【新日本】オスプレイがラストマッチで壮絶に散る!「オレは必ず戻ってくる。必ずだ。本当にみんなのことを愛しているんだ」

新日本プロレスは2月11日(日・祝) 、大阪・大阪府立体育会館(エディオンアリーナ大阪)にて『THE NEW BEGINNING in OSAKA』を開催した。

『THE NEW BEGINNING in OSAKA』
日時:2024年2月11日(日・祝) 15:30開場 17:00開始
会場:大阪・大阪府立体育会館(エディオンアリーナ大阪)
観衆:5,327人(札止め)

メインイベントではUNITED EMPIREとBULLET CLUB(WAR DOGS)が「ドッグパウンドケージマッチ」で対戦した。

新日本プロレス8年間の戦いのラストマッチとなったウィル・オスプレイは、故・三沢光晴さんを思わせるようなコスチュームで入場。

UNITED EMPIREのジェフ・コブ&HENARE&TJP&フランシスコ・アキラと共に試合に挑んだ。

対戦相手となったWAR DOGSもデビッド・フィンレーを中心にアレックス・コグリン&ゲイブ・キッド&クラーク・コナーズ&ドリラ・モロニーが立ちはだかる。

試合が開始するとオスプレイとフィンレーが先発となったが、時間が経過するとともに参戦選手が増え、対戦相手を分厚いケージにをぶつけあい、それぞれが凶器を使用した結果、激しい消耗戦を展開。

ラストマッチを迎えたオスプレイ、そして何人もの選手が流血する厳しい試合となった。

終盤には孤立したオスプレイをWAR DOGSが集中攻撃、ギリギリまで耐えたオスプレイであったが、最後はフィンレーが膝に有刺鉄線を巻きつけて容赦ないオーバーキルが炸裂し、オスプレイはついに力尽きた。

<試合結果>

▼メインイベント(第8試合) 時間無制限1本勝負
ドッグパウンドケージマッチ
フランシスコ・アキラ
TJP
HENARE
ジェフ・コブ
ウィル・オスプレイ ×
vs
ドリラ・モロニー
クラーク・コナーズ
ゲイブ・キッド
アレックス・コグリン
デビッド・フィンレー 〇
64分05秒  オーバーキル→体固め

試合後、フィンレーはマイクを持つと「新日本プロレスを支配しているのはWAR DOGSだ!」と宣言し、退場。

最後は場内がファンからの大オスプレイコールに包まれる中、オスプレイがマイクで最後のメッセージを贈った。

オスプレイ「大阪、8年もの間、皆は俺のホームだった。ヤングボーイから男に成長する過程を見届けてくれた。全ての人々に感謝する。またいつかここに帰ってくることを約束する。だから、忘れないでくれ。俺も、皆のことを決して忘れない。愛している。新日本プロレスが創り上げたものを世界に披露してくる。俺が今日ここにいるのも、皆のお陰だ。必ず、帰ってくる。それまで、マタネ。アリガトウゴザイマシタ!」


■試合後バックステージコメント

コナーズ「飲んでやる」

フィンレー「ああ、飲まなくちゃな」

コナーズ「ピニャ・コラーダが飲みてぇ」

フィンレー「よくやったぞ、みんな」

コナーズ「そうだ、そうだ」

フィンレー「あとはWAR DOGSの言葉を伝えるだけだ。完全にこのクソを支配してやったぞ! オレたちが行く道が見えるか? この業界全体を乗っ取るのだ。8日、9日、10日後……」

ゲイブ「イエス、イエス」

フィンレー「(※カメラに向かって)次はオマエかもしれんぞ、友よ。飲みに行くぞ(※と言ってヒザから崩れ落ちる)」

ゲイブ「やつにもCCって言うのか? CCって言うのか?」

コナーズ「それがオレの……マザー○ァッカーDog for Realだ!!」

コグリン「……(※ジェスチャーで“以上”と伝える)」

アキラ「この瞬間、ここで、オレはあのケージの中にどう猛で野蛮な動物たちと入るのは怖かった。昨日は寝れなかったほどだ。だけど今夜、オレに恐怖心はなかった! 先週のコーラクエンで王座を奪われ、オレはすべての自信を失っていた。だけど今夜、CATCH2/2はまだ生きている! でも、そんなことはもう関係ない。(TJPに対して)ジュニアで、ヘビー級で、活躍するんだ! でもオレは、イタリアの“ノーヴァ・ファイアーボール”フランチェスコ・アキラだ! オレは母国を、オレの家族を、そしてここにいるUNITED EMPIREの全員を代表しているんだ。オレはUNITED EMPIREのジュニアヘビー級を代表するんだ。オレがUNITED EMPIREをジュニアヘビー級のトップにしてやるんだ! WAR DOGS、オレはオマエたちのことを恐れていない! フォークも、もう怖くない! ドリラ、クラーク、オマエらには必ず復讐する! (※イタリア語で何か激しく話す)」

コブ「これ以上何が言える? 結局、負けてしまったことは変えられない事実だ。言い訳することはできない。WAR DOGS……UNITED EMPIREに勝ったわけだ。今日の出来事から何も得ることはない。オレはただ、ここにいる兄弟たちと一緒に闘っただけだ。オレたちは手を取り合う兄弟だ。2020年、なぜウィル・オスプレイ、オーカーン、ジェフ・コブ、アーロン・HENAREが組んでチームを発足したのかと思った人も多かったと思う。なんでTJPやアキラも加わったんだ? そう思った人もいただろう。でもな、自然とオレたちは強力なノリでくっつき、絆を深め、油の効いた効能な機械のように働いたのさ。そして新日本プロレスの期待以上の人気を創り上げてきたんだ。だから、手短に言うと、これから傷の具合を見ることになる。今日負けたことを言及することに、オレは抵抗はない。だけど、やばい復讐があるからな。新しい作戦を考えて、さらに強くなる。今日の負けがUNITED EMPIREの終わりではない。より強くなるだけだ。ウィリアム?」

