【ガンプロ】“最強の素人”冨永真一郎が9・2王子でのSOG世界無差別級王者・木髙イサミとの王座戦に意気込み!「王者がユニオンのエースだったイサミさんだからこそ勝ちたい気持ちが強い」

 会社員とプロレスラーとの二足のわらじを履き、“最強の素人”と称される冨永真一郎(CWP)がガンバレ☆プロレス、9月2日の東京・王子Basement MON☆STAR(夜の部)で、スピリット・オブ・ガンバレ(SOG)世界無差別級王者・木髙イサミ(BASARA)に挑戦する。
 冨永は2012年2月までユニオン・プロレスに所属していたが、当時の同団体のエースがイサミだった。かつては雲の上の存在であったイサミに挑む冨永に現在の胸中を聞いた。

ーーガンプロ8・6高島平での昼の試合では、6人タッグ戦で前SOG王者の渡瀬瑞基選手から獲りました。そして、夜のBASARA・板橋大会で挑戦表明されました。ガンプロの興行で挑戦表明しなかったのはなぜですか?

「手を挙げて、すぐ挑戦というのはなかなか難しいと思ってましたので。BASARAで同期のトランザム★ヒロシとシングルでやって勝利して、これでチャンピオンも断れないだろうと。そういった状況をつくってから表明させてもらいました」


※BASARA板橋大会で挑戦表明

――トランザム選手に勝つのが挑戦表明するうえで重要でしたか?

「このカード自体、ヒロシからやりたいということで、組まれた試合だったようなんですが、これはチャンスだなと思いまして。無事勝利することができたので、その勢いのまま挑戦表明できました」

ーーそういった気持ちがあったから、なおさらガンプロの昼の試合も気合が入ってましたか?

「今年2月に、当時チャンピオンの渡瀬に挑戦して敗れてます。所属選手も女子を含めてたくさんいるので、これだけ続けて挑戦というのも、なかなかないと思うんで。そうなってくるとそれだけの実績をつくらないといけない。そんなところで、ガンプロの大会にプラス、BASARAでの勝利があって挑戦させていただきたいと。もちろん常にベルトを獲りたい、挑戦したいとの気持ちはあります」

――8・6高島平ではYuuRI選手が挑戦しました。女子選手があれだけ頑張ったのを見せられて刺激になりましたか?

「メチャクチャ刺激になりました。YuuRIが挑戦する前から、どっかのタイミングで挑戦表明したいというのはあったんで。ただ、YuuRIの挑戦が決まってからは彼女のバックアップをしないといけないと思ってたんです。いざタイトルマッチを見たら、メチャクチャすごい試合をやってくれて、自分のなかでも気持ちに火をつけられたというのは正直ありました」


※YuuRIが木髙イサミに挑戦

――挑戦表明の際には恒例の「1年に1回あるかないかの“冨永ブースト”が来てる」との発言がありましたね…

「年男なんで、年に2回来ました」

――冨永ブーストはコツコツやってれば自然に来るんですか?

「仕事をしながらですけど、練習の時間は必要最低限もうけてまして。そういった積み重ねのなかで、年に複数回調子のいいときが来るという感じです。今回はタイミングよく、来たなって感じです」

――SOG王座には過去2回挑戦して獲れていません。3度目の正直という気持ちはありますか?

「もちろん3度目の正直で、かつ今のチャンピオンが私の古巣ユニオンのエースだったイサミさんですから、過去2回よりもどうしても勝ちたいという気持ちが強いです」

――勝つためにこういう手で臨もうとかの考えは頭にありますか?

「私はふだんタイトルマッチでも、そうじゃない試合でも、なんらかのシュミレーションをして試合に臨むんですけど。今回は全く逆で、イサミさんへの思いといいますか、ほかの対戦相手とは異なると思ってまして。もしかしたらユニオンをやめなければ、今もイサミさんと一緒にプロレスをやっていた未来があったかもしれない。12年前にユニオンを退団するという決断をしまして、そこから全くイサミさんと関わることがなかった。イサミさんのいないキャリアを11、12年積み重ねてきて、それを全部ぶつけたいというのが、しいて言えば今回の作戦です」

――チャンピオンがイサミ選手ということで、なおさら挑戦したかったわけですね?

