【新日本】1.5 WRESTLE KINGDOM 14 in 東京ドーム<全試合結果>内藤がオカダとの2冠戦を制すもKENTA乱入で大合唱ならず!USヘビー防衛のモクスリーに鈴木みのるが宣戦布告!ライガー引退試合Ⅱでヒロムが介錯
5日、東京ドームにて新日本プロレスの年間最大の試合であるWRESTLE KINGDOM 14の2日目が行われた。
メインイベントではインターコンチネンタル王者・内藤哲也がIWGP王者・オカダカズチカを破り2冠王に輝いた。しかしロスインゴファンとの約束の「デハポン」大合唱の際に乱入してきたKENTAにより大合唱ならず。ドームにはブーイングが鳴り響いた。
セミファイナルではAEW世界王者のクリス・ジェリコが新日本のエース棚橋弘至と対決。ウォール・オブ・ジェリコで再三締め上げられた棚橋が無念のギブアップ負けを喫した。
NEVER無差別級選手権では後藤洋央紀がKENTAから王座を奪還。散々挑発を受けてきた恨みと盟友・柴田を裏切った怨敵との戦いに終止符をうった。
USヘビー級選手権は前日にIWGPタッグのベルトも獲得し勢いに載るジュースを王者のモクスリーが破り防衛。しかし試合後に現れた鈴木みのるが「売られたケンカを買う」とゴッチ式パイルドライバーでモクスリーを沈めた。
ブリテッィシュヘビー級王座は王者のザックセイバーJr.がSANADAを退け防衛。「もう誰も挑戦者はいないのか。この勝利を全てのビーガンに捧げたい」と述べた。
IWGPジュニアタッグは『SUPER Jr. TAG LEAGUE 2019』優勝チームROPPONGI 3Kが王者・石森太二&エルファンタズモ組に勝利し4度目のタッグベルト奪還となった。
第1試合の「獣神サンダー・ライガー引退試合Ⅱ」では昨日、怪我から復帰してIWGP Jr.ヘビーのベルトを獲得したJr.最強の男・高橋ヒロムとそのライバル、リュウ・リーがライガー&佐野直喜組と対戦。ヒロムがライガーをTIME BOMBで介錯した。ライガーはリング上で感謝の言葉を述べ、バックステージでも「悔いはない」と話した。ヒロムはバックステージで次のJr.ヘビーの挑戦者にリュウ・リーを指名した。バックステージにはライガー産みの親である永井豪先生も花束を持ち現役生活の終止符を祝いに駆け付けた。
第0試合のガントレットマッチではNEVER無差別級6人タッグベルトをかけた5組の戦いが行われ、最後に残った田口ジャパン組を毒霧で黒く染め、最後は鷹木信悟がフィニッシュ。ロスインゴベルナブレスのEVIL、BUSHI、鷹木信悟組が第20代王者となった。
各試合結果と試合後のコメント概要は下記の通り
バンドリ!Presents WRESTLE KINGDOM 14 in 東京ドーム
日時:2020年1月5日(日) 13:00開場 15:00開始
会場:東京・東京ドーム
観衆:30,063人
第0試合
NEVER無差別級6人タッグ選手権試合 ガントレットマッチ
<第19代チャンピオンチーム>
✖田口隆祐 矢野通 真壁刀義
vs
<チャレンジャーチーム>
ロビー・イーグルス YOSHI-HASHI 石井 智宏
vs
<チャレンジャーチーム>
BUSHI 〇鷹木 信悟 “キング・オブ・ダークネス”EVIL
vs
<チャレンジャーチーム>
金丸 義信 エル・デスペラード タイチ
vs
<チャレンジャーチーム>
