【DDT】クリス・ブルックスが入江茂弘を破りKO-D無差別級王座初V!次期挑戦者に引退する赤井沙希を指名

 DDTプロレスが9月9日、東京・大田区総合体育館でビッグマッチ「DDT BIG BANG 2023」を開催した。KO-D無差別級王者クリス・ブルックスが入江茂弘との激闘を制し、初防衛に成功。クリスは次期挑戦者に11月に引退する赤井沙希を指名し、9月24日、後楽園ホールでのV2戦が決まった。

 クリスと入江は英国とドイツで1回ずつシングル戦を行っており、戦績は1勝1敗で、今回が決着戦ともいえる一戦となった。

 序盤は静かなレスリング勝負で進んだが、5分過ぎには場外戦に発展し、テーブル、イスを使ってハードコアファイトに。クリスは立てられたテーブルにパイルドライバー一閃。リングに戻ると、クリスのチョップと入江のエルボーの応酬に。クリスが雪崩式ダブルアーム・スープレックスを繰り出せば、入江は雪崩式バックフリップで応戦。クリスがグラウンド卍固めで絞め上げれば、入江はキャノンボール連発、ビーストボンバー。

 耐えたクリスはハイキック連打、蒼魔刀、プレイングマンティスボム、ダイビング・ダブルニーと怒涛の攻めも、入江はフォールを許さず。25分過ぎ、クリスが壮絶な張り手連打をかますと、入江はエルボー連打から鋭角にヒジを突き刺してクリスはダウン。それでも蘇生したクリスはハイキック4連発。入江がヘッドバットを叩き込むと、クリスもヘッドバットで返す。そして、プレイングマンティスボム2連発で入江を仕留めた。

 マイクを持ったクリスは「イリエ、強かった。イリエはいつも、“世界すべて(を獲りに行く)”と話す。“世界すべて”頑張ってください。その後、いつでもどこでも、またDDTに来てください」と語りかけ、入江とガッチリ握手を交わした。

 そして、クリスは「勝ちました。まだまだKO-D無差別級王者。次の挑戦者、誰かな? イメージはある。アカイサキ、リングに来てください」と赤井に呼び掛けた。

 赤井がリングに上がると、クリスは「2年半前、後楽園ホールでシングルやった。EXTREMEとアイアンマンの試合。その試合とは全然違う。アカイさん、強い。でももうすぐ引退する。私たちシングルできなくなる。残念でしょ?KO-D無差別級、挑戦したことないでしょ。だから引退前のアカイサキ、挑戦してください」と投げ掛けた。

 これを聞いた赤井は「私が引退するから、その思い出にとか記念に挑戦させてあげるって気持ちがあるんやったら、なめんなよ。そのベルトの防衛ロードの一部になるつもりは一切ないから。後がない人間ほど怖いものはない。腹くくっときな」とキッパリ。クリスが手を差し出すも、赤井は張り手を見舞ったうえで、握手した。

 バックステージでクリスは「死んだ。イリエ、強かった。一番KO-D無差別級チャンピオンになりたいと思う。私、今プロレスだけある。友達は帰った。ファミリーはいない。絶対に負けない。次の挑戦者はアカイ。2年前、シングルマッチした。お客さんいない(無観客)。残念。アカイさん、引退発表した。お客さん、クリスと引退前のアカイの試合見たいって。お客さんいてほしい。だから挑戦してください」と赤井戦を見据えた。

 王座奪還ならなかった入江は「負けてしまって、メチャクチャ悔しいけど、すがすがしい気持ちがあります。何も思い残すことはないまま、DDTを離れたわけじゃないので。戻ってきて、KO-Dに挑戦して、負けたけどスッキリしてます。まだまだ腐っていかんからな。入江茂弘、世界のすべてを獲りに行く」とコメント。

 初のKO-D無差別級王座挑戦が決定した赤井は「挑戦者に私を選んでくれたことはありがたく思ってます。ただ、私が引退するから記念とか思い出みたいに、情けとかの感情があるなら