【中島安里紗インタビュー】復帰第1戦は同期・松本浩代のタイトルに挑戦も「不安は全くない(中島)」

12月28日(水)のSEAdLINNNG後楽園ホール大会で、復帰する中島安里紗。復帰第一戦は、同期の松本浩代とのチャンピオンシップとなる。

王者・松本は会見&調印式にて「中島が休んでた4ヶ月っていうのは、私自身、自分の強さだったりも含め、気持ち的にも大きく変わる4ヶ月だったなと思います。ベルトができた当初から『ベルトがいらない』って言い続けてた私がこのベルトを持っているっていうのは何かベルトが訴えかけてきてるのかなっていうのも、なんかそういう柄でもないんだけど、そういうロマンチックな部分を感じてたり。なんだろう、ベルトが何か『いらない』って言ってたやつのところに来るってホントになんだろう、ベルト自身も勝負に来てんのかなって」とタイトル戦への心境を明かしていた。

中島は自身初めてとなる欠場中に何を感じたか、また同期の松本浩代との関係や想いについて語った。

【大会名】「SEAdLINNNG of the year 2022!」
【日時】2022年12月28日(水)18:00開場18:30開始
【会場】東京・後楽園ホール

〈SEAdLINNNG BEYOND THE SEA Single Championship 30分1本勝負〉
【王者】松本浩代 vs【挑戦者】中島安里紗

→調印式の模様はこちら

①欠場明け復帰第1戦目がタイトル挑戦となる意気込み

--12月28日のタイトル戦が復帰第1戦目となるわけですが、意気込みはいかがでしょうか

初めての欠場で、復帰戦ということも初めての経験なんですけれど。今は試合が早くしたいという気持ちがとても強くて、不安とかは全くないですね。

--不安感は全くですか?

そうですね。怪我自体も普段しないので比べようがないですけど、膝の痛みとかもほぼないですし。欠場中も、道場で常に練習できる環境と相手がいるという団体の強みがあったので、久々の試合での不安とか恐怖とかいうのは全くないですね。ただ、この復帰戦がメイン。そしてタイトルマッチという部分に関してはやっぱり重く感じていて、1dayトーナメントで4試合を戦い抜いてベルトを巻いた松本浩代にどこまでやれるか。どんな風に戦って勝っていけるのかっていうのは良いプレッシャーになっています。

②欠場期間はどのように過ごしていたか?

--欠場期間は4か月ほどになりましたが、その間はどのようにして過ごされたんですか?

最初の1ヵ月くらいは走ったりなどの運動も全く出来なかったので、事務作業ですよね(笑)。休むって言っても、団体の大会があるので準備も忙しいですし、今まで出来なかった営業活動とか、お客様を会場に呼ぶ努力とか。団体に所属している人数も少ないので、選手として引っ張れない分、営業活動やPR活動で補おうと頑張ってましたね。そして、この業界に16歳くらいで入ったんですけど、今までゆっくりプロレスの興行を全部見ることってなかったんですよね。

--そうなんですね。

プロレス観戦とかに行くタイプじゃないんですよ、わたし。プロレスやるのは好きですけど、観るのはそんなに好きじゃないので(笑)。でも今回怪我したことで、女子プロレスというものをゆっくりファン目線で観ることが出来ました。それによってSEAdLINNNGに参戦してくれている選手達の新たな魅力を発見したり。いろいろ感じられたので、いい経験が出来たなと思っています。

--そしてSNSで見かけたのですが、南月たいようさんのBARもお手伝いされたということで。ファンの方も喜んだんじゃないですか?

そうですね。ゆっくり話す機会って、なかなかないじゃないですか。以前はイベントで話す機会もありましたけど、今はイベントもなかなかできないし、売店でも私あまりしゃべるタイプじゃないんで。ゆっくり話すことが出来てよかったなと。

--お客さん楽しまれたんじゃないですか?

私も楽しいです。プロレスバーで選手がいるときって、選手自身やプロレスの話を聞きたいという方が多いと思うんですけど、私はどっちかって言うとファンの方の話を聞く方が楽しいので。その人がどんな生き方をしていて、どうやってプロレスに出会って、どういうものを見てきたのかとか。そういう話を聞くのが楽しいですね。

--じゃあ話をされるときって、どちらかというと聞き手に回るタイプ?

結構聞いちゃいますね、興味が湧くので。逆に私のトークよりも自分語りをしてもらう事の方が多いかもしれないです。逆に南月さんは話すのが上手いので、いいバランスだと思います。

--そういうこともあり、今は心技体が揃っているという感じでしょうか?

そうですね。今回の怪我がなくても、結構ダメージの蓄積はあったと思うので、そういうところも改善されたし。逆にプラスだったなと思っています。

--じゃあ逆に強くなってる?

もちろん!!

--新しい技も開発したり・・?

内緒です(笑)

--それは当日来場された方の楽しみというわけですね。

 

③2006年デビュープロレス界での同期、松本浩代選手のイメージ

--松本選手とは同期ですが、彼女のイメージはいかがですか?

いやもう、めちゃくちゃ強い。本当にゴジラのイメージですよね。同期がめちゃくちゃ多いんですけど、その中でも横に並んでるのは松本だけだと当時思っていました。だから今だに1番意識する相手ですね。

--お二人は比べられることも多かったということですが、はじめから運命のライバルだなというような思いはあったんですか?

ありましたね。年はそんなに変わらないのに、松本は最初から考えがしっかりしているというか。わたしは結構考えが子供みたいなところあって。でも松本は、自分の考えがしっかりしているし、めちゃくちゃ頑固。それがリング上でも下でも頑固で。だからムカつく事もたくさんあったし、だけど一レスラーとしては尊敬していました。

--中島選手も頑固な方ですよね?