「大家(健)さんがイサミさんに1度も勝ったことがないって、おっしゃってるんですけど、たぶん大家さんもイサミさんと戦いたいと思います。僕も大家さんと同様に、イサミさんと戦って勝って。所属ではないですけど、勝手にホームだと思ってるガンプロにベルトを戻したいなと」

――フリーの選手が獲ったことはありますが、他団体にSOG王座が流出したのは初めて。その意味でも取り戻したい気持ちが強いですか?

「強いですね。僕もガンプロ旗揚げから携わらせていただいてまして、所属の気持ちでいるんです。イサミさんがおっしゃってる“ガンプロに上がり続けるにはパスポートが必要だ”と。そのパスポートがベルトだって。まさしくその通りで、僕自身も所属ではない身分で、ガンプロに今後も上がり続けるために、“結果を残す”と、心のどこかで思っています。上がり続けることも大事なんですけど、やはりベルトを獲って、ガンプロのど真ん中、センターに行きたい気持ちは強いです」

――過去にイサミ選手とシングルでの対戦機会はありましたか?

「シングルは一切なく、タッグ、6人タッグも今年の4月以降になって初めてだったんです」

――であれば、ともに対戦相手のデータはあまりないわけですよね?

「ハイ。でも、練習生の頃だったり、デビューして間もない頃、セコンドでイサミさんの試合を見て来たんで。実際戦ったのは今年に入って初めてなんで、シングルでイサミさんを十分に堪能できる楽しみもあります」

――前哨戦がなく、いきなりタイトルマッチというのはどういう気持ちですか?

「格上の選手と対戦するときや、タイトル戦でもそうじゃなくても、いつも思うんですけど、なるべく僕の情報を相手に渡したくないんです。前哨戦がないのは、たぶん僕に有利にはたらくかなと思うんです。僕はイサミさんの試合はたくさん見てきてるんで。僕にとって追い風だと思います」

――ベルトを獲れたら、どういったチャンピオン像を描いていますか?

「ガンプロのスローガンと言いますか、団体名にある通り、“頑張る”というのが旗揚げしてから謳われてきた。私は“頑張る”ことがあまり得意でなくて、信条としては“頑張らないけど、あきらめない”くらいのスタンスで生きてるんですけど、今までと違うチャンピオン像を描けたらいい。よく言われるんですが、私は会社員を兼務している素人というところで、ほかの団体にはいないチャンピオン像。ガンプロでしか見られないチャンピオン像を、お客さんに示すことができるんじゃないかと考えてます。初代の高岩(竜一)さんから、今成(夢人)選手、(ハートリー)ジャクソン選手、渡瀬、イサミさんと続いて来てるんですけど、誰とも違うチャンピオン像を見せられるかなと思ってます」

――具体的にはたとえばどんなことですか?

「まず私がやりたいのはベルトを巻いて、スーツを着て通勤したい。その格好で会社に行きたいです(笑)」

――防衛ロードで対戦したい選手はいますか?

「基本的に男女問わず、ガンプロの選手と防衛戦していきたいのはあります。でも、やはり一番戦いたいのは今成選手。1つはここ数年、シングルで負け越してるから、そのリベンジがしたい。それと、そもそも今のスタンスで、プロレス業界で、ずっとこの団体で試合ができてるのは、彼がいるおかげなんで。今成選手と戦いたい気持ちが強いです」

大会名:KAMIKAZE TAXI 2023
日時:2023年9月2日(土) 開場18:00 開始18:30
会場:東京・王子Basement MON☆STAR

▼スピリット・オブ・ガンバレ世界無差別級選手権試合
<王者>木髙イサミ vs 冨永真一郎<挑戦者>
※第5代王者2度目の防衛戦。

〈写真提供:ガンバレ☆プロレス〉

⇒次ページ【動画】木髙イサミに挑戦表明した際の冨永真一郎

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