【アイスリボン】12.11『アイスリボン1246 in SKIPシティ』全試合レポート

女子プロレス・アイスリボンは12月11日、SKIPシティ多目的ホールにて『アイスリボン1246 in SKIPシティ』を開催した。

メインイベントで行われた次期インターナショナルリボンタッグ挑戦者決定トーナメントでトトロさつき&まなせゆうなが石川奈青&あーみんに勝利し、セミで勝利した尾﨑妹加&本間多恵と決勝戦で激突することとなった。

また、真琴がラム会長にシングルマッチを要求。12月17日横浜リボンで決定した。

アイスリボン1246 in SKIPシティ
日時:2022年12月11日(日)12時00分開始
会場:SKIPシティ多目的ホール
観衆:141人

◆第1試合 タッグマッチ15分1本勝負
〇真琴&キク(11分21秒 ライジングスタースープレックスホールド)ラム会長&咲蘭×

前回の11月27日SKIPシティ大会でシングル戦を行った咲蘭とキクがタッグで対戦。試合は咲蘭とキクの顔合わせでスタートするも、両者が会長と真琴に代わると、ロックアップでロープ際に会長を詰めた真琴がブレイクで蹴りを入れたことで一気にヒートアップ。エルボーで返した会長を真琴がタックルで倒すも、起き上がった会長は真琴をグランドに引き込みマウントでのパンチ連打からチョーク攻撃。

さらに中盤には真琴が会長をコーナートップにうつ伏せのまま乗せて蹴りを入れるとフロント・ネックチャンスリードロップ、さらにダブルアーム・スープレックスを狙うがこれをこらえた会長が真琴の顔面にショートレンジのドロップキックをヒットさせる。ダメージの残る真琴に今度は咲蘭がドロップキック連打、おんぶスリーパーで追撃するも、最後は真琴がダブルアーム・スープレックスからのダブルニー、そしてライジングスタースープレックスでフィニッシュ。

気迫のこもった試合を見せた真琴は試合後、珍しく自らマイクを手に取ると「私、16歳でプロレス界に飛び込んで、もう16年になるんですけども、すごくないですか?16年、生き残っているんですよ。自分でもすごいと思う。でも、そんな私よりキャリアが長い人がいます。それは…ラム会長です。ラム会長さん、私は(デビュー当時)子供のあなたにボコボコにされました。もてあそばれました。そのときの恨み、妬み、嫉み、今、返してやります。シングルどうですか?16年、1回もやったことないんですよ。どうですか?」と会長にシングルマッチを要求した。

会長は「16年すごいねえ。言っても私は17年やってるんだよ。キャリアはそんなしょうもないと思っているんでいいですけど、そうだね。いいじゃん。あんなに引きこもって、しゃべれなかったあいつが、こんなになっているの、おもしれーじゃん。マジ、なんもしゃべらなかったんだよ、こいつ。小学生ながらに”こいつ、全然、しゃべんねえな”って思ったもん。礼儀もくそもねえと思った。でもこうやって16年、時を経て正々堂々と真っ向勝負挑んでくるの、いいじゃん。やってやろうじゃん。」と、真琴とのシングル戦を了承。「でもラム会長、当時と体形変わってないですよね?」と真琴。「そうなんだよね。身長、ほとんど変わってないんだよ。」という会長に、真琴は「私なんて20kg増加してますから。そのすました顔を恥辱にまみれさせてやる!」と力強く語り、大会後、2人の初シングルマッチは12月17日横浜リボンで行われることが正式決定した。

◆第2試合 タッグマッチ20分1本勝負
〇星いぶき&松下楓歩(11分06秒 片エビ固め)朝陽&海乃月雫×
※ライトニングスパイラル

大晦日の後楽園ホール大会で安納の持つICE×∞王座への挑戦が決まった朝陽が海乃とタッグを結成。ゴングと同時に奇襲攻撃を仕掛けた朝陽と海乃だが、返り討ちに合い、いぶきと楓歩の同時ドロップキックを浴びてしまう。さらに海乃を捉えたいぶきと楓歩が集中攻撃を仕掛ける。必死にしのいだ海乃が朝陽につなぐ。

朝陽がいぶき、楓歩にまとめてドロップキックを見舞い、徐々に試合の流れを引き戻し、再び海乃に交代する。海乃はいぶきにエルボーを見舞い、いぶきからお返しのいぶチョップを浴びるも、カウンターのドロップキックを決めると、朝陽を呼び込んでのダブルドロップキック、サンドイッチドロップキック、さらにこの2人ならではのダブル619を決める。