チェーズ・オーエンズ 高橋 裕二郎 バッドラック・ファレ
※6分08秒 MADE IN JAPAN→片エビ固め
※チャンピオンチームが5度目の防衛に失敗。EVIL&鷹木&BUSHI組が新チャンピオンとなる
EVIL「鷹木とBUSHIのお陰で獲れたベルト。ダークネスに染め上げる」
BUSHI「このベルトが何代目かわかる人います?20代目ですよ。試合順も第0試合まで下がってしまって…このベルトの価値を上げていきます」
鷹木信悟「素直に感謝したい」
真壁刀義「リベンジだリベンジ!俺達が何回防衛したと思ってるんだ」
田口隆祐「顔にかけていいのは白いのだけ。黒いのはダメです」
※矢野透は毒霧へのクレームをいいながら会見場を退場
第1試合 60分1本勝負
獣神サンダー・ライガー引退試合Ⅱ
佐野直喜 ✖獣神サンダー・ライガー with 藤原 喜明
vs
リュウ・リー 〇高橋 ヒロム
※12分16秒 TIME BOMB→体固め
高橋ヒロム「最後にライガーと戦えて光栄。あなたのことが大好きだ!」
リュウ・リー「ヒロムが俺に失礼な態度をとっても嬉しいこと。彼の復帰は世界中のファンが待っていたことだから。オレとヒロムは鏡合わせ。オレ達のライバル関係はずっと続く」
ヒロム「終わり―!次の挑戦者はリュウ・リーだ!」
佐野直喜「ライガーはライガーのままで皆の中で生きていく。まだまだできる気もする。淋しいけど…ライガーのテーマが鳴るとボクのスイッチが入る。最後にこういう気持ちでタッグ組ませて頂いて感謝しかない。世界中の選手が彼に憧れてレスラーになっている。これからも力を与えて欲しい」
藤原喜明「ただ淋しいだけ。助けにいこうと思ったが反則になっちゃうから…(現役を)長くやれてオメデトウ。俺を使うならセコンドじゃないだろ」
ライガー「チャンピオンのヒロムが強い!それだけ。これからの新日本、みんな大変だと思うけどヒロムが試合後に耳元で“新日本Jr.をもっともっとおおきくする”と言ってくれた。あとは放送席で『スゲー』って言ってくだけ」
――引退に悔いはない?
ライガー「悔いはない。ライガーらしい。本当に引退するの?そういってもらえれば100点満点」
ライガーの原作者の永井豪先生が花束を持ってライガーを祝福。
永井豪先生「31年前、誰がマスクを被るとなった時に山田君が手を挙げてくれた。31年間やり通して、皆に愛されるスタイルを確立してくれた。こういうレスラーと一緒にできて感謝しかない。マスクデザインもその都度、黒と工夫してやってきた。楽しませてもらった」
ライガー「山田君は邪心の塊だったけどマスクを被ってなんとか真っ当にやってこれた」
――今後はバイオアーマーを脱ぐのか?
ライガー「もう現役ではないので(バイオアーマーは脱ぐ)。ただマスクは永井豪先生に直々に引退後も着用を許可いただいたので付けていく。バイオアーマーを脱いだことで邪心が多少甦るかもしれないけれども(笑)」
――セレモニーではバイオアーマーを着ないのか?
ライガー「まだ悩んでいる。感謝の意をリング上から述べたいがスタッフ達がオレを泣かせようと色々と企てているらしい。最後までドッピャーンとゲラゲラ笑うようなものにしたい」
ライガーの引退には盟友・橋本真也の息子・橋本大地(大日本プロレス)も駆け付けた。
ライガー「天国にいる橋本真也にも『オレも終わったよ』と報告したい」
――31年で印象に残る試合は?
