【ノア】原田大輔が17年のレスラー人生に幕「残してくださったこの命を大事に生きていきます」

 

プロレスリング・ノアは3月9日(木)、東京・後楽園ホールにて『STAR NAVIGATION 2023』を開催した。

『STAR NAVIGATION 2023』
日程: 2023年03月09日(木)
開始: 18:30 開場 17:30
会場: 後楽園ホール
観衆:1310人

今大会で首の負傷(頸椎環軸椎亜脱臼”けいついかんじくついあだっきゅう”)によるドクターストップで、17年のレスラー人生に幕を閉じる原田大輔は、ラストマッチの相手として、デビュー戦の相手となった小峠篤司を指名。

試合は原田の状態を鑑みて、1分間のエキシビジョンマッチが組まれた。

先に入場した小峠は既に涙ぐみ、対する原田は明るくパワフルな表情で試合に挑んだ。

▼第3試合
原田大輔引退試合 エキシビジョンマッチ 1分
原田大輔 △ VS 小峠篤司 △

1分間のエキシビジョンマッチを終えた原田はリング上で挨拶を行った。

原田「最後に俺とプロレスをしてくれて有難うございました。泣くなよ。(小峠コールを促す)ふざけんな、一番泣きたいのは俺やぞ。アナタから始まった俺のプロレス人生、最後も小峠さん、アナタで本当に良かったです。有難うございます。アナタがいてくれたから、オレはこうやってノアに来て、今日までプロレスを続ける事ができました。アナタがいてくれたから最後の1分、プロレスをさせてもらえました。本当に有難うございます。
大阪プロレスに入門したその日から今日まで、生意気な後輩でしたけど、本当にお世話になりました。有難うございました!このあとのセミファイナル、ファンの皆様が喜ぶ試合を期待しています。お願いします。
本日は後楽園ホール大会、ご来場有難うございます。今日、1分試合をさせていただくうえで、長浜トレーナー、医療チームの先生方、そしてプロレスリング・ノア、何よりも今日こうやって後楽園ホールに集まってくださった皆さんと、ABEMAを見てくださってる皆さん、本当に沢山の方の支えがあって今日リングに立つことができました。本当に有難うございます。
今日でプロレスラー原田大輔は終わりますが、これからは皆さんと一緒、ノアファンとしてこのプロレスリング・ノアがもう一度、業界ナンバー1に返り咲くことを一緒に見ていきたいと思いますので、皆さんこれからもプロレスリング・ノアの応援をよろしくお願いします。有難うございます。
このあとはセレモニーも10カウントゴングもやりません。次の言葉で原田大輔、プロレスラーをドカーンと終わりたいと思います。(ここでマイクを置き地声で)17年間有難うございました!」

【試合後バックステージコメント】

▼小峠「泣きすぎて原田に怒られたな。今日、悪いよな、あいつ。泣かしにきてましたよね。いやあ何だろう。終わっちゃいましたね。いろいろ試合前はドクターストップかかった時の話もたぶんいの一番に連絡もらって、全然信じきれなかったですね。変なこと言いますけど、神様なんちゅうむごいことするんやろなって。なんで原田なんだろう? 俺にすりゃよかったのにぐらい凄い考えた。変な言い方ですけど。リング上でも言われましたけど、つらいのは原田の方ですからね。やっぱ改めてプロレスのリングっていうのは危険と隣り合わせなんだなって思ったし、後遺症で戦ってるレスラーっていっぱいいるんで。きれいな体とは言わないですけど、この状態でリング降りれたんならばよかったと思うと、ホント自分にも言い聞かせましたし。どっかに寂しい気持ちはありましたけど、自分がプロレスできてるんで、あいつにも悪いんで、とりあえず気持ち前に向けてこれからもやっていきたいと思います」

▼原田「ありがとうございました。去年の8月から休んで、いろんな気持ちもありました。もっともっとこの大好きなプロレス続けたかったんですけど、すいません。今日の1分が僕の限界です。最後、片山ジャーマンも打てない、受け身も取れない、技もろくに受けれない。本当に1分というのが今僕ができる限界の時間でした。この1分、本当にたくさんの方が支えてくれて承諾してくれて、開催できたこと本当に感謝しかないです。ありがとうございます。もう悔いはないです。これから治療院の先生とかプロレスリング・ノアの皆さんとかに残してくださったこの命を大事に生きていきます。泣くかなと思ったら、小峠さんの方がボロボロに泣いて(笑) でもよかったです。泣かなくてすみました。最後、楽しくてこの時間がもっと続けばいいなと思ったんですけど、まだまだ僕に足りないものがあったなって思いました。それも含めて17年間、楽しい夢だらけのプロレス人生でした。皆さん、本当にありがとうございました」

――観客の声を聞いてどのように感じた?

▼原田「「コロナ禍に入って声援というのが禁止されて、去年の10月ですかね、有明アリーナから部分的にですけど解禁になって。俺その時から休んでて、聞きたいなってずっと思ってたんですけど、最後に聞けてよかったです」

――片山ジャーマンの体勢に入った時にどんな思いが?

▼原田「悔しかったですね。投げたかったですけど、投げれないんですよね。バックを取った時に『いくぞ』って思ったんですけど、できない。そこは葛藤ありました。バック取るのやめといたらよかったなって(苦笑) めっちゃ悔しくなっちゃったんで、あそこで。ジャーマンが打てないようじゃ僕のプロレスもダメだなって」

――今後はどのように考えている?

▼原田「まだ正確に次のことは決まってないんで言えない状況ですけど、会見でも言いましたけど、この元気な体があるうちにプロレスリング・ノアに残って携わることが、プロレスが好きだからこそ、NOAHが好きだからこそ自分の気持ちが続かないと思ったので、NOAHは離れます。こうやってコメントするのも最後ですね。テーピング外すのも最後。なんか今日いろいろ最後づくしでしたね。コスチューム着るのも最後、脱ぐのも今日で最後。これからは本当にプロレスファンとしてプロレスリング・ノアをずっと見続けていきたいと思いますし、リング上のことを知って外から見る方もこれからしていくので、プロレス魔神になろうかなと思って。プロレス魔神に俺はなる」

――最後の1分は長かった? 短かった?

▼原田「気持ち長く感じたかなっていうぐらいですかね。今日来るまでにこの1週間ぐらいずっと道場に行って、自分の中でイメージして動いてたんですけど、思いのほか結構短かった。それをやってたのもあったんでしょうけど、ゆっくり戦えたかなと思います」

――体も作ってきた

▼原田「最後だからだらしない体で絶対リングに上がりたくなかったので、そこはプロレスをさせていただくうえで体創ることは必須だと思いますし。トレーニングが好きなんで、引退してもトレーニングは続けようと思いますし。明日も昼から取材があるんで、午前中からジム行こうかなと思ってます。よろしいですか? ありがとうございました」

<写真提供:伊藤ミチタカ氏>

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