【九州プロレス】メキシコ発20年物語。異国で紡がれた絆、新春の東京でベルト懸け再会

2003年5月11日、「闘龍門」メキシコ・アレナコリセオ大会において、二人の日本人の若者がデビューを果たした。

一人は闘龍門11期生のSUGI(Mil gracias)、そしてもう一人は闘龍門12期生のめんたい☆キッド(九州プロレス)。

入門はSUGIが早かったが、デビューは同日であり、その時から二人の20年物語は始まった。めんたい☆キッドは語る「当時、闘龍門には30名近い選手がいましたが、SUGIの身体能力は中でもズバ抜けていました。その能力は残念ながら僕にはないものでした。デビュー後、そんな彼にはやはり、すぐにチャンスがやって来て、そしてそのチャンスを彼はしっかりモノにしていきました。」

SUGIは、メキシコでのデビュー後、みちのくプロレス、ZERO1、全日本プロレスと戦場を移しながらも各団体で数々のタイトルを手にしてきた。

そんなSUGIの活躍をめんたいはどんな思いで見ていたのか。

キッド「チャンスを得ていく彼に対してチャンスを生かせない自分を、ずっともどかしく悔しく思っていました。ただ『彼にないものを僕は持っている』という気持ちはずっと持っていました。」

めんたい☆キッドは、闘龍門でデビューしウルティモドラゴンの付き人も務めた後、帰国し、みちのくプロレスへ参戦するもチャンスをものに出来ず生活苦によりリングを降りた。が、諦めきれず九州プロレスで復帰。現在は「バリカラ☆ヒーロー」として九州の子ども達から絶大の支持を得るまでになった。

そんな二人の初のシングルマッチが今年夏に行われた九州プロレス14周年大会で行われ、大方の予想を覆し、めんたい☆キッドが一瞬の高角度前方エビ固めで勝利した。

試合後、二人はノーサイドながらも、めんたいは自身の持つ九州のタッグ王座への挑戦をSUGIに促し、それに応える形で2023年1月3日、九州プロレス、年に一度の東京大会「上京2023」でデビュー20周年同士のタッグタイトルマッチが実現するはこびとなった。

めんたい☆キッドのパートナーはフリーの梶トマト。

「7月にみちのくプロレスのGAINA,のはし組から奪取し初防衛戦になりますが、梶選手は本当に頼りになるパートナーです。チームとしてのキャリアは劣るかもしれませんが、個々の力を結集し必ず初防衛します。」とタイトル防衛への意気込みを語ってくれためんたい☆キッド。

「SUGIとメキシコで一緒にデビューして20年の節目で九州のタッグタイトルを懸けて闘える事が出来て光栄です。」と因縁深き同期への本音を添える事を忘れなかった。

SUGI、めんたい☆キッド、2003年から始まり迎える2023年1月3日、二人のどんな20年物語を目にする事になるのだろうか。

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