ライガー「グレート・ムタ、橋本真也、鈴木みのる…この試合は忘れられない」
第2試合 60分1本勝負
IWGPジュニアタッグ選手権試合
<第60代チャンピオンチーム>
✖エル・ファンタズ 石森 太二
vs
<チャレンジャーチーム/SJTL2019優勝チーム>
〇SHO YOH
※14分08秒 STRONG X→片エビ固め
※石森&ファンタズモが2度目の防衛に失敗。SHO&YOHが新チャンピオンとなる
エル・ファンタズモ「ライガー伝説的なキャリア…ありがとう。とっとと出てってくれ!なぜならオレらが新たなレジェンドだからだ。Wrestle Kingdomはクソな試合ばかりだ。今日もSHOの落下物に邪魔された。バレットクラブはいつも非難ばかり受ける」
石森太二「SHO&YOHはある意味流石。大舞台で・ダ・ケ・頑張ると。ゆとり世代だ。あんな薄っぺらいメッキすぐに剥がしてやる!」
YOH「4度目のタッグベルト戴冠。ここに3Kの歴史を積み重ねていく。ROPPONGI 3Kが青春」
SHO「ここで起きた奇跡は無駄にしたくない。2019年末に掲げたデッカイ目標に向かっていく」
ロッキー・ロメロ「2人とも大好きだよ。新しいチェーンを作ってくれたリカルドに感謝している。ZIMAでお祝いしよう」
そういってZIMAで乾杯する3人。YOHがZIMAをかけると「半分かかっただけで酔う」とSHO
第3試合 60分1本勝負
ブリティッシュヘビー級選手権試合
<チャンピオン>
〇ザック・セイバーJr.
vs
<チャレンジャー>
✖SANADA
※12分32秒 ヨーロピアンクラッチ
※ザックが防衛に成功
ブリテッィシュヘビーのベルトを防衛したザックは鈴木軍の仲間と一緒にシャンパンファイトさながらにZIMAを派手に記者・カメラマンたちにかける
ザック・セイバーJr.「馬鹿どもがSANADAがオマエラの救世主になってくれると思ったか。オレはほとんど4年間このタイトルを保持している。オレは(関節技主体の)このスタイルで15年やっている。ビーガンだからスーパーパワーが出せる。次は誰だ?誰もいないのか?オレが最高だからか?サプリも飲んでないのに勝った。全てのビーガンにこの勝利を捧げたい」
第4試合 60分1本勝負
IWGP USヘビー級選手権試合
<第8代チャンピオン>
〇ジョン・モクスリー
vs
<チャレンジャー>
✖ジュース・ロビンソン
※12分48秒 デスライダー→片エビ固め
※モクスリーが初防衛に成功
ジュース「今日もオレよりモクスリーが強かった。3戦2敗。オレたち(の戦い)は終わり。昨年はデビッドと一緒にタッグリーグを勝ち抜くことだけを考えた。今日はHAPPYビールでなくSADビールだ。いやネガティブにいうのはよそう、感情が溢れるエモーションビールだ」
試合後に勝利したジョン・モクスリーの前に現れゴッチ式パイルドライバーでモクスリーをKOした鈴木みのる
みのる「コイツの売ったケンカ、俺が買ってやる!」
第5試合 60分1本勝負
NEVER無差別級選手権試合
<第27代チャンピオン>
✖KENTA
vs
<チャレンジャー>
〇後藤 洋央紀
※16分12秒 GTR→片エビ固め
※KENTAが3度目の防衛に失敗。後藤が新チャンピオンとなる
後藤「(KENTAによって死んでいた)NEVERのベルトを蘇らせる使命がオレにはある。次の挑戦者はこのベルトが欲しい者という条件をつけたい。柴田を裏切った因縁もあるヤツを倒せてよかった」
――散々KENTAから挑発を受けてきたが
後藤「命をかけて新日に来たと言っているが、全員命がけででている。そんなことを自慢げに言われても…」
KENTA「ゴトヒロが勝ってオレが負けた。それだけ。いらないと言ってきたけど、ベルトをなくしてから気になるもの…って恋人かよ!1年前には東京ドームに来るなど思わなかった。ベルトを失ってこれからが大事。NEVERを失ってそれだけで終わる人間か、そう思われてもしょうがない。でもこれからのことも色々考えてるから…」
