【“世界の究極龍”ウルティモ・ドラゴン インタビュー】<闘龍門、再会。vol.2>教え子たちが再び集結する大会に向けて思いを語る!


(C)2022 DRAGONGATE

――なるほど。ところで、ウルティモ選手は19年7月から参戦。同年9月には最高顧問に就任しました。現在のDRAGON GATEはいかがですか。

「選手は地方大会でも全力でファイトしますしね、会社としての結束力もすごい。リングの搬入、会場設営撤収も含めて、みんな自分らでやってるんですけど、すべてが完璧すぎですね。プロレスの技術に関しては世界中にすごいところありますけど、会社としての結束力、オーガナイズがホントに素晴らしい。自分、海外のいろんなところに行きますけど、世界中どこにも負けないと思いますね」

――世界を知るウルティモ・ドラゴンからみてもそうだと。

「それって、すごいことだと思いますよ」

――日本でも一番ですか。

「ダントツじゃないですか。そこは斎藤了GMが先頭に立ってね、彼が指揮を執って、みんな自分が何をやらないといけないか、わかってる。会場で無駄な動きをしてる子がひとりもいないんですよ」

――指導する必要もないと。

「自分が口出ししたら逆に変になっちゃうんで、いま以上は無理だろうってくらいに完璧です」

――黙って見守っていればいいと。

「そうですね。見守ってるというか、見ていて感心するだけです」


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――ご自身の試合はどうですか。

「まずは、(DRAGON GATEに)いることが自分の役割だと思っているんですよ。いることの存在感ですよね。もちろん、自分の中で選手としてこうするのもああするのもおもしろいかなと思うこともあります。だけど、ボクにしかできない役目もあるので、あえて若い人たちと肩並べて何かやろうとか思わないですし、正直、非常に居心地がいいですよね」

――なるほど。ところで、ウルティモ選手は、デビューから35年になりますよね。

「そうです、今年35年。36年目に入りました」

――長期欠場もありましたが、その間もプロデュースをしてきました。この35年間を振り返っていかがでしょう?

「自分の場合。プロレスに入るときからして他人と違ったじゃないですか。普通とは違うプロレスラーとしての道を歩んできて、途中で正直、心が折れそうになることも何回かありました。それでも(信念を)貫いてやってきて、メキシコという国で自分の人生が変わった。そこから自分の夢がかなえられた以上にもっと広がって、アメリカにも行ったし、世界中で闘った。正直、自分が見ていると、次の世代、その次の世代とかに自分のような選手って現れないんじゃないかと思うんですよね。日本で活躍してる子はいます。でも、ホントの世界規模でカバンだけ持って単身出ていく選手ってなかなかいないと思うんです。日本の団体の名前で行くのは別ですけどね。個人の名前だけで(世界で)やっていく子っていないじゃないですか。プロレスって素晴らしい仕事だと思うんですよ。カバンひとつで出かけて契約書もかわさず電話で(交渉する)。いまはスマホとかメールもありますけど、ホントに簡単な口約束だけで行ってイチかバチかですよ。行った先でどんな相手が出てくるかわからないし。そうして世界中を旅して、稼いで。特殊というか特別というか、こんな人生ないなって思いますね。すごく自分は恵まれている。そういうことにもっとトライする人に、日本人で出てきてほしいなって思います。もっともっと冒険した方がいいですよ」

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