『原点回帰』プロレス<3.29後楽園大会対戦カード決定>マスクマン揃い踏みの興行で未知の強豪ドン・クロコダイルを迎撃!
『原点回帰』プロレス3・29後楽園ホール大会全対戦カード決定
マスクマン揃い踏みの興行で未知の強豪ドン・クロコダイルを迎撃!
レジェンド王者スーパー・タイガーがV2戦へ「ストロングスタイルを証明したい」
22日、東京・帝国ホテル内の「中国料理・北京」にて、『原点回帰』プロレスの記者会見が行われ、3・29後楽園ホール大会のメインイベントで対戦するレジェンド王者のS・タイガーとドン・クロコダイルが出席。納谷幸男以外の出場選手が全てマスクマンという異質な興行で未知の相手を迎え撃つS・タイガーは、「しっかりとしたストロングスタイルを僕自身がこのベルトとともに証明したいと思います」と宣言した。
クロコダイル「大事なのはインパクト。タイトルを何が何でも獲る」
新間寿会長プロデュースによる『原点回帰』プロレスは昨年12月に始動。第2弾興行となる今大会はマスクマンが主役に据えられた。新閒会長は縁のあるメキシコのUWA再興を宣言。“飛鳥仮面”ドス・カラスファミリーのほか、初来日のルチャドールも参戦する。
そんな大会のメインを務めるのは、レジェンド王者のS・タイガーだ。昨年9月に船木誠勝を破って2年ぶりに王座戴冠。12月大会では謎のマスクマン・HGZを返り討ちにして初防衛を果たした。迎えたV2戦の相手はまたも未知のマスクマン。オーストラリア出身のドン・クロコダイルとなった。
過去の情報が一切ない挑戦者だが、その肉体は筋骨隆々で、見るからにパワーは規格外。初参戦とは思えぬ落ち着いた様子で、「今回は初来日で、リアルジャパンのリングに上がるのも初めてだが、一番大事なのはインパクトを残すことだ。そのために、このタイトルを何が何でも獲る。S・タイガーを破って、俺がチャンピオンになる」と自信満々に予告した。
記者からファイトスタイルを問われても、「何も言えない。当日を楽しみにしてほしい」と返答を拒否。その上で、「俺はS・タイガーの試合映像を見て研究してきた。でも、彼は俺のことをまったく知らないはず。当日の試合を楽しみにしてもらいたい」と不敵に言い放った。
S・タイガー「データのない選手だからこそ緊張感が感じられる」
一方、迎え撃つS・タイガーは挑発的な言葉を受けても動じなかった。ここ数年は他団体に積極的に参戦し、現在はNWA UNヘビー級王座、キャプチャーインターナショナル王座も保持。今は経験も自信もある。「外国人選手のパワーというのは他団体でも経験しています。まったく予測の付かない、データのない選手だからこそ、凄い緊張感がこの戦いに感じられると思います」とむしろ未知の相手と戦うのが待ちきれないようで、「私自身もこのマスクの中の格闘家としての心意気というか、初対戦の強い相手に挑む気持ちをマスク越しでもしっかりと戦いの中に見せられるんじゃないか」と自信をあらわにした。
マスクマン揃いの興行だけに、王者は各選手と比較される立場となるが、「皆さんが切磋琢磨で、『俺が一番だ!俺が一番だ!』とアピールしてくれると思うので。そういった部分でも、しっかりとしたストロングスタイルを僕自身がこのベルトとともに証明したいと思います」と王者としてのプライドを垣間見せた。
それでも、さすがにクロコダイルの分厚い肉体を見て、「デカいなっていう。パワーは確実に僕自身を上回るなと。その上で、いかにかいくぐって中に入っていくか。そこはまた勝負だと思うんで」と警戒。「どういう動きをするのか。最初にリングで構えてみた瞬間、感じる部分は変わるかもしれないんで、今は見たままに騙されないように」と閃きで対峙するつもりのようだ。
見守る立場の初代タイガーは「今回はちょっとS・タイガーも危ないかもしれない」と指摘。「蹴りのスピードを2倍ぐらい出さないと。そうやって立ち向かっていかないと絶対に敵わない相手。どれだけの残りの時間でアップできるかどうか。今までよりももっと速い蹴りを見たいと思います」と愛弟子にゲキを飛ばした。
初のタッグマッチへ 納谷「自分が足を引っ張らないように」
第3試合には今回がデビュー3戦目となる“大鵬三世”納谷幸男が出場する。昨年9月大会、12月大会で雷神矢口と連戦。まだ荒削りながらも、連勝してそのポテンシャルを垣間見せた。今回は船木……ではなく、船鬼誠勝とタッグを組み、国籍不明の“スーパーデストロイヤーズ”アイン&カインと対戦することになった。
初のタッグマッチ、さらに自分以外の3人はマスクマン。初物尽くしの試合は納谷にとっては今後の試金石になるだろう。ましてや、新閒会長は6月大会でUWA認定の王座に挑戦させると宣言しており、それに向けた大事な一戦となる。
その意味を重く受け止めている納谷は、「初めてのタッグマッチということで、船木選手とタッグを組ませていただいて、試合をやらしていただきます。大ベテランの選手の方と組ませていただけるということで、自分が足を引っ張らないように、しっかりやっていきたいと思います」と緊張感を漂わせていた。
全対戦カードも決定に。リアルジャパンを含めて、ここまでマスクマン中心の興行は初の試みとなるが、初代タイガーは「メキシコの選手は参戦を凄く喜んでます。ただ、普段のルチャリブレの試合ではなく、あくまでリアルジャパンスタイルのルチャリブレ。飛んではいけないということはなく、ドンドン飛んでほしいですが、ストロングスタイルで飛んでほしい」とルチャドールたちに注文を付けた。
ダライ・ラマ猊下が初代タイガーマスクに袈裟&秘薬を贈呈
会見では元気な姿を見せていた初代タイガーだが、当初は今大会での復帰を予定していた。しかし、欠場の原因となった狭心症などの影響のため、ドクターストップがかかり中止になっていた。そんな初代タイガーを、新閒会長が記者会見の席で“サプライズ激励”した。会見の冒頭で、突然写真を披露。そこにはチベット仏教最高指導者であるダライ・ラマ猊下の姿が…。
デビュー前に納谷が合宿を張り、必勝祈願が行われるなどリアルジャパンとも縁のある石川県・妙成寺。そのお寺が昨年インドのブッダガヤから大聖人(宗教の指導者の意)を招いた。その縁が繋がり、今年1月に関係者とダライ・ラマ猊下の面会が実現。その席では初代タイガーの試合映像が上映され、インド出身のレスラーであるダラ・シンやグレート・ガマも話題に挙がったという。
初代タイガーの具合が悪いと伝え聞いたダライ・ラマ猊下は「いつまでも元気でいてもらいたい」、「多くの人々に新たな力と精神力を伝えてもらいたい」というメッセージとともに、袈裟と2種類の秘薬を関係者に託していた。
新閒会長は初代タイガーにずっと秘密にしていた話を明かし、サプライズで袈裟と秘薬を贈呈。これには初代タイガーもさすがに驚きを隠せなかった。
さらに、新閒会長は「ぜひ一度インドに来てくれというお話がありました。ご承知のように、タイガーは飛行機事故を2度味わって、飛行機には今、乗れない状況でございます。ダライラマ猊下の力でもって、タイガーをインドに呼んでもらいたい」とインド遠征実現まで見据えていた。