【新日本】デスペラードが粘るイーグルスを撃破し決勝トーナメント進出!次戦のティタン戦に向け「昔の恩はちゃんと持ってる。それはちゃんと返すよ」
新日本プロレスは5月24日(水)、大阪府立体育会館・第2競技場(エディオンアリーナ大阪)にて『BEST OF THE SUPER Jr.30』を開催した。
『BEST OF THE SUPER Jr.30』
日時:2023年5月24日(水) 17:00開場 18:00開始
会場:大阪・大阪府立体育会館・第2競技場(エディオンアリーナ大阪)
観衆:819人(満員)
メインイベントではBブロック公式戦が行われ、エル・デスペラード(6勝2敗)とロビー・イーグルス(5勝3敗)が対戦した。
この試合に勝てば共に決勝トーナメント進出がかかる試合とあって緊張感のある攻防を展開。
持ち味を十分に発揮しながら最後はデスペラードが執念を見せヌメロ・ドスでイーグルスを捕獲し、ギブアップを奪った。
この結果、Bブロックは1位がデスペラードとなり、2位がマスター・ワトが勝ち上がり決勝トーナメント進出が決定した。
<試合結果>
▼第8試合 30分1本勝負
『BEST OF THE SUPER Jr. 30』Bブロック公式戦
エル・デスペラード 〇(7勝2敗=14点)
vs
ロビー・イーグルス ×(5勝4敗=10点)
20分32秒 ヌメロ・ドス
※デスペラードがBブロック1位で決勝トーナメントへ進出(ワトの2位通過が確定)
■試合後バックステージコメント
デスペラード「こんだけしんどい思いして、ようやく予選終了か。毎回毎回、決勝戦の気分だよ。ロビー、終わってからオマエが言ったことは忘れねえ。まぁもとよりそのつもりだしな。最高じゃないか。ほぼ純新日本。一人二人ぐらいだろう、ゲスト参加。これが新日本プロレスのジュニアの層の厚さ、濃度の濃さだ。各試合ハズレなんかないだろう? さて、こっからだ。え~っと、基本的に予選を一等賞で通過した時はだいたい良くないことが起こる。相手、誰だ? 誰か分かる? 1位と2位と、俺、なんかよく分かってねえんだよ。Aブロック、そもそも気にしてねえしな。Bブロック通過するまで、Aブロック予選のことなんか気にする余裕もなかったし。知ってる人?」
──1位がマイク・ベイリー選手で、2位がティタン選手。
デスペラード「ということは1位と2位がやるから、俺はティタンか。あぁティタンか。凄えな。10年前、ルチャ・リブレなんか好きなだけで大して何もできない人間が、CMLLの第3試合に入る。向こうの人間は各試合各試合、1回1回試合をしてそのファイトマネーが給料になる。一人でも枠が潰れたら、一人給料がなくなるんだよ。そういう時、アイツは同じだいたい3試合目だった。練習も一緒にやったよ。アイツの家にも遊びに行った。俺のせいで試合が飛んだこともあっただろう。人数的な意味でな。枠があるんだから、それぞれ。それでも俺に…少なくとも俺に見える範囲でアイツは俺に嫌な顔をせず、いつも助けてくれた。アイツの家で、アイツはあんま酒を飲まないくせに、俺は昼間っからアイツのきったねえ…本当にアレだぞ、グラウンドにある整備室みてえな部屋だよ。マジで。6畳、地べた、ベッドなし。ただ地べたにマットレス。家の隅っこにTシャツがいっぱい積んであって、練習着なのか普段着なのか区別もつかねえ。床には靴が何足か。そんな所に遊びに行かせてもらって、昼から俺はビールを飲んでたらソベラーノが遊びに来たりよ。俺の青春は間違いなくメキシコにあった。そんなヤツと、『SUPER Jr.』の決勝に出るか出ねえかを競うってのも面白いね。でも、ここは俺の庭だ。昔の恩はちゃんと持ってる。それはちゃんと返すよ。オマエが日本に来た時、必ず俺が助ける。“オマエら”が来た時か。でも、リングの上では譲らん」
ロビー「(※藤田に抱えられてやって来ると、一旦床に倒れ込んでから上半身を起こして、大きなため息をつき)俺はここに座って、過去のように泣き言を言うつもりはない。でも、本当に立てないんだ。(※エル・デスペラードに対して)彼は(※日本語で)メッチャ、ナマイキ。両足が…アァ…。デスペラード、オマエは恐らく俺の最大のライバルだ。さっきの俺から獲った勝利が、この“スーパーJr.”という階級の最強であることを証明したと思ってる。俺から勝利を得たということ、そこに意味がある。でも、俺は諦めない。『BEST OF THE SUPER Jr.』は俺の長年の夢だ。新日本プロレスで唯一、叶えることのできていない夢だ。オンラインでも、今日の試合がどれほど大事なものかと投稿したら、それに対して多くの人が、俺こそが勝利に値すると言ってくれて。でもこの業界ではありがちな話で、そんなのは全く通用しないんだ。もしそれが本当なら、俺はこのトーナメントを5回制覇していなければおかしい。2021年にIWGPジュニアヘビー級王座、IWGPジュニアタッグチーム王座を同時に獲ったけど、声援を受けることなく、見下された。俺は一体これ以上何をやれば、人々から注目してもらえるんだ! 俺はこのトーナメントのMVPになっても、トーナメントを制覇しない以上、意味がないと言った。今も全くその通りだと思う。俺は世界中の強豪ぞろいの中に名前を並べないといけないからで、全く身勝手な理由ではない。俺は忘れられがちな国の出身で、最高峰まで成し遂げたプロレスラーは数人しかいない。でも、それ以上いるべきなんだ。でも、世界のどこからも遠い場所にあって、誰からも注目されない。だからこそ、俺はこの『SUPER Jr.』を制覇して、またジュニアヘビーの王座を獲らなくてはならないんだ。オーストラリアを見て、たくさんの最高のプロレスラーがいる国だと認知してもらわなくてはいけないんだ。(※自分のパンツに縫われたフィリピンの旗を指差し)フィリピンも同じだ。才能あるプロレスラーが軒並みいるが、国が違うだけで、全く注目されていない。オーストラリアで俺たちに巡ってくるチャンスを、アメリカやイギリス、プロレスが盛り上がっている国々、プロレスで生計が立てられる国々のヤツらに巡ってくるチャンスと同じようにしなくてはいけない。『NEW JAPAN TAMASHII』はその一部だ。ロビー・イーグルス、『BEST OF THE SUPER Jr.』覇者になるまで、(※立ち上がり、痛みで思わず声をあげてから)俺は止まらない」
<写真提供:新日本プロレス>