【ガンプロ】11・23高島平でSOG世界無差別級王座に挑む翔太が意気込み!「ベルトを獲って、12・27後楽園のメインで最後に入場する」

 目指すは2冠王だ!現在KO-Dタッグ王座(パートナーは高尾蒼馬)を保持する翔太がガンバレ☆プロレスの11月23日、東京・高島平区民館大会(17時半開始)で木髙イサミ(BASARA)の持つスピリット・オブ・ガンバレ(SOG)世界無差別級王座に挑む。同王座初挑戦にして初戴冠を目論む翔太に決戦前の胸中を聞いた。

――SOG無差別級王座が創設されてから2年経ちました。これまで挑戦をアピールしてこなかったのは何故ですか?

「僕がSOG王座に絡んだのは、初代王座決定トーナメントだけですね。この2年、高尾とのロマンス・ドーンでやってたり、前回の(5・5)後楽園では、米国からダン・ザ・ダッド、コーディ・レインが来て、そういう選手と戦うのにモチベーションがあった。なかなかタイミング的にガンプロのシングルのベルトを目指そうという、そこまでのモチベーションがない時期が多かったかな。ほかの方向にモチベーションが向かっていたからです。やっぱりロマンス・ドーンでインパクトを残していくということのほうにモチベーションがあった。SOG世界タッグのベルトも初代王座決定トーナメントで負けてるんで。そっちのほうが悔しかったし、タッグでチャンスをって思ってたんで。それがガンプロじゃないけど、結果的にKO-Dタッグ奪取につながったかなと思ってます」

――SOG無差別級王座は7・9大田区でイサミ選手が獲ってBASARAに流出。その後、YuuRI選手、冨永真一郎選手、今成夢人選手が挑戦して獲れなかった。10・1新宿でのイサミvs今成戦後のアピールは、「そろそろ自分だろう」という気持ちがありましたか?

「大田区でイサミさんがベルトを獲る姿を見て、そこまでは燃えるものがなかったんです。でもYuuRIとの試合をリングサイドで見て、すごくSOG無差別級の“無差別”の部分を体現した試合だった。そこから冨永さん、今成さんが挑戦して。この2人はガンプロのなかで歩んできた道は違うんですけど、僕のなかでシンパシーはある。世代も近くて、学生プロレスから紆余曲折あってプロになってというプロレス観も共有してる。その2人のシングルマッチを見たことで、次、僕が行かなきゃ、行きたいと火をつけられた。この3試合を見た上でのモチベーションでした」

――YuuRI選手は女子なのに、あれだけのすごい試合をやったということで燃えるものがありましたか?

「ベルトの可能性が広がるなというのをイサミさんに見せつけられて。無差別級の可能性。性別だったり、ウエイトだったりを超えて無差別と言ってるんだって。僕がベルトを獲れば、いろんな対戦相手を選択できるんだということで、すごく興味をひかれました。無差別と言ってる以上、いろんな可能性が広がるなって。女子とやるかもしれないし、ウエイトが全然違う人とやるかもしれない。このベルトって、こんなに可能性あるんだっていうのをイサミさんに見せつけられた。僕が獲ったら可能性が広がるなって思いました」

――ジュニア・ヘビー級の翔太選手が無差別級を獲ることで広がる可能性ですか?

「僕がプロレスに憧れたのはエディ・ゲレロが好きになって。ヘビーのベルトを獲ってますけど体型はジュニア。ジュニアのゲレロが技術、頭を使って、体の大きいブロック・レスナーだったり、ヘビー級のレスラーたちから3カウントを獲っていく姿にしびれて、憧れたんで。僕が獲ったときにはガンプロの仲間とやりたいというのはあるけど、ヘビー級に小さい人間が勝つというスタイルをより昇華させていくことができるかなって」

――特に9・2王子で冨永選手が挑戦した試合で気持ちが動いた面はありますか?

「冨永さんとは、今成さん以上にプロレスの話をしたり、お互いのプロレス観を共有したりで。タッグ組んだときじゃなくても、会場で結構しゃべってるんです。そういう意見交換する仲なので、冨永さんとイサミさんの試合でインディペンデントの良さ、レスリングの飛び技、関節技、投げ技だけじゃない、プロレスでしか表現できない面白さも入れて、そのうえでちゃんとタイトルマッチとして勝負してた。こういう試合をするのはすごいなって。俺も行かなきゃという思いと同時に、こんな試合やられたら悔しいなって思いがありました。すごいガソリンになりました」

――10・1新宿ではイサミ選手が防衛したら行くつもりでしたか? それとも今成選手が獲っても行くつもりでしたか?