オスプレイ「(※後ろで座り込んでいたが、立ち上がり)何を言っていいかわからない。何から始めたらいいんだ。8年間の最後の日だ。(※ドスンドスンと音がして、頭に包帯を巻いたHENAREがふらついた足取りでやってきて座り込む)オイオイ、マジかよ……!」

TJP「とんでもない戦士だ、戦士だよ…」

オスプレイ「オマエはファッキン・スーパースターだよ。(※オスプレイとHENAREが手を取り合い、互いの額をくっつける)。(傷は)大丈夫か?」

HENARE「すまなかった…」

オスプレイ「何言ってるんだ、大丈夫だ。気にするな(※立ち上がって)8年間の最後の日だ。22歳のガキで、オレは日本がめちゃくちゃ怖かった。自閉症とADHDを持っていて……。大変だったと言いたいわけではない。でも、22歳で日本に初めて来た時は痩せていて、日本語も全くわからなかった。今もほとんどしゃべれないけどな。でも今夜。すごく難しい対戦だった。

さまざまな感情が入り乱れていて、一緒に成長をしてきた人々に別れの言葉を交わし続けて。成長のために自分の一部が失われていく気分だ。これがバランスという意味で良い決断だったのかどうかわからない。オレは親でもあり、素晴らしい妻もいる。こんなに血まみれでイヤと言われそうだな(笑)。去年ほど疲れる1年はなかった。

数多くの移動や日々の子育てで、崩れ落ちそうなほど疲れ切っていた時期もあった。決して心が重いわけではない。AEWとの契約には新日本プロレスとの試合も含まれている。ただ、それがいつになるかわからない。とにかくまずはバランスを見つけないといけない。正直、いま何をやってるのかもわからない。この大きな変化が大きな不安をもたらしていて、アメリカに飛ぶのが怖くも感じる。

楽しくないのではない。ただ、怖いんだ。これまでやってきたはずなのに……。だからこそだ。2020年のコロナ禍で、人はオレたちに強くいること、“声”の代わりになることを求めた。実際、声、声援が戻ってまだ1年も経っていない。2023年の5月だ。常に上り坂の道のりだった。でも、男の約束だ。オレは必ず戻ってくる。必ずだ。本当にみんなのことを愛しているんだ。

ここまで成長した自分のことも好きでいられるのも、日本のおかげだ。ここでエチケットやマナー、すべてを学んだ。何度もくじけそうになりながらも立ち上がり、鼓舞して前に進み続けた。いつもはしないやり方だったかもしれない。でも、オレはいつものやり方を重んじるヤツではない。これまでもオレはどの境界線も、ルールも破ってきた。

みんなが右に行くなら左に行きつつ、結局はここにたどり着いていたと思う。オレがここ新日本プロレスで創り上げられてきたことに光栄で誇りに思う。(※左前腕部の内側に彫られたライオンマークのタトゥーを指差しながら)死ぬまでその想いは刻まれている。この想い、ここでみんなと一緒に闘うことを学んできたアドレナリンは言葉にならない。愛してる。

最後に何か言うとしたら、ヤングボーイ、カラム・ニューマンってのがいるだろ? あいつはオレよりももちろん若いが、すでにオレよりも優れている。オレが恐れているのは、オレたちがすごくよく似ているということ。だからミスを犯すときもあるだろう。でもそんな時は、オレにやってくれたように、立ち上がる手伝いをしてやってほしい。

責任を感じているんだ。オレの時のように、助けてやってほしい。育ててほしい。これまでの時間、本当にどうもありがとう。成長させてくれてありがとう。心から、愛してる。お別れではない、また会おうだ。マタネ(※と言って、日本流のお辞儀をする)」

--新日本プロレスでの一番の思い出はなんですか?

オスプレイ「ここに引っ越すと決めた時だ。2019年6月にシンゴ(鷹木)と対戦して『BEST OF THE SUPER JR.』を制した時、日本に住むことを発表した。その時、みんなから受け入れられたことを感じたんだ。心が満たされていくのを感じた。家族の一員になれた気がした。必要にされていることを感じた。言語の壁もあるし、難しいのに。言うこともなかなか伝わらないのに、それ以上の繋がりをいつもみんなと感じるんだ。毎月、飛行機に乗ってここに帰って来なくなるのはとても悲しい」

--あなたにとって新日本プロレスはなんですか?

オスプレイ「家族。ホーム。今日のオレがいるのも、新日本プロレスのおかげだ。落ち込んだ時、必ず慰めてくれたのはみんなだ。毎回、必ずだ。痛すぎてイヤになることもあったけど、みんなのおかげで乗り越えることができた。包み隠さず言うけど、たぶんプロレス界で一番いろいろいけないことをしてきたと思う。それでも成長をすることを受け入れ、見守ってきてくれた。それは日本だから、新日本プロレスだから実現したこと。本当に光栄で、喜びでしかない」

<写真提供:新日本プロレス>

➡次ページ(【動画】オスプレイが新日本プロレスと最後の別れ)へ続く

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