【東京女子】元空手世界王者・長野じゅりあ、東京女子4・9後楽園での山下実優とのシングル戦に向け「後悔がないくらいバチバチに戦って勝ちたい」

 東京女子プロレスが4月4日、都内の御茶ノ水道場で同9日の東京・後楽園ホール大会に向け記者会見を開き、プロレスデビュー2戦目に臨む元空手世界王者の長野じゅりあが山下実優とのシングル戦での勝利を口にした。

 伝統派空手(糸東流)で世界の頂点に輝いた長野は、現在は女優、看護師、TikTokerとして活動。3月19日の東京・両国国技館でプロレスデビューを果たしたが、タッグマッチ(鈴芽、遠藤有栖組VS宮本もか、長野組)で敗退。当初、2戦目以降の予定は白紙だったが、試合後に「負けたままだと終わりたくない」と涙で継続参戦を熱望。2戦目でいきなり前プリンセス・オブ・プリンセス王者の山下実優との一騎打ちというチャレンジマッチが組まれた。

 長野は「2戦目で相手が誰になるんだろうと、両国を終えてからずっとドキドキしてたんですけど。まさかの山下選手とのシングルマッチということで。最初それを知ったとき、心臓がドキッとしたんです。今まで“山下選手の蹴りを食らいたい”とか取材で言ってたんですけど、こんなに早く対決することになるとはって思いました。でも、私も5歳から空手をやってきてるので、やるからには今もてる力をすべてぶつけて、もう後悔がないくらいバチバチに戦って。負けたくはないので勝ちたいなって思ってます」とキッパリ言い切った。

 極真空手出身の山下は「東京女子のなかで空手をバックボーンにもってるのが私、宮本もか、長野じゅりあ。シングルマッチはもっと先かなって思ったんですけど、2戦目で初シングルで戦うことになって、すごいワクワクしてます。デビュー戦でプロレスルールのなかで、長年やってきた空手をあそこまでファイトスタイルとして出せてたのを見て、すごいなって純粋に思いました。あの試合を見てやりたいなって思ってました。空手VS空手ってイメージはもうたぶんついてくると思うので。空手のルールで技あり一本がありますけど、プロレスでも一本取って。上段回し蹴り、技あり一本で終わらせてやりたいなって思ってます」と迎撃態勢を整えていた。

 デビュー戦での長野の打撃技を見た印象について、山下は「手刀だったり、一つ一つの技が自分が現役でやってなかったものだったんです。蹴りだったりも。だからすごい新鮮に感じました。だからワクワクしました。戦ったときにどうなるんだろうって」と話し、長野の打撃技のスピードの速さに関して「自分が極真で組み手をやっていて、じゅりあさんは型で流派も違うなかで。組み手をやってる身からすると、型をやってる人のスピード感ってすごいなって思った。やっぱり世界で結果を残してるっていうくらいのレベルだから、スピードは本当にすごいなって思いました。ただ当たらないと意味がないので、そこはもう戦ってみてですね」と続けた。

 逆に山下の印象について、長野は「山下選手の蹴りがすごく重いなってと思っていて。伝統派空手ってポイント制なので、相手を倒す蹴りではないんです。そこをプロレスっぽく改良して、相手にダメージを与える蹴りをやってきたんですけど。山下選手は長年相手を倒す蹴りっていうか、振り抜く蹴りをやってきているので。そこが違うなっていう部分なんですけど。私もなんとか相手を倒せる蹴りを出せるように、山下選手の蹴りよりもっと強い蹴りを出せるようにしたいなって思ってます」と語った。山下から「上段回し蹴りで一本取る」と言われたが、長野は「ブラジリアンキックは上から下に振り落とす蹴りで当てたらダメージも強いと思うので、出したいなって思います」と対抗意識をメラメラと燃やした。

 そのブラジリアンキックに関して、山下は「ホントにすごいインパクトがあって。攻撃のつなぎがうまいなって思ったので、そこを食らうと自分も危ないんじゃないかなって」と警戒心を露わにした。

 今回が初のシングル戦になるが、長野は「楽しみな気持ちと裏腹に、リング上で一人取り残されてる夢を何度か見て。一人だから勝つのも負けるのも全部自分の責任だから。勝ったら、自分の力で勝ったぞっていうのはすごい大きいと思って。今後にもすごい自信につながると思うので、シングルで勝ちたい気持ちはあります」と意欲。

 デビュー戦ではグラウンドでの戦いで苦戦したが、長野は「立ち技は得意なんですけど、グラウンドに持ち込まれたときに結構弱かったなって思うので。練習を重ねて対策はしています。(プロレス技で来られたら)ちょっと距離を取って、なるべく組まれないようにしたい。組まれたときも筋力アップとかもしてますし、返していけたらいい。山下選手の立ち技にも対応しつつ、グラウンドにも対応していきたい」とコメントした。

〈写真提供:東京女子プロレス〉

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