最後はいぶきのハイキックからのライトニングスパイラルにフォール負けを喫した海乃だが、朝陽との連係、さらにドロップキックの連打、フィッシャーマンズ・スープレックスと動きの良さが目立った。

◆第3試合 真白優希引退ロード シングルマッチ15分1本勝負
×真白優希(11分19秒 ハムロール)星ハム子〇

大晦日に引退する真白にとって、最初で最後となるハム子とのシングルマッチが実現した。ハム子と向かい合うと「来いよ!」と左手を挙げる真白。続けて右手を挙げるとハム子は躊躇なく力比べに持ち込み、しっかりと真白を押し倒しギブアップを迫る。なんとか逃れた真白がロックアップにいこうとするが、これをすかしたハム子はセクシーポーズを決め、真白にも「やってみろ!」と指示。ためらいつつもポーズを決めた真白だが、そのぎこちなさに「お前はロボットか!」と蹴りを入れたハム子はコーナーでの腹ウォッシュ、そして対角コーナーに真白を振ってのお・し・り・ダーッ!を決めるも、やられた真白も揃ってダーッ!さらにお互い向かい合ってのダーッ!からハム子が真白の腕に噛みつき、逆エビ固めへ。

ロープに逃れた真白は膝カックンからのドロップキックからボディスラムを狙うが、これをこらえたハム子がボディスラム狙いで真白を抱え上げる。しかし真白はここでこらえしがみつき固めを決める。ロープの逃れたハム子にはりつけドロップキックを決めた真白がフォールに入るもカウントは2。エルボー合戦から目突きを狙う真白。これをガードしたハム子のボディにパンチを入れるも、ハム子は仁王立ち。そして両者がいきなりロープを走り始める。

途中、2人が同じ方向に走る場面もあったが、ロープ走りからのハム子のラリアットをかわした真白がハム子にドロップキックでカバーもカウント2。ここで2人が走りまくったダメージでダウン。コーナーに上がった真白がクロスボディからのフォールもカウントは2。真白がアームロック。ロープに逃れたハム子に真白がドロップキック3連打から走り込んでのラリアットを放つが、これを胸を張ってはね返したハム子はシャイニング腹ザードからカバーもカウント2。

ハム子がブロックバスターからダイビングボディプレスを狙うが、真白がかわしハム子が自爆。真琴がスクールボーイもカウント2。さらに一本背負いからの丸め込みもカウント2。ハム子がカウンターのラリアット、さらに飛び込みラリアットからカバーもカウント2。真白がソバット2連発からフォールもカウント2。真白が逆打ちを決めるもカウント2。ハム子の髪を掴んでのエルボー連打、さらにストンピング、張り手を連打する真白。

怒ったハム子が真白の顔面に何度も腹を打ち込む。倒れた真白だがハム子をビーナスクラッチに決めるもカウント2。真白が首固めもカウント2。ここで真白がハムロールを披露しカバーもカウント2。真白が特盛クラッチもこれを切り返したハム子が押さえ込みカウント2。すかさずハム子がハムロールを決めカウント3を奪った。

◆第4試合 次期インターナショナルリボンタッグ挑戦者決定トーナメント 時間無制限1本勝負
尾﨑妹加&〇本間多恵(14分21秒 ギブアップ 神姫楽ミサ×&柳川澄樺
※多恵ロック
※尾﨑妹加&本間多恵 決勝進出

大晦日に行われるリボンタッグ王座戦の挑戦チームを決めるトーナメント第1試合は妹加&本間のSPiCEAPと神姫楽&柳川の1111の対戦。開始と同時に1111が奇襲攻撃。SPiCEAPを続けてコーナーに振って、柳川がスイングする形で神姫楽が串刺しラリアットを連打。さらに神姫楽が本間をボディスラム、柳川が妹加をその上にカニばさみで倒し、2人を重ねると、1111が踏みつけてベルト獲りポーズ。怒ったSPiCEAPは1111それぞれの鼻を掴み振り回す。さらにロープ際ではりつけると鼻掴みでポーズを決め、本間が神姫楽にはりつけドロップキック、妹加が柳川にはりつけ後頭部ラリアット。妹加と神姫楽がタックル合戦。打ち勝った妹加はエルボードロップ、セントーンを決める。