わたしは頑固じゃない(笑)だから頑固っていうイメージ。

④新生SEAdLINNNGとして1年、これから中島安里紗が目指す方向性とは?

--新生SEAdLINNNGとして1年ですが、これからの中島選手が追い求める方向性とはどのような感じですか?

方向性っていうのは、ずっと変わってないと思うんですよ。『強さを追い求める』それをずっとデビューしたときから思っていて、それは一生変わらないですね。SEAdLINNNGとしては、団体としてちゃんとやっていくのにまだまだ人数も足りないと思っています。でもどう頑張っていいか分からないところもあって。選手としては強くなりたいその一心でいいと思うんですけど、団体を運営していくのはどう頑張っていいのかというのをここ1年間考えていて。怪我で試合が出来なくなったのはすごいもどかしい思いがあったんですけど。もともと自分は怪我しないって思ってたんですよね、でも自分も怪我するんだって(笑)。なので、来年はきっちり自分の体の管理もして、選手としても団体としてもしっかりやっていきたいなと思います。

--難しい部分ですよね。選手としてだけでなく、団体としても考えていかなくてはならないのは。

でも欠場したことでいい事もあって。(海樹)リコがすごく責任感持って戦ってくれて。SEAdLINNNGで選手がいない中で、わたしがしっかりしなくちゃ、わたしがきっちりメインで締めなくてはという思いでやってくれてたと思うんですよね。リコの成長をすごく感じたので、いろいろ任せられるなって思ったんですよね。それが来年以降大きいかなと思いますね、そう思えたことが。

⑤12.7横浜アリーナで矢沢永吉さんのライブで得たものは?

--SNSで拝見したんですけど、私も好きな矢沢永吉さんのライブに行かれたそうですが。

いやぁ、めちゃめちゃかっこよかったんですよ!父親が好きで、その影響でずっと聴かされてたんですよね。

--矢沢さんのどういったところがお好きなんですか?

『俺ってかっこよくなきゃ矢沢じゃないじゃん』みたいなところ?なんですかね。ここが当たり前なんだよ俺、っていうような意識の高さですかね。

--本当すごいですよね、ライブ行くとパワーもらえますよね。

すごかったですよ!今73歳だそうなんですけど、Tシャツの下からチラチラ見えるお腹も腹筋が割れてるし。筋肉も凄くて。2時間のステージを全力で歌いとおして。わたしも長いこと女子プロレス界にいて、後輩の方が多くなって大人になったなとか年齢を感じることもあるんですよね。でもそんなの言ってる場合じゃないなと。まだまだチャレンジャーでいなくてはと思ったんですよね。ライブに行って、まだまだ若いんだぜという気持ちになれたし、かっこいい自分でいなきゃプロレスラーでいる資格がないなと思わされましたね。

--永ちゃんから得られたパワーも復帰戦に繋がると・・

ライブでかっこよかったーって思った気持ちを、後楽園ホールに来てくださった方にわたしが与えなきゃいけないなとすごく思いますね。

⑥最後に一言

今回復帰戦ですけど、それ以上に松本浩代と中島安里紗のシングルマッチの間にベルトがあるという状況が本当に奇跡だと思っています。ベルトがいらないって言っていた浩代がベルトを持っていて、そこに挑戦できるというこのシチュエーションは本当に幸せだし嬉しいし。どっちが勝とうが負けようが・・・というのは私らしくないですけど、でも本当にどっちが勝とうが負けようがベルトの価値がものすごく上がると思っています。そしてこの闘い、同期としてやってきたお互いのプロレス人生今までの全てをかけて、命を削るような戦いになると思います。そういうのってなかなか出来ないし、今回どういう結果になってもお互い早々にリベンジを言えるような相手じゃないので。悔いの残らない戦いをしたいですね。松本の全力を前回受け止められなかった分、今回はしっかり受け止めて、さらにその上を行って、新生SEAdLINNNG1年目をしっかり締めくくりたいです。そのためにぜひぜひ応援に来ていただきたいなと思います。

<インタビュアー:プロレスTODAY総監督 山口義徳>

 

「SEAdLINNNG of the year 2022!」
日時:2022年12月28日(水)18:00開場18:30開始 
会場:東京・後楽園ホール 

〈メインイベント SEAdLINNNG BEYOND THE SEA Single Championship 30分1本勝負〉
【王者】松本浩代 
vs
【挑戦者】中島安里紗
※第8代王者初防衛戦。挑戦者が勝利した場合、第9代王者となる。

〈セミファイナル 6人タッグマッチ 30分1本勝負〉
下田美馬&真琴&朱崇花【Las fresa de egoistas】
vs
堀田祐美子(T‐HEARTS)&高瀬みゆき&川畑梨瑚(T‐HEARTS)

〈第4試合 3WAYタッグマッチ 30分1本勝負〉
中森華子&神姫楽ミサ
vs
水波綾&青木いつ希
vs
優宇&笹村あやめ
※最初にフォールを取ったチームの勝利

〈第3試合 シングルマッチ 20分1本勝負〉
アマゾン
vs
MIKAMI

〈第2試合 ハイスピード3WAY 20分勝ち残り戦〉
Leon(PURE-J) vs 関口翔 vs 松下楓歩(アイスリボン)
※レフェリー南月たいよう
※ 松下楓歩選手はSEAdLINNNG初参戦。

〈第1試合 タッグマッチ 20分1本勝負〉
海樹リコ&真白優希(アイスリボン)
vs
大空ちえ(PURE-J)&石川奈青(アイスリボン)

▼大会詳細は公式サイトにて
http://seadlinnng.com/schedule#1228korakuenhall

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