【DDT】遠藤哲哉がタイトル戦で初めて竹下幸之介を破り、KO-D無差別級王座を奪還!「俺が先頭に立って、DDTの選手全員でもっとDDTを大きくします」

 DDTプロレスリングが3月20日、東京・両国国技館で「Judgement2022~DDT旗揚げ25周年記念大会~」を開催。メインイベントでは遠藤哲哉が46分超えの死闘を制し、ライバル竹下幸之介を破り、1年2ヵ月ぶりに同王座を奪還した。

 序盤はじっくりしたグラウンドでのレスリングで静かにスタート。20分過ぎから激しい一進一退の攻防になると、あっという間に30分が経過。遠藤はひねりを加えたラ・ケブラーダ、カナディアン・デストロイヤーで攻め込み、バーニングスター・プレス(シューティングスター・プレス)を繰り出すもカウントは2。

35分過ぎ、今度は竹下が強引なジャーマンで投げ捨て、変型Plus Ultraで絞め上げるも遠藤がエスケープ。40分過ぎにはラリアットの打ち合いから、遠藤がハンドスプリング式オーバーヘッドキック、雪崩式カナディアン・デストロイヤーで攻め立てた。

その後、ジャーマンの応酬から、遠藤が秋山準に伝授されたエクスプロイダー3連発。これを竹下がクリアすると、遠藤は旋回式トーチャーラックボム、さらにバーニングスター・プレス2連発をさく裂させて3カウントを奪った。

 遠藤は「竹ちゃん、今日デビューして初めて、竹ちゃんと同じ時代、同じ団体、ここDDTでプロレスができること、うれしいと思ったよ。これからも俺がこのDDTのリングに立ち続ける限り、竹ちゃんのことは大嫌いだ。今日はありがとう」とマイク。遠藤が握手を求めると、竹下は応じなかったが、遠藤の手を揚げた。

 立会人の小橋建太氏からベルトを授与された遠藤は「ついに竹下幸之介からタイトルマッチで勝利しました。メチャクチャうれしいです。遠藤哲哉は竹下幸之介に勝ったことにより、一つ完成しました。でも完結ではありません。まだこれからも続きます。DDT26年目、まだまだ旅の途中です。俺は一人でDDTを大きくする、そんなでかい人間ではないと思ってます。俺が先頭に立って、DDTの選手全員でもっとDDTを大きくします。26年目のDDTから目を離すな!」と締めくくった。

 バックステージで遠藤は「絶対泣くもんかと思ってたんですけど、やっぱ最後、来ちゃいました」と涙を浮かべ、「DDTで10年前にデビューして、今日すべて報われたと感じてます。まだまだ俺もDDTも、昨日の東京女子も、プロレスリング・ノアも、サイバーファイトは完結してないんで。これからも26年目、50年、100年とずっと続いていきます。俺がここDDTの先頭に立って、DDTの選手、ほかのグループの選手、全員でもっとでかい団体にします。もっとでかい夢を皆さんにお見せします」と決意表明。

 DDT初進出となる5月1日、横浜武道館で初防衛戦を迎えるが、挑戦者について「誰でもいいです。挑戦したいヤツ。俺こそがDDTを背負う覚悟があるという人間がいれば、どんどん挑戦して、名乗りを挙げてきてほしいなと思います」と話した。

 一方、王座から陥落した竹下は「僕が日本武道館のDDT15周年大会でデビューしてから、約10年。僕が10年でやってきたことは、今日の対遠藤哲哉1試合にすべてぶつけられたと思います。僕も遠藤哲哉も、ここから先もあるし、DDTも26年目以降があるんで。こんなところでまだまだ止まってられない」と前を向いた。

 王座戦の立会人を務めた小橋氏は「竹下君がジャンボ鶴田さんのような感じがして。ジャンボさん的な身体能力の高さだったり、スタミナの回復。そして余裕。そういうものを感じた部分がありました。竹下選手をガンガン潰すような選手が現れてきたらおもしろいなと思います。その竹下君に勝った遠藤君。素晴らしいバーニング魂だと思います。やられてもやられても起き上がってくる気持ちは、すごく試合を見ていて感じました。タイトルは獲るより守る方が難しいと言われてる。どういう防衛ロードを歩んでいくか、楽しみです」と語った。

 また、大会を総括した高木三四郎社長は「(メインは)60分あっても決着つかなかったんじゃないかというくらい、どうなることかと思って見ていたんですけど、やっぱりすごかった。今のDDTが誇る最高峰の試合だったと思います。DDTの最高峰はプロレス界のどこに出しても恥ずかしくないくらいの試合だった。それくらい遠藤哲哉と竹下幸之介の試合は、それだけで一つのブランドになったんじゃないかと思います。3年ぶりの両国国技館大会で、いろんな感慨深いものがあります。年1、2くらいは両国とかの規模感でやりたいというのが希望です。来年、また夏に戻したいなというのはあるんで。あと、すごくDDTを初めて見た人が多かったです。この辺はWRESTLE UNIVERSEが普及してきたのかなと思っていて。東京女子、ノアだけを見てきた人とかもいたし、ふだんは新日本、全日本しか見てないという人もいたので。やってきたことが点と点でつながってきたというか。WRESTLE UNIVERSEを伸ばしてきて、ようやく実になってきたのかなと実感できた。DDTとしては、別に終わるわけじゃないんで、30年、40年、50年、100年と続けていかくちゃいけないと思ってます」とコメント。

【大会名】Judgement2022~DDT旗揚げ25周年記念大会~
【日時】2022年3月20日
【会場】東京・両国国技館
【観衆】2,516人(満員)

▼メインイベント ジャパンベーカリーマーケティング presents KO-D無差別級選手権試合 60分一本勝負
<王者>●竹下幸之介 vs 遠藤哲哉○<挑戦者>
46分30秒 エビ固め
※バーニングスター・プレス2連発。竹下が3度目の防衛に失敗、遠藤が第78代王者となる。

〈写真提供:DDTプロレスリング〉

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