神姫楽も妹加にエルボードロップ、セントーンのお返しをすると、代わった柳川がダブルニーの追撃から鎌固めへ。ロープに逃れた妹加と柳川がエルボー合戦。柳川が後ろ回し蹴りを狙うが、これをカットした妹加は俵返しからコーナーの本間に柳川を振ると、本間がぶら下がり腕十字を決める。妹加からタッチを受けミサイルキックから脇固め。逃れようとする柳川を丸め込みカウント2。柳川が後ろ回し蹴りから串刺しジャンピングニー、ドロップキックからサーフボード。さらに自らブリッジしての変形アームバー。ロープブレイクで逃れた本間はスクールボーイからマフラー、膝十字固め。これは神姫楽がカット。

代わった神姫楽が本間にショートレンジドロップキックから串刺しラリアット、コーナーを使ってのリバースパロスペシャル。さらに回転エビ固めからの逆エビ固め。ロープに逃れた本間は妹加のアシストを受けて神姫楽を脇固めから多恵ロックへ持ち込むがロープに逃げられる。神姫楽がカウンターラリアット、柳川が0101から柳川の背中越しに馬飛びの体勢で神姫楽が本間をプレスし丸め込むもカウント2。カットに入った妹加を1111がロープに振るも妹加がダブルラリアットで2人を吹っ飛ばす。本間が神姫楽にミサイルキックを決め多恵ロック。妹加はその間、柳川をアルゼンチン・バックブリーカーに決め、本間が神姫楽からギブアップを奪い、決勝への切符を手にした。

◆第5試合 次期インターナショナルリボンタッグ挑戦者決定トーナメント 時間無制限1本勝負
〇トトロさつき&まなせゆうな(14分55秒 エビ固め)石川奈青×&あーみん
※乙女の逆襲を切り返し
※トトロさつき&まなせゆうな 決勝進出 12/17トトロさつき&まなせゆうなvs尾﨑妹加&本間多恵決定

トーナメント第2試合は元リボンタッグ王者のBIG☆DEKAI!!!と勢いに乗っているキスプリの一戦。試合はまなせvs石川でスタート。いきなり石川がスクールボーイを連発もいずれもカウント2。さらに乙女の逆襲もカウント2。トトロ、あーみんがリングインし、キスプリがBIG☆DEKAI!!!をコーナーに振ろうとするが、これをBIG☆DEKAI!!!が切り返す。キスプリをリング中央でぶつけようとするが、キスプリがこれをこらえ、逆にBIG☆DEKAI!!!に同時串刺しプレス。そしてまなせを2人で捉えて「ベルト獲るぞーっ!」とポーズを決める。

さらにダブルのワ―プレスを狙うが、これはまなせがかわし自爆。BIG☆DEKAI!!!が石川をロープに振りダブルタックル。代わったトトロが石川に人間椅子、エプロン際での踏みつけ、さらにボディスラムでフォールもカウント2。代わったまなせに石川がエルボーを叩き込むが、まなせはラリアットで石川を押し倒しフォールもカウント2。まなせがスリーパーから胴締めスリーパー。ロープに逃れた石川にまなせが串刺しラリアット、飛び込みラリアットでカバーもカウント2。石川がまなせをボディスラムで投げフォールもカウント2。

代わったあーみんがまなせを引き起こすが、トトロが入り2人であーみんをロープに振ろうとするが、これをこらえたあーみんがBIG☆DEKAI!!!を同士討ちにするとまなせの上にトトロを倒して、あーみんがセントーン。あーみんとまなせがタックル合戦。あーみんが打ち勝つも、まなせがラリアットであーみんを叩きつぶす。代わったトトロがセントーンからボディプレスを決め、あーみんを抱え上げようとするが、あーみんがリバーススープレックス。

トトロがあーみんをサイドスープレックス、カミカゼでフォールもカウント2。コーナーに上がるトトロを石川が押さえ込み、あーみんがカナディアンバックブリーカーでトトロを抱え上げ対角コーナーへ逆さ吊りにし、キスプリが串刺し攻撃からトトロにダブルのワ―プレス。あーみんがダイビングセントーンでフォールもカウント2。代わった石川がダイビングボディアタックからキスプリのダブルエルボードロップを決め、石川がカバーもカウント2。エルボー合戦から石川がカウンターのドロップキックでカバーもカウント2。カットに入ったまなせにはあーみんが、トトロには石川がクロスボディを同時に決める。

