刺しドロップキックを決めカバーに入る。キックアウトしたうのに一二三がエルボーを放ったところで1分終了。

■5本目 vs宮城もち
この日、試合には入っていなかったもちが1分間のために参戦。ロープに振られたうのは前転からセクシーポーズでもちを挑発。まったくノーリアクションのもちにしつこく何度もポーズを変えて迫るうのに無表情で近づいたもちはうのの鼻先にチョップ。怒ったうのはコーナーからのダイビングセイバーチョップを放つ。もちがかわすと、さらにチョップを振り下ろすうのに、もちはモンゴリアンチョップ、そして鞭を持ち出し鞭をフルスイングする。必死に逃げるうのだが、巻き込まれたMIOレフェリーが鞭の餌食になってしまう。ここで1分終了。MIOに邪魔されたことが納得いかないもちはリングを降りて逃げるMIOを追って花道から引き揚げた。

■6本目 vs藤田あかね
4本目でうのと対戦した一二三レフェリーがMIOに代わってリングイン。あかねはリングに上がると同時にもちが忘れていった鞭を手にうのを滅多打ちにする。鞭攻撃を浴びながらも距離を詰めたうのが鞭を振りかざすあかねの腕をキャッチして、そのままテイクダウンに持ち込むと脇固めで絞め上げる。なんとかロープに逃れたあかね。さらにうのはあかねの胸元にチョップを叩き込む。あかねのチョップをかわし、さらにチョップを連打。あかねはそのチョップに胸を張って耐えると、渾身のチョップを放ち、ロープに追い込んでのタックルを決め、変形キャメルクラッチでうのを絞め上げたところで1分終了。

■7本目 vsサブミッションウーマン代理 紫雷美央
MIOレフェリーが進垣リナのコスチュームで対戦相手として登場。進垣っぽく、じっくりと手探りでうのに対するも、すぐに紫雷美央バージョンに戻り、トーキックをうののボディに入れ、コーナーに持ち込むと女郎蜘蛛を仕掛ける。さらにコーナーに上がったMIOがセイバーチョップを放つが、うのがキャッチ。うのの水平チョップとMIOのビックブーツの打ち合いへ。ロープに振ろうとしたうのだが、その腕をキャッチしたMIOがグランドへ持ち込み、脇固めからもう一方の腕を巻きあげたところで1分終了。

■8本目 vs真白優希
いきなり猪木アリ状態を仕掛けた真白だが、うのは冷静にストンピングを浴びせる。さらにアキレス腱固め、膝十字固めへ移行するうの。ロープに逃れた真白は首固めの奇襲からうののサイドに回って、ぎこちない動きをみせる。思わず「特盛クラッチってどうやるんだっけ?」と声に出してしまう真白を引き起こしたうのは頭をひっぱたくと、特盛クラッチを決めカウント3を奪った。

■9本目 vs雪妃真矢
握手からいきなり抱き合ったかと思われたが、雪妃がSTOで押し倒す。さらに雪妃はサッカーキック、正面からの蹴りを狙うがこの蹴り足をキャッチしたうのがスクールボーイの連続フォールを仕掛ける。これをしのいだ雪妃がハイキックを狙うが、うのがかわしグランドに持ち込んだところで1分終了。

■10本目 vs世羅りさ
リングに入ると同時にうのに拝み渡りを仕掛けようとする世羅だが、逆にうのが世羅の腕を取って拝み渡りへ。しかし例によって途中で転倒し、股間を痛打したうのに上からパンチを狙った世羅だが、これをかわしたうのは、仰向けにした世羅に前転から仰向けフォールにいく…と思いきや、明らかに違う目的を持ってうつ伏せに世羅の真上に重なる。危険を察知した世羅がキックアウトすると、なんとも悔し気な表情を浮かべたうの。さらにロープに世羅を詰めると、中央に戻してセイバーチョップを放つ。キャッチした世羅だが、うのはそのキャッチした両手を払いのけて世羅の脳天にチョップをヒット。ガクッと動きの止まった世羅にタックルを仕掛けたうのだが、世羅は動かず。そこでもう一発、セイバーチョップを放つが、この手をキャッチした世羅が羅沙鋏を決め、1分終了。

