【東京女子】坂崎ユカが12・1後楽園での東京女子誕生10周年記念興行で卒業し、海外を拠点に!「完結できてない東京女子の物語があるので、全部取りこぼしなく思い出を突っ走れたら」
東京女子プロレスが5月8日、東京・千代田区の神田明神内で記者会見を行い、坂崎ユカが12月1日に東京・後楽園ホールで開催される同団体の誕生10周年記念興行をもって、卒業することを発表した。2024年からは海外を拠点に活動する。
坂崎は同団体の旗揚げ戦(2013年12月1日、東京・北沢タウンホール)でデビュー。同じく旗揚げメンバーの山下実優、中島翔子、辰巳リカらとともに東京女子をけん引。最高峰のプリンセス・オブ・プリンセス王座には3度、現在もマジカルシュガーラビッツ(パートナーは瑞希)で保持するプリンセスタッグ王座には4度戴冠するなど、多大な功績を残した。
すでに海外からのオファーも多く、米国遠征のため、5月13日の静岡・アクトシティ浜松大会から6月4日の東京・両国KFCホール大会まで欠場する。帰国第1戦となる6月11日の後楽園大会では、これまでしのぎを削ってきた白昼夢(辰巳、渡辺未詩)とプリンセスタッグ王座の防衛戦を行う。今後も年内は日本と海外を行き来する予定で、卒業までの国内の参戦機会は限られる見込み。
坂崎は「決めるまですごく心が揺れたというか、決心がつかない状態だったんですけど。こういう節目でもないと、なかなか自分で決断するのが難しかったので、10周年のタイミングで卒業させていただくことになりました」とあいさつ。
白昼夢とのV2戦には「やめると言ってからの防衛戦なので、ファンのみんながどう思うか分からないですけど。だからこそ瑞希とのタッグベルトを離すわけにはいかない思いは強いので、絶対に白昼夢を倒して防衛して、王者として君臨したいと思います」と王座死守を誓った。
卒業を決めた理由は「漠然といつかはやめないといけないと思っていて。学生時代も高校3年生のときとか、期間が決まってるものという認識が私のなかにあって。東京女子って特別だからこそ、ずっとはいられないなっていうのがあって。でもみんなと離れがたいし、自分で決断するのが辛くて、あっという間に10年経って。でも10年過ぎたら、もっと離れられないなって思ったから10年でやめさせていただこうかなと思いました」と説明。
卒業後については、「プロレス自体はすごく大好きだし、コンディションもまだ大丈夫なので続けたいけど。東京女子の色だったり、雰囲気だったり。東京女子が大好きだからこそ、東京女子を離れて違うステージにいかなきゃなって思ってるので。日本でってなると、東京女子のイメージを干渉してきてしまうかもしれないんで、海外で続けたいなって思いました」と話した。国内の他団体への参戦は「女子の団体に出ることは100%ありません」と断言。
「卒業までにやり残したことはあるか?」との問いに、「東京女子でしかできないことがまだあって、私のなかでもまだ完結できてない東京女子の物語があるので。この残り7ヵ月くらいで、(海外遠征で)実質考えると3ヵ月とか半分くらいになると思うんですけど。全部取りこぼしなく思い出を突っ走れたらなと思います」と答えた。
さしあたって、7月8日には東京・大田区総合体育館でのビッグマッチが控えているが、「やりたい選手はいます。AEWの選手と交流があるので、米国には来れないお客さんにもAEWの選手が間近で見られたらいいかなって思うので、AEWの選手を呼びたいです」と希望した。
パートナーの瑞希に関しては「瑞希には決断する前から相談はしていて、“置いていかんでよ”って。でも“ユカッチが決めたことだから”と背中を押してくれて。私もより一層離れたくない気持ちがあるから、決断できなかったんですけど。瑞希は本当はイヤだけど応援してくれるって、半ば押してくれてました」と話し、タッグベルトについては「やめるまで防衛し続けます」と言い切った。
団体を象徴する坂崎の卒業にあたって、甲田哲也代表は「個人的に東京女子は選手が40歳、50歳になって、20年、30年居続けるよりは…。青春じゃないですけど、突っ走って、プロレス業界に残るのか、ほかの職業に就くのか、それぞれに進んでいただき…。また新しく入った子たちが東京女子の先輩たちの魂を引き継いで、何十年とずっと続けていく団体でありたいと思いますので。こういうことは想定もしていたので、決断の声を押したいなという気持ちです」と胸中を語った。
〈写真提供:東京女子プロレス〉