安齊勇馬が覚醒!混迷する全日本プロレスの新たな光「俺は全日本の”未来”から”今”になる」

全日本プロレスのスーパールーキー・安齊勇馬に新春特別インタビューを行った。

混迷している全日本プロレスの“救世主”としてファンから期待がかかる安齊は、今年の元旦に「俺は全日本の”未来”から”今”になる」とSNS上で宣言。

覚悟を感じる発言を行った安齊に、2022年9月18日デビューから現在までを振り返り、ゼンニチ新時代、闘魂スタイルを打ち出している現三冠王者・中嶋勝彦、離脱者続出の現状、他団体で意識する存在、2024年の目標などを聞いてみた。

▼安齊勇馬プロフィール
中央大学レスリング部出身。
スカウトにより2022年4月1日 入門。
練習生期間を経て、2022年9月18日、日本武道館にて、対永田裕志(新日本プロレス)戦でデビューを果たす。
2022年11月にはデビュー3ヶ月で「2022 世界最強タッグ決定リーグ戦」へ、永田裕志をパートナーに初出場。
東京スポーツ新聞社制定「2022年度プロレス大賞」新人賞を受賞。

①2022年9月18日デビュー、約1年半が経過した現在を振り返っての感想

――今日はプロレスTODAYとしては初インタビューということで、よろしくお願いします。

お願いします。

――スーパールーキーとしてデビューされてから、通常ではありえないぐらいのスピードで駆け抜けて来た部分について、ご自身として現在のプロレスラー安齊勇馬ををどんなふうに受け止めてますか?

やっぱりスタートダッシュが武道館から始まって、すぐ最強タッグリーグに出させていただいて、諏訪魔選手から3カウントっていうすごいダッシュが良すぎて、2023年の後半にかけて僕的には良くなくなかったわけじゃないんですけど、特に何も結果も残せずという感じでした。何したのって言われたら、新人賞とれた話題性かなって感じなんですけど、なのでちゃんとした実績が欲しいなっていうところですね。目に見えた実績がなかったので、2024年はもっと活躍したいと思います。


<写真提供:伊藤ミチタカ氏>

――実績面ではまだまだまだ足りてないっていう渇望感が大きいんですね。昔の全日本プロレスではジャンボ鶴田さんもデビュー時から注目を浴びていて『善戦マン』と評された時期もありましたが、その後の活躍は目覚ましく『完全無欠のエース』になりました。安齊選手にとっては大学の先輩であるジャンボさんを意識することはありますか?

やっぱり大学の後輩にあたるので多少意識するっていうか、なんというかその姿を見てみたかったなという感じはありますね。やっぱりどうしても中央大学の先輩ジャンボ鶴田、中央大学の先輩諏訪魔って言われてしまうので、それに負けないようにっていうのは常にありますね。

――今まで注目をたくさん浴びてる中でプレッシャーみたいなものっていうのはいかがですか?

もちろんもう毎回毎回っていうか、ありますね。ただそのプレッシャーも最終的には力になってると思ってます。もし僕はどうしようもないやつだったら、期待もされないしと思うので、いいふうに捉えるようにしてますね。


<写真提供:伊藤ミチタカ氏>

――試合前やビッグマッチの緊張とかはいかがですか?

僕はもう本当にすごいナーバスですね。

――そうなんですね。

特にこの6月にあった三冠戦とかは、僕も朝の設営から行ってたんですけど、もうずっとソワソワしてました。試合が近づくにつれ飲んだ物を吐いたりとか、でもやっぱりリングに立った瞬間に何か変わるっていうか、やるしかないなって思うんで、吹っ切れることができるんですけど、それまではもう本当にやりたくない、逃げ出したいなとか思うときも多々ありますね。


<写真提供:伊藤ミチタカ氏>

――同年代の人にもビジネスで大事なプレゼンであったり、何か大きな舞台で発表しないといけないっていう人たちに対してアドバイスできることってありますか?

そういう部分では、それを任されてる人間なんだと信じる。例えば大舞台で注目される事だったりとかはある程度期待されてるってことなんで。それをもう信じ込むしかないっていうか、期待されてるから大丈夫なんだって自分は言い聞かせますね。

――自己暗示をすごくかけるような感じでしょうか。

そういう感じです。

――選ばれし人の大変なプレッシャーですね。

そういう部分っていうのはやっぱり普通の人ではなかなか感じられないと思うんで、非常にありがたいなと思っています。

 

②ゼンニチ新時代についてどう思う?

――次はゼンニチ新時代について質問です。先日ご自身のXでも元旦に「俺は今、全日本の未来と言われているけどそれも2023年で終わりにする 退団者が出て、全日本に対する不満も不安もあると思う。だから俺は全日本の”未来”から”今”になる。なってみせる。この全日本のリングで、明るく 楽しく激しいプロレスで。」というような投稿がありました。改めてこの真意をお話しください。


<写真提供:伊藤ミチタカ氏>

大晦日の試合で僕と本田(竜輝)はNew Periodを組むときに「宮原健斗を倒す、今の時代を変える!」って言って組んだんですけど、あの試合に限ってはやっぱり宮原健斗を応援してましたね。来場者の中には中嶋勝彦選手のことを応援してて、代々木で勝利を望んでいたファンもいらっしゃると思うんですけど、大多数はやっぱり全日本が好きで、宮原健斗を信じてあの会場に来てると思うんですよ。
そこであのボンバイエでの入場があって、勝って1・2・3、ダァー!で締められて。せっかくプロレスを見に来てくれた方たちが何かなんていうか、悲しい顔して帰ってるとか、なんかすごい居ても立ってもいられなくて。なんていうんですかね、本当に小さな些細なことですけど、少しでも僕が発言して、1月2日の大会ちょっと楽しみだなとか、1月から行ってみようかなって思えるんだったら、そんないくらでも時間を使いますし。
やっぱり現状の全日本プロレスいろいろありますし、それに対してお客さんに向かって未来を信じてくださいって言っても、いつなのってなっちゃうじゃないですか。僕もいつまでもスーパールーキーとか超新星とか言ってる場合じゃなくて、本当に1人の柱っていうか、宮原健斗がいて、諏訪魔がいて、青柳優馬がいて、安齊勇馬がいてみたいな感じに1日でも早くなれば。全日本がより楽しくなるんじゃないかなと思って、本当本心でああいう投稿をしましたね。


<写真提供:伊藤ミチタカ氏>

――なるほど、居ても立っても居られない気持ちがこういうふうな形で出たという感じなんですね。「”未来”から”今”」っていう部分では覚悟の表れとも感じました。

➡次ページ(闘魂スタイルを標榜している現三冠王者・中嶋勝彦について)へ続く

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