トトロにあーみんが変形サマーソルト、石川が側転プレス、さらにキスプリがトトロをダブルのサイドスープレックス。石川がカバーもカウント2。まなせが石川にラリアットを決め、トトロが飛び込みラリアットでフォールもカウント2。BIG☆DEKAI!!!が石川をダブルのパワーボムに決めようとするが、石川が反転して逃れ、BIG☆DEKAI!!!にまとめてドロップキック。トトロをタチアガールに決めるもカウント2。トトロがクロスボディを決め、石川を抱え上げるが、石川が丸め込みで切り返しエビ固めでカウント2。2度目のタチアガールもカウント2。乙女の逆襲で丸め込むが、これを切り返したトトロがエビ固めで丸め込み逆転カウント3を奪った。

〈試合後のリング上〉

トトロ「BIG☆DEKAI!!!、インターナショナルリボンタッグ王座、返り咲きへの第一歩、見たかーっ!1回戦(のもう一方の試合を)、さっきやってたみたいやけど、どうやら噂によると尾﨑妹加と本間多恵、半年ぐらい前にどこかでやったカードやんな。」
(※リングサイドにいた本間が「大阪。」と答える。)

トトロ「そうでした。私たち、そのときベルト持ってて、挑戦してくれましたよね。まあ約半年経って、挑戦者決定戦で決勝で当たる。同じカードで。半年前と同じように、ボコボコにしてあげるんで、楽しみにしていてください。」
(※妹加と本間がリングに入り、マイクを奪うと、自分達の新しい入場曲をアカペラで歌う。あっけにとられるBIG☆DEKAI!!!に)

妹加&本間「よろしくお願いします!」

トトロ「歌、うまいね。なかなか、強そうだね。まあ、歌は2人の方がうまいかもしれないけど、歌じゃなくてプロレスなら、私たちBIG☆DEKAI!!!の方が強いから。」

本間「どうでしょうか~?」

トトロ「場所も決めようよ。直近の試合がいいから、来週17日の横浜ラジアント大会でいかがでしょうか?」

本間「忙しいよねえ、うちら…。」

トトロ「じゃあ、うちらがそのまま不戦勝ってことで。」

妹加&本間「やりまーす!」
(※4人が握手をしているところにいぶきが入り、マイクを持つと)

いぶき「ここで決勝の日、決めているけど、もうリリースされているから。もうリリースされてるから!ちゃんと見とけ!以上!」
(※マイクを置いて、いぶきがリング降りる。)

トトロ「日取りを忘れるくらい(今日が)熱い試合のあとは、勝った私たちが締めます!」
(※BIG☆DEKAI!!!が選手をリングに上げ「プロレスでハッピー!アイスリボーン!」で大会を締めた。)

〈試合後のBIG☆DEKAI!!!〉

トトロ「BIG☆DEKAI!!!の自主興行のときに、これからはゆうなさんに引っ張ってもらうんじゃなくて、私が引っ張るって言いましたよね。今日は絶対に自分が取るって決めていました。」

まなせ「そう!戻って来いって言ったけど、全然戻ってこないのは、もしかしたらトトちゃんの思いがあったのかなっていうのは、戦っていて感じました。嬉しいです。とっても嬉しい。」

トトロ「この1年、まだ初遭遇から1年ですよ。」

まなせ「そうなんだよ。私たち、今年の1月に初めて出会って、そこから一気にベルト獲って、2022年、終わろうとしているけど、やり残したことは本当にこれだよね?」

トトロ「はい。やっぱり今年失ったものは今年中に取り戻す。そこくらいの気概がないとね。チャンピオンになれないと思うので、絶対に来週の横浜も勝って、大晦日も勝って。」

まなせ「私、スケジュール空けてるから。」

トトロ「2023年、絶対にBIG☆DEKAI!!!の年にしましょう!」

――決勝の対戦相手に関してはどうですか?

まなせ「初防衛戦の相手があの2人で、どうやら2人で入場曲を作ったみたいだね?彼女たちは入場する、ちょっとしたおしゃれのためにベルトがほしいのかな?うちらはそうじゃないから。うちらはそのベルトを持って、こないだやりきれなかったこともやるし、2023年、私たちが、いろいろ変わっていくアイスリボンを、トトロさつきが大黒柱として引っ張っていくためにも、やっぱりベルトをここに巻いて、2023年、走っていこうと思っています。」

〈写真提供:アイスリボン〉

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