第6試合 60分1本勝負
スペシャルシングルマッチ
✖飯伏 幸太
vs
〇ジェイ・ホワイト
※24分58秒 ブレードランナー→片エビ固め
ジェイ・ホワイト「言っただろう?ゴールデンスター飯伏を倒せるんだ。見たとおりだ。G1の決勝でも(飯伏が勝ったのは)レフリーの助けがあったからだ。内藤もそうだったな。実況も観客もみんなグルになってる。内藤にリカバリーの時間を与えたのもそうだ。レッドシューズは誰に金を貰ってる?オレには外道という素晴らしい頭脳がある」
外道は「内藤は(昨日のジェイとの試合で)凄いダメージを負っているハズだ。オカダに感謝されるだろう。レインメーカーがどうなるか楽しみだ」とジェイに肩を貸しながら励ました。
飯伏「このドーム2連戦で得たものはメインで戦った経験とシングル2連戦できたこと。今後もプロレスを広げるために考えていることは色々ある。昨日のオカダ戦は負けたけど、これまでのレスラー人生の中で3本の指に入る位、気持ちの良い試合だった。プロレスを少しは伝えられたんじゃないかと。東京ドームは全世界のプロレスで1番だと思ってる。その会場を大爆発することができた。」
――昨日も今日も覚醒は起きたと思ってる?
飯伏「自分の中では昨日も今日も覚醒はない。コントロールできているので」
――あと一歩、新日のトップに立つために足りないものは?
飯伏「自分でも探している。勝つことへの気持ちが足りないのか…これ以上ない程やっているが他の選手の方が気持ちが強いのか…」
第7試合 60分1本勝負
スペシャルシングルマッチ
✖棚橋 弘至
vs
〇クリス・ジェリコ
※22分24秒 ウォールズ・オブ・ジェリコ
棚橋「2020年上がっていけばいい…(ウォール・オブ・ジェリコを喰らって)若い時を思い出した。息ができなくなるあの感じ」
――戦ってみてのジェリコの印象は?
棚橋「独特の間合い、独特の技。こういう選手がいるんだっていう感じ。今日色んなものを感じた。向こうのご好意(勝ったらAEW世界王者に挑戦とジェリコは戦前に挑発)を無にしてしまった。こっからどうやって新日本の最前線に食い込んでいくか全くわからないけど、オレならできる、変な自信はある」
ジェリコ「3回目の東京ドーム。どの試合も最高だったが今日がベストだ。棚橋は歴史に残るキャリアを持っている。だからこそこの試合に勝ったらAEW世界王座をかけてやろうと言った。アゴをかなりやられた。MRIで詳しくみてみないとわからないがここまでアゴが痛んだことはない。本来ならリング上で邪悪なことを叫ぶがそれをしなかった。ケニー、内藤、オカダ、棚橋とやってきたがビジネスとして29年間レスラーをやってこれたのはオレが真面目な労働者だからだ。まだ鈴木やオスプレイとはやってない。チャンピオンとして橋渡しになっている。オレとケニーの試合がその第1歩。そして世界に飯伏やオカダが知れ渡った。AEWでも同じような役割を続けたい」
第8試合 60分1本勝負
IWGPヘビー級・IWGPインターコンチネンタル ダブル選手権試合
<第69代IWGPヘビー級チャンピオン>
✖オカダ・カズチカ
vs
<第23代IWGPインターコンチネンタルチャンピオン>
〇内藤 哲也
※35分37秒 デスティーノ→片エビ固め
※オカダがIWGPヘビー級王座6度目の防衛に失敗。内藤がIC王座初防衛に成功。内藤がIWGPヘビー、ICのダブルチャンピオンとなる
メインで勝利した内藤が「デハポン」の大合唱をしようとした刹那を急襲したKENTA。
KENTA「大合唱させてやっただろ。ブーイングの大合唱を」
KENTA「2020年、オレの年だよ、オレの年!」と机を激しく叩きながら主張した。