【編集長コラム】「竹下幸之介が開ける新たな扉」

「令和初のMVP」レースにDDTのKO-D無差別級王者・竹下幸之介が名乗りを上げた。

DDT9・1大阪大会で宿敵・青木真也との3度目の対決(1勝1敗)を控える竹下だが、その前に何とも刺激的な初遭遇が決まった。「ワクワクしている」と声を弾ませる。



ノアのGHCヘビー級王者・清宮海斗との初対戦が「TAKAYAMANIA EMPIRE2」(8月26日、東京・後楽園ホール)で決定。竹下が上野勇希、渡瀬瑞基とトリオを結成し、清宮が原田大輔、宮脇純太とのチームで、6人タッグマッチ「DDTvsNOAH」で激突する。

清宮、ジェイ・ホワイト(新日本プロレス)、T-Hawk(STRONGHEARTS)を「同世代」と捉える竹下。「令和初のMVP取り」を発信する清宮との対峙は「楽しみ以外の何物でもない。ボクも意識するし、向こう(清宮)も同じ思いを持っていてくれるはず」と、いよいよ語気に力がこもる。

若くして団体の頂点に立った2人だが、ともにプロレスマニアで知られている。過去の名選手や名勝負のDVDや動画をチェックしており、年齢、キャリアを上回る「財産」をため込んでいる。竹下は「目で見たものを体が消化して、頭ではなく体が動く」と、プロレス界の先輩たちの「教え」に感謝している。

8・26決戦のメインイベント「鈴木みのる、鈴木秀樹組vs丸藤正道、田中将斗組」に出場する4人を、もちろんリスペクトしているが「メインに負けない闘いで、ファンの人たちの視線を、我々、若い者同士のバトルに向かせたい」と、竹下の思いは熱くなる一方だ。

無論、タッグ対決の先には「シングル決戦」を見据えている。ファンはもちろんだが、選手同士が「次は1対1で勝負したい」という思いに駆られるような初遭遇になるはずだ。

とはいえ、団体の若きエース同士の一騎討ちは、なかなか難しい。それも竹下は「それぞれのリングで1回ずつやれば、できるんじゃないか」と、早期実現を訴える。

清宮も「同世代でノアにはいないタイプの選手。新しい扉を開ける闘いになる」と覚悟を決めている。

竹下が「一つ上の世代」というオカダ・カズチカ、宮原健斗らも「令和初のMVP」を目指してひた走る令和元年の日本マット界に、一石を投じるであろう「竹下vs清宮」の初対決。竹下が生まれた年(1995年)に実現した「新日本プロレスvs UWFインターナショナル」の対抗戦のような一大抗争の口火を切る闘いになる予感がする。

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