【プロレスのある風景 Vol.30|榎本タイキ】

「お互いのプライドがルール」ルールが作り上げた好試合

DDT両国旗揚げ22周年記念大会『Judgement2019』を観戦。お笑い的な要素からハードな闘いまで見どころ満載でした。

そんな中で注目のひとつがEXTREME級選手権試合。王者・青木真也選手とHARASHIMA選手の一騎打ち。

前回は青木選手がHARASHIMA選手を締め落として勝利。HARASHIMA選手にとって今回はそのリベンジマッチとなりました。

DDTに参戦し続けている青木選手の試合はプロレスに順応していてとても面白いです。自身がツイッターなどで発信する言葉にも強い意図があるので惹きつけられます。

この試合でも両者のグランドの攻防が素晴らしかった。前回はなかなかHARASHIMA選手の必殺技が青木選手に決まりませんでした。

リバースフランケンシュタイナーや蒼魔刀もことごとく回避されてしまいました。今回は要所要所で的確にプロレス技を叩き込んでいきます。

中でも圧巻だったのは下から青木選手に両足で胴締めされているのを力でジャイアントスイングに持っていった場面。総合格闘家に『ザ・プロレス』というような技が決まるととても際立ちます。

パイルドライバー、そして必殺の蒼魔刀がついに炸裂しHARASHIMA選手が見事3カウントダッシュ。

この試合は「お互いのプライドがルール」ルールというふわっとした形式でしたが、フタを開ければまさに両者のプロフェッショナルな姿勢がぶつかりあった素晴らしい闘いでした。

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