■11本目 vs春輝つくし
ダメージの残るうのがロープを背に座っているところにつくしが顔面狙いのドロップキックをヒット。カバーに入るがカウントは2。つくしはさらにダイビングフットスタンプを決めカバーに入るが、そのつくしの腕を下からキャッチしたうのは反転して脇固め。反転して逃れたつくしはトーキックから飛び込みエルボー。再度、カバーに入るがうのはカウント2でキックアウト。うのを引き起こしてエルボーを連発したつくしはタイガー・スープレックス・ホールドで、うのからカウント3を奪った。

■12本目 vs星ハム子
うのを引き起こし「最後のセクシーを私に見せてみろ!」とハム子。これにうのは謎のポーズでアピールするも、ハム子はうのにダメ出しの蹴りを見舞うと、うのを抱え上げたハム子はハムどんでフォールに入るも、うのがなんとかキックアウト。ダメージの大きいうのをリング中央に持ってきたハム子は、うのとのシングルマッチには欠かせないフィニッシュ技のダイビングボディプレスを決め、フォールを奪った。

■13本目 vs藤本つかさ
フラッと起き上がったうのにミサイルキックの先制打を決めた藤本。カバーに入るがうのはカウント2でキックアウト。今度はビーナスシュートを狙った藤本だが、これをうのがかわし特盛クラッチで丸め込む。キックアウトした藤本がビーナスクラッチを狙うが、うのは仰向けフォールで切り返す。しかし、うのの反撃はここまで。フォールを返した藤本は延髄ハイキックを決め、最後は「さよなら俺たちの松屋うの」と叫びながら、ジャパニーズ・オーシャン・サイクロン・スープレックス・ホールドでうのからカウント3を奪った。13選手との試合を完走したうの。戦績は1勝3敗9引き分けに終わった。

【松屋うの ラスト道場マッチセレモニー】
リングにうのが1人残り、うののプロレスラーとしてのプロフィールがはらあいレフェリーによって紹介される。そしてうのの挨拶へ。


「自分は本当に言葉下手で、まとめて話すのが凄く苦手で、上手く皆さんに感謝を伝えたいんですけど、どうまとめていいか本当に分からなくて、でも、それくらい自分がアイスリボンの皆さんから、そして、(ファンの)皆さんからいただいたものは、本当にたくさんありすぎて、もう何回ありがとうを言っても足りないくらいだと思います。5月5日に引退を発表してから、あと1ヵ月半、結構あるなと思っていたんですけども、6月にすぐに入って、あと本当に少ししかないんだ~って思う日々があって、でも、この2週間3週間は凄く充実していて、タイトルマッチも挑戦させてもらったし、ピースパでも1分掛けをさせてもらったし、そして今日、道場でも1分掛けをさせてもらって、なんか本当にプロレスが楽しくて、貴重な体験と言うか、させて頂きました。特に、アイスリボンのプロサーに通い始めて、そして、デビューしてみないかって言われた時に色々と悩んだんですけど、皆さんの支えがあって、応援があって、本当に5年間ここまでプロレスをすることが出来ました。本当にありがとうございます。この道場でたくさん練習して、試合もして、思い出がある場所です。最後、ここで皆さんと1分掛けが出来てよかったです。本当にありがとうございました。」


ここで道場マッチで最後のうののコールがあり、客席から紫の紙テープが飛ぶ。改めてマイクを手にしたうのは「皆さん本当にありがとうございます。いっぱいの紙テープ、本当にありがとうございます。自分の引退セレモニーが2日にわたって行って頂けるという、前代未聞と言うんでしょうか。本当に幸せです。ありがとうございます。正直な話、私は器用なタイプではないので、残された試合1つ1つをこなすので精一杯でした。この前ピースパの1分掛けを終わって、そして今日、道場での1分掛けを終わって、やっと気持ちが明日の引退試合に向かってきました。最後の最後まで全力で駆け抜けますので、皆さんその一瞬一瞬見逃さないように応援よろしくお願いします。ありがとうございました。じゃあ、皆さん入って来てきてください。」と選手を呼び込むと「最後の道場マッチ、私が締めたいと思います。それではいきましょう!プロレスでハッピー!アイスリボ~ン!」で松屋うののラスト道場マッチを締めくくった。

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