初の自主興行に臨む杏ちゃむがプロレスラー6年生となるまで


※ミステルカカオ主宰のルチャワークショップ「刃」には毎回参加。カカオいわく「一番練習熱心です!」。カカオ&群馬キャットと練習前に3ショット。

――でもまだレベル的には厳しいですよね。

杏ちゃむ はい。試合をしたらヤバいなっていうか、できないなっていうのは思いつつ、いただいた仕事だし、受けせていただいて。それで試合したらやっぱりダメで、「ヤバい、全然できないじゃん」って思われたと思うんですけど、「そりゃそうですよって、スイマセン」って思ってました。だから、デビューしているのに、そこからスタートで練習をやり始めたという感じでした。

――でも、それほどまでに全くできないというところからプロレスが上達していったのは、やはり練習をたくさんこなしたからということになるのでしょうか。

杏ちゃむ 全然、マジで最初は上達しなくて、私の場合は試合が練習をした。練習にはもちろん行くんですけど、試合をこなすことが一番の練習だったので、1年2年ってかけて、試合を積み重ねることで少しづつ上達していったと思います。

――その中で上達した手ごたえを感じたのはどれくらいからですか。

杏ちゃむ 今年の6月で6年目なんですけど4年目くらいで、マーベラスさんに参戦させていただいたときに、永島千佳世さんと組ませてことになって、この人すげえなって思って。細かいことをすごく指摘してくださって、そこから少しづつ変わったかなって思います。もともと女子で永島千佳世さんが一番好きだったというのはあるんですけど。

 
 
 
 
 
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――マーベラスではユニット入りもして完全に最初からレギュラー扱いを受けましたね。

杏ちゃむ できないのに何でかなって思ったときに永島さんは「たぶん、伸びる」って言ってくださって、残してくださったんですよ、今もタッグリーグ戦が終わったのに、継続して組ませていただいて。マーベラスさんという、プロの女子団体にガッツリ参戦させていただいて、学ぶことは本当に多かったです。永島さんはレベルの高い人たちの中に入れさせていただいて、頑張んなきゃいけないって意識を芽生えさせようとしてくださっていたんだと思います。

――そうやってプロレス開眼されていくなかで、もう一つ、技術が上がっていくことに関節技を取り入れられたことが挙げられると思うんですが、そのきっかけは何だったんですか。

杏ちゃむ 雫有希(あき)選手の興行に一度出させていただいたときに、唯我選手と当たらせていただくことになって。やっぱりまだ、プロレスができないいときだったんですけど、「お前本当にできるのか、グラビアアイドルにくせに」ってバーって、ネットで攻撃されたんですね。それで私は言い返したんですけど、結局、それがお互い気に食わなかったみたいで(笑)。それでカード変更になってしまうくらい、ちょっとした問題が起きてしまったんですね。その時に唯我さんが「ここまで来たらカード変更しかない。私にふさわしい相手を用意しろ」ってなったときに雫有希さんが石川雄規さんとのカードを組んだんですよ。それで、石川さんがその大会に来られて、「申し訳なかったです」って経緯を説明して謝ったら、全く聞いてなくて、「どこの子? 練習してるの?何してるの?」みたいな感じでフレンドリーに話しかけてくださって。当時、私は埼玉に住んでいたんですけど、そこの近くで石川さんがクラスを持っていて、家から近いっていうのもあって「来てみなよ」って言われてそこから通い初めたんです。そうしたら、私は1個のことをネチネチやるのが好きなので、それで好きになってしまって。そこで関節技やりたいって思ったんですけど、やっている選手が周りにいなくて。たとえばガトムさんに参戦させていただいているときも周りにいなくて。このスタイル、意外と誰もいないから華があるないにかかわらず面白いかな、誰もいないなら関節技を得意にしようかなって。

――結構、オリジナルとか独特の入り方も多くて、見てても面白いですね。よく試合結果のところで、「あの技」って書いてあって。「これなんですか」ってリングアナに聞いた記憶があります。

杏ちゃむ 「あの日見た技の名前を僕達はまだ知らない。」です。あれはYuuRIと試合したときに、たまたまかけた関節技が誰も使ってないものだったらしく、誰も名前も知らなかったんですね。完全に手足全部を固めるという技で。周りの人も「あの技に似てるよね」「あの技なんだろうね」って言ってて。じゃあ、そのまま「あの技」でいいかと思ったのと、「あの技なんですか?」って言われた時にちょっとひねったほうが面白いかなって思って、私の好きなアニメの「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」から取って、「花」を「技」に変えて「あの日見た技の名前を僕達はまだ知らない。」と名付けました(笑)。そのあとも、「あの技」で何回か勝ったんですけど、試合結果を書くときにリングアナの方から「あの技なんですか?」って聞かれて「『あの技』です」って答えたら、本当に「あの技」だったと思わなかったらしく、「複合式羽折り固め」とか書いてあったことがありました(笑)。「本当に『あの技』なんですー!」って言って(笑)。

――まあ、リングアナの方の気持ちもわかりますけどね(笑)。

杏ちゃむ 自分もスワントーンとか使わせていただくので、それで決めたときはお酒が好きなのと、大の字なので大吟醸とか付けたり(笑)。だから技の名前って別にカッコいいとかいらないので、イメージに合うのでいいかなって思っています。

――なるほど(笑)。では最後に今年の6月には自主興行を予定されています。6年目にして初の自主興行をされるきっかけは何だったんですか。

杏ちゃむ 本当は5周年ぴったりにやりたかったんですけどね。周りの子が…ウナギとか花園ちゃんもそうですし、行動力のある子が同期や1個下にいる代にデビューしたので、周りがみんなキラキラしていて。それを見て、いいな、いつかやりたいなとはずっと思ってました。私の場合はデビューしてからずっと信州の団体にいますけど、たくさん、他団体で試合しているだけあって、お世話になった先輩がいっぱいいるんですね。なのでその人たちを呼んで、恩返ししたいのもあるし、自分はもともとプロレスがとても好きだったので、自分の見たいカードを自分でプロデュースしたい、その気持ちが強かったです。今回は行ったことのない県で試合したいのと、ドレイク(森松)さんと仲良くさせていただいるんですけど、ドレイクさんが沖縄に強いとので、そうさせていただきました。今回、沖縄まで遠くて呼べない選手もいるので、また近くで大会をやったときは別のメンバーでやりたいです。

――ということは第二弾興行も考えられているんですね。

杏ちゃむ はい、そのときは、石川さんとかさくらさんも必ず呼びたいし、同期とかあとは自分はお酒が好きなので、飲み仲間でみんなが知らなくてここ繋がりあるのっていう選手がいたりするので、そういう隠し玉を出したいですね。「第2試合 杏ちゃむ飲み仲間ランブル」みたいな。勝利者賞・お酒みたいにして(笑)。あとは、自分がプロレスファンとして見たいカードを組みたいです。むしろ私は出ないでずっと座席で見ていたいです(笑)。

杏ちゃむX:https://twitter.com/annchamda
杏ちゃむInstagram:https://www.instagram.com/annchamda/

⇒次ページ【動画】杏ちゃむが可愛い着物姿を披露

<インタビュアー:泉井弘之介>

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