「まず、試合の前にベルトが欲しい、そろそろ行きたいというのは軸としてありました。仲間目線で言うと、今成さんに獲ってほしかった。今成さんはサイバーファイトを退社して、フリーの映像ディレクターでやっていくというタイミングで、獲ったら一気に上がっていくんだろうなって。だけど一プロレスラーとしては、やるならイサミさんとやりたいなというのはありました」

――それは一連のイサミ選手の防衛ロードを見たからですか?

「防衛戦を見たからというのもあります。それから4・22王子での僕の15周年記念興行で、イサミさんを指名してシングル戦をやりました。なんでイサミさんを選んだかと言うと、勝つことで名が上がるレスラーを何人か考えて、イサミさんだなって。それと、勝ったら上がるんですけど、たとえ負けたとしても何かが残る。そういう対戦相手をと考えたときのイサミさんさんでした。そのときはまさか、その後にイサミさんがベルト獲って、防衛重ねるとは思わなかったですけど。そのときの戦いがあって、4月の試合が僕とイサミさんの戦いのプロローグ、序章になってるから、イサミさんに挑戦したい思いがあったんです」

――今回は前哨戦がなく一発勝負ですが、それは気持ち的にはどうですか?

「僕はシングルのベルトはアイアンマンは獲ってるけど、それ以外はインディージュニア(インディペンデントワールド世界ジュニア・ヘビー級)だけ。そのときも前哨戦で当たったり、心理戦やったりしてのタイトル戦は経験してない。KO-Dタッグでもほとんど前哨戦を経ないで、タイトル戦を迎えることが多くて。キャリアのなかで前哨戦のあるタイトル戦って経験してきてないので、ないのがむしろ普通です。逆に前哨戦やりながらタイトル戦に向かっていくほうがしんどいかもしれない。僕は引き出しが多い試合をするタイプなんで、戦う度にいろんな引き出しを開けていかなきゃいけない。それを前哨戦で全部空けるのはイヤなんで。一発勝負のほうがやれることは多いと思います」

――イサミ選手との戦い方のイメージはできてますか?

「4月の試合は、すごくベーシックというか、基本的な技だけで競い合うような、僕の15年を象徴するように引き込んでいこうとしたんです。僕のスタイルを表現できるように。結果そこでヘッドロックで取られてしまった。前回はそういうこだわりを見せていい試合だった。僕はこういう試合をイサミさんとやりたいというこだわりでやったんです。でも今回はベルトがかかってて勝負論がある。勝たなきゃベルトは獲れないんで。前回は引き算で試合をしました。研ぎ澄まされたものだけでやって。今回はベルトかかってる以上、過去3回の防衛戦を見て、イサミさんも引き出しが多い。技のレパートリーが多い。3カウント取れる技が多い。僕もそれに近いというか、引き出しの多いレスラーだと思ってるんで、今回はお互いに足し算していくような試合になるかなと思ってます」

――勝敗を分けそうなポイントは?

「逆なんですけど、これをされたら負けてしまうという点ですが…。結構イサミさんは打撃、蹴りとかヒザとかたたみかけくることが多い。たたみかけてきたときに、たたみかけさせないというのが負けないポイントかな。勇脚・斬とか、最近大事なとこでラリアットも使ってくるんですけど。そういった技をたたみかけさせない、せめて細切れにさせる。そうなれば、逆に僕の引き出しが開けやすくなる。勝機が広がるかなと思う。3カウント取れる技は僕も多いんで」

ーーもちろんベルトは獲りたいですよね?

「もちろん獲りたいです。12月7日頃から20日頃まで、米国遠征があるんです。KO-Dタッグは12・2新宿で防衛戦がありますけど、SOG獲って、KO-Dタッグ防衛して、2本のベルトを持って海を渡るのが目標です。SOG獲れば、12・27後楽園でタイトル戦が組まれて、メインイベントになる可能性が高い。後楽園のメインに挑戦者として入場したことはあるけど、チャンピオンとして最後に入場する選手になって、もちろん僕が勝って、最後に大会を締めるという目標を達成させたい」

ーーSOGのベルトを獲れば、2団体を股にかけた2冠王になりますね?

