木谷高明オーナーに直撃!新日本プロレス棚橋新体制、看板選手の退団と若手選手の台頭、日本プロレスリング連盟への期待
③「令和闘魂三銃士」など新世代の台頭について
※令和闘魂三銃士(海野、成田、辻)
―最近でいうと「令和闘魂三銃士」を含め、新世代が新日本プロレスに台頭してきました。これは木谷オーナーはどう捉えていらっしゃいますでしょうか?
非常に頼もしいと思ってますけど、もうちょっと早くてもよかったなと、もう1、2年早くてもよかったなと思ってますね。
――名づけられた当初は、選手から噛みつかれた部分もあったかと思いますけど、あの時と今だと見方もちがってますかね。
なんかプロレスって会社批判をしたらお客さんが喜ぶと思って勘違いしてるレスラーがちょっといるんでね…。いや1人2人いるのはいいんですけど、みんながみんなやるのはどうなのよって。
――あのときは結構あちこちから否定的な声が上がりました。
もう誰か1人肯定的なこと言ったって全然盛り上がったのに…みたいな。でも「令和闘魂三銃士」の名称を発表して3人の認知度がすごく上がったと思うんですよね。(Xで)500万インプレッションくらいありましたからね。あれ以来、お客さんは無意識のうちに3人を比較するようになったし、常に1人じゃなく3人が目に入るようになったと思うんですよね。その効果がすごく大きかったなと思うし、3人もお互いを意識するようになったし。そこに上村選手が凱旋して、いやいや俺もちゃんと見ろよっていう。非常によい相乗効果を出しつつ、今はお互い切磋琢磨しているところじゃないですかね。
――とてもいいライバル関係にあります。
ただ自分の立ち位置・自分の進むべき道のベクトルを、今みんな決めてる・探してるところかなっていう感じはしますね。でもそれは若さだからいいんじゃないかなと思います。
――新陳代謝や、カードの目新しさという点でも若手選手の台頭はいいですね。
それに初めてプロレスを見てファンになってくれる方って、やっぱり若手の選手、フレッシュな選手のファンになる方が多いんですよね。推したい選手ってこれから伸びていく選手になると思うんですよ。自分が推している選手にどんどん登って行ってほしいっていう気持ちがファンの方にはあるから、やはり常に新陳代謝で若い選手が若いエネルギーを見せるのは凄く大事だなって思いますね。
④これからの新日本プロレスに期待する事
――これからの新日本プロレスに期待する事という部分ではいかがでしょうか?
1位のWWEとの差が広がっているという話をしましたけど、ここは2位のAEWと対等に付き合いながらも、規模感的にはその差を縮めていかなくちゃいけないなと思います。プラス、やはりリングの中では「やはり新日本プロレスは違うね」という、日本ならではという差別化した部分をどんどん見せる、それは熱い闘いに代わるものはないと思うので。面白い試合、熱い試合をどんどん見せる、続ける事かなというふうに思いますね。
――今後ということで、棚橋新社長へのエールみたいなものもいただけたらと思います。
棚橋新社長になって、プロレスファンのみならず世間一般へのアピールもしやすくなったと思うんですよね。社長が中心となって、より世間一般の人にプロレスを浸透させてほしいなと思いますね。やはりレスラー社長ということで、世界に対してもアピールしやすいと思うんですよ。
――以前、大張社長がAEWに禁断の扉を開けに行ったように、棚橋社長にもそういった政治的な役割みたいなものを見せてもらったりだとか、夢は膨らみますね。
日本国内ではね、もう既に国内他団体との交流なんかを棚橋新社長中心となってやってる部分もあると思うので、海外に対してもですね。
⑤日本プロレスリング連盟 (UJPW)に期待する事
※5.6日本武道館【ALL TOGETHER】開催(インタビューは開催前に実施)
©新日本プロレス(ALL TOGETHER)
――国内の他団体のお話が出たところで、日本プロレスリング連盟 (UJPW)に期待する事についてお伺いします。5月6日には日本武道館で【ALL TOGETHER】も開催されますがいかがでしょうか。
これ、いきなり興行になっちゃってるんですけど、本来はもう少しお堅いところから議論しなきゃいけない話かなって思います。例えば、選手の安全面の話とか、ライセンス制度みたいなものがあるのかとか、コミッショナー制度とか。まとまっていた方がいざというときに意見をまとめて国とかにアピールできますよね。だからこの連盟を作ったこと自体が1つの目的にはなってると思うんですよね。次からは連盟を代表してお上に、すみません、こういうことあるんでちょっと聞いてもらえますか?って話ができるようになったので。それ自体はいいと思うんですけど、興行をやるとどうしても興行のほうだけに目がいっちゃいますよね。
――そうですね。
でも、本来は…。実はロッシーさんからスターダム営業譲渡でブシロードグループが買ったときに最初に何をやったかというと選手と契約を結ぶところからだったんですね。今までは選手と契約を結んでなかったんですよ。
――ありがちな話ですね。
だから加盟団体は、選手とちゃんと契約を結びましょうよっていう。結んでるところがほとんどだと思うんですけど、でも単に結ぶだけじゃなくて中身に関してもちゃんとして。そういうことを団体集めて勉強会をやった方がいいですね、契約とかいろいろ。
ーー大事ですよね。
インタビュアー:山口義徳(プロレスTODAY総監督)
▼後編(スターダム)へ続く
木谷高明オーナーに聞く!ロッシー小川氏との契約解除、スターダム岡田社長体制への期待「もっともっと世界に対して光輝いてほしい」
https://proresu-today.com/archives/242423/