【新日本】<大張社長インタビュー③>コロナ禍での挑戦と復活、「ALL TOGETHER AGAIN」、下半期の戦略を語る

コロナ禍が始まって3年間、プロレス界のリーディングカンパニーである新日本プロレスも会社経営という側面において困難な状況に直面した。

経営理念である世の中を勇気づける使命を再認識し、苦難に直面しながらもそれに対峙した結果、コロナ前の収益に迫る勢いを取り戻した新日本プロレス大張高己社長にロングインタビューを実施。

全3回の独占ロングインタビュー第3弾として、今回は5.3福岡『レスリングどんたく!』、6.9両国『ALL TOGETHER AGAIN元気があれば何でもできる!』開催、下半期に向けた新日本プロレスの国内外の戦略について話を伺った。

①5.3福岡『レスリングどんたく!』振返り


©新日本プロレス

--そして直近で開催された『レスリングどんたく』、こちらはいかがでした?

去年の9月に会場が違いましたけど、九州の大会が台風で中止になったんですよね。わたしも現地に行ったんですが、ただホテルで缶詰めになって帰ってきたという。あのときのお客様の落胆の度合いは、ただただ申し訳ない気持ちでした。

--仕方ない決断でしたね。

直前で中止にしてしまったのでね…、絶対恩返しをしたいと思ってたんですよ。どういうわけか何かが起きる『レスリングどんたく』。去年の福岡PayPayドームでもえらいことが起きましたし、対戦カードも含めて期待値が高かったんでしょうね。チケットもすぐ売り切れて会場も満員になりましたし。今年の上半期、急にいろんなことが動いてるじゃないですか。その変化と勢い、SANADA選手を中心とした勢い。それをみなさんがハードル高く待っててくださったのを、もしかして超えられたんじゃないかなと思ってます。

--やはり最後の辻選手登場の衝撃はすごかったです。


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海外へ出てからの辻選手の試合を、まだみなさんあまりご覧になっていないと思うんですよね。僕はイギリスで目の当たりにしたんですけど、とんでもないですよ。彼は。

--オカダ選手の時のようなインパクトがありました。


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彼はアメフトあがりかな。だからスピアーなんて、相手の体が完全に浮きますからね。すごいですよ、そして、あの体で飛ぶんですよ。瞬発力がすごい、そしてふてぶてしい顔をして。Coming soonで引っ張りまして、SNS上では「これで辻なら残念」って言う意見もありましたけど、あの登場だけで、完全に一掃しましたね。

--辻選手だけでなく、海野選手、成田選手といった新世代の台頭というのも著しいですよね。


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それにプラスしてユニットも変化していて、ヒロム選手とSANADA選手が向かい合うという構図はSANADA選手がL.I.Jを脱退してなかったら階級を超えて今…、というのはなかったかもしれないし。脱退したことがヒロム選手の背中を押した部分もあったんじゃないですかね。

--今までにはない挑戦でしたよね。チャレンジという側面も非常に感じた一戦でした。

SANADA選手から3つ獲ったなと思った瞬間があったんですけどね。本当肉薄した闘いでしたよね。

➡次ページ(6.9両国『ALL TOGETHER AGAIN元気があれば何でもできる!』、下半期に向けた新日本プロレスの国内外の戦略)へ続く

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