「イサミさんの言葉をもらうようですけど、イサミさんはSOGのベルト持って、ガンプロに出る通行手形と言ってる、現に僕もDDTに上がることが増えてる。これは通行手形。チャンピオンである以上、DDTに上がることが増えるのは必然。その意味では通行手形を持ち続けたいし、通行手形をもって、自団体のベルトを持てば、もしかしたらDDTからSOGを獲りたいと言ってくる人が現れるかもしれない。DDTの所属、レギュラーメンバーとは意外とシングルやってないんです。若手通信世代くらい。DDTには僕より下の世代も多い。僕より上の世代でDDTにいる人で言うと、僕が新人の頃、両国や武道館でやってた人たちとシングルやるのも夢かもしれないですね」

ーーKO-Dタッグのほか、SOG世界タッグを獲ってタッグ2冠という夢も広がりますね?

「ハイ。SOG無差別級獲れば、タッグの2冠も見えてくる。SOG世界タッグの挑戦者としても、ロマンス・ドーンは十分資格あると思うんで。11・23高島平のタイトル戦(王者組=勝村周一朗&和田拓也vs挑戦者組=石井慧介&中村宗達)で、どっちが勝つか分からないけど、ロマンス・ドーンでタッグ2冠も狙ってみたいですね」

ーーSOG無差別級を獲れば、いろんな可能性が広がりそうですね?

「去年米国でやって、自分ってここまでかって思ったことがあって、ちょっと挫折した気持ちで日本に帰って。またはしごを登って、一歩一歩ステップアップしていこうって。そしたら、もう1回米国に行ったとき、自分の立ち位置を上げられるんじゃないかと思いながら、日本で1年経った。それがKO-Dタッグ奪取だったり、SOG無差別級を獲ったら、米国に戻ったとき、米国のレスラー、プロモーターから見る自分のランクが上がるかもしれない。そうなれば米国でやれることが増えてくる。米国で感じた壁を日本で実績積むことで、もう1回、米国に行ったとき、壁を破れるんじゃないかと感じてるんで。ベルト持って米国に行けば、まだはしご登れるんじゃないかと思います」

ーーSOG無差別級獲れば、12・27後楽園で、おそらくメインに王者として上がる可能性が高い。2021年1月9日の後楽園でDDT UNIVERSAL王座(当時の王者は上野勇希)に挑戦したときとは違う気持ちになりそうですね?

「そうなれば相当違うでしょう。あのときインディージュニア、KO-D6人タッグがあって、勢いに乗って上野に挑戦できた。今回は後楽園のメインで最後に入場して僕が締める。次のレベルの目標だと言って、そこに到達するんで。イサミさんに勝って、後楽園のメインのチャンスをつかむことができれば、あのときよりどっしりしてられると思う。今自分に自信があるんで。そのときより全然自信あります」

ーーSOG無差別級のベルトが獲れたら、ガンプロ所属選手と防衛戦をやりたいですか? それともフリー選手や外部の選手とやりたいですか?

「所属とやりたい気持ちが強かったんですけど、今話してて思ったことがあって。KO-Dタッグ持った状態で、SOG無差別級持って、DDTのリングに上がれば、DDTで名乗りを挙げるヤツがいるかもしれない。DDTのリングでKO-Dタッグをガンプロの僕に獲られてる以上、シングルやれよってヤツがガンプロのリングに来たら面白い。DDTの選手とSOG無差別級のタイトル戦をするとなると、対戦相手の選択肢も多い。手を挙げてくる人が、僕より上の世代、同世代、さらに若い選手と考えると、幅広い選手が揃ってる。それがちょっとワクワクします」

大会名:死刑台のエレベーター2023
日時:2023年11月23日(木) 開場17:00 開始17:30
会場:東京・高島平区民館

■全対戦カード

▼メインイベント~スピリット・オブ・ガンバレ世界無差別級選手権試合 60分一本勝負
<王者>木髙イサミ vs 翔太<挑戦者>
※第5代王者4度目の防衛戦。

▼セミファイナル~スピリット・オブ・ガンバレ世界タッグ選手権試合 60分一本勝負
<王者組>勝村周一朗&和田拓也 vs 石井慧介&中村宗達<挑戦者組>
※第2代王者組3度目の防衛戦。

▼大家健&渡瀬瑞基 vs 土肥こうじ&羆嵐

▼今成夢人 vs トランザム・ヒロシ

▼ダン・ザ・ダット&前口太尊&バニー及川 vs 高尾蒼馬&冨永真一郎&HARUKAZE

▼YuuRI&リアラ vs SAKI&長谷川美子

◆大会詳細は公式サイトにて
https://www.ddtpro.com/schedules/21255

〈写真提供:ガンバレ☆プロレス〉

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