大仁田厚が日本人初の「ボランティアレスラー」として10・28鶴見で7度目の復帰!遺恨深きカシンとまさかのタッグ結成

元参院議員で、昨年10月31日に東京・後楽園ホールで7度目の引退をした大仁田厚(60)が、日本人初の「ボランティアレスラー」として、A-TEAMの10月28日。神奈川・横浜市鶴見青果市場大会で7度目の現役復帰を果たすことを表明。因縁浅からぬケンドー・カシンと、まさかのタッグを結成する。

さる8月19日、西日本豪雨被害に遭った岡山県下在住の小学校1年の少年から、A-TEAM事務所に、1通の手紙が届いた。その内容は「鶴見大会で大仁田選手の試合が見たい」とのものだった。昨年10月7日、同団体は同会場で興行を行い、大仁田と芸人・ハチミツ二郎が電流爆破デスマッチ(6人タッグ戦)で激突。当時鶴見に住んでいて、同興行を観戦した、その少年は今年4月に引っ越したが、その先の岡山で被災したという。

少年の意を汲んだA-TEAMでは、8月31日と9月1日の両日、長谷川一孝GM(リングネームはHASEGAWA)と町田達哉広報兼リングアナが、佐賀・神埼市を訪れ、農作業中の大仁田に、鶴見大会への出場を直談判。大仁田は「考えさせてほしい」として態度を保留していた。

そして、28日、東京・豊島区のプロレスショップ「闘道館」で、A-TEAMメンバーとともに会見に臨んだ大仁田は冒頭「7回目の引退をして、1年が経とうとしてしているんですが、いろんな批判もあると思うけど、神埼まで農作業中に来てくれて、感謝してます。浪人中の身なんですけど、昨日ボクの分身(でびる・にた男)がリングに上がりまして、すごくリングは楽しいなと、人の試合を見ながら感じました」と発言。

そして、大仁田は「批判は覚悟のうえなんですけど、復帰にあたって、ボクはプロレス界で本当は隅のほうにいなきゃいけない人間なんですけど。側面からプロレス界を応援したいという心意気だけはありますので。10月28日、横浜の鶴見大会なんですけど、一つ条件がありまして。あくまでボクはプロレスラーと名乗ることはもう2度とないと思いますが、ボクはプロレス大好きですから、ここまで言われてですね。たぶんこんなレスラーはいないと思いますけど、日本人レスラー初の“ボランティアレスラー”として、リングに復帰したい。条件なんですけど、東京五輪のボランティアでも1000円のプリペイドカードを出してくれるという。プリペイドカードは政府が出すものですから、現金で1000円支給してほしい」と、日本人初のボランティアレスラーとしての復帰を明言。
あくまでもギャランティーは受け取らず、東京五輪のボランティアと同様に、1000円のみの支給を、“復帰条件”とした。

すると、記者に紛れ込んでいたパンディータのマスクを被った男が「今回の復帰は少年の頼みがきっかけなんですかね?」と質問。
大仁田は「次世代を育てないといけない。少年たちがプロレスを好きになってくれて、その次の世代の子どもたちにもプロレスを好きになってほしい。次世代を育てるためには子どもたちの意見は尊重しないといけない。ただ、プロレスラーとしての復帰はタブーだと思うんですよね。だから、あくまでボランティアレスラーとして復帰したい」と説明。

パンディータマスク男は「ここに33年前の最初の引退のときに、悲しんだ少年の手紙があるんですよ。そして、その少年は大仁田さんが復帰したことで、夢と希望を得てプロレスのチャンピオンになったんですよ」として記事を見せた。
大仁田が「これ、新日本プロレスの永田(裕志)選手じゃないですか?」と言うと、パンディータマスク男は「違います。千葉の東金の少年です」と真っ向否定。

HASEGAWAから、「はぐれIGFって書いてありますけど、カシン選手じゃないんですか?」と突っ込まれ、男が覆面を脱ぐと、その下にはカシンのマスクを着用していた。

カシンは「タッグマッチで復帰するなら、パートナーが必要ですよね? 大仁田さんのすべてを知っている選手が必要。タッグを組みましょう。よろしくお願いします」とタッグパートナーに名乗り。

この緊急事態に、橋本友彦代表は大仁田復帰戦の対戦カードを、大仁田、カシン、HASEGAWA組対橋本、キム・ドク、雷電とすることを決定。試合形式は未定で、後日発表されることになった。

大仁田とカシンは抗争を続け、昨年の引退試合でも対戦している。カシンは「もう裏切りませんから」と言うが、果たして、この2人のタッグがうまくいくかどうか疑問だらけだ。

「ボランティアレスラー」として復帰する大仁田は、鶴見大会以降も、“理念”が合えば、試合に出場する意向だという。また、大仁田は「市長電流爆破はできませんでしたが、これもボランティアですよね? 市長がギャラをもらうわけにいきませんから。この夢もまた3年何カ月後に実現したい」として、22年4月に予定される神埼市長選への再出馬を視野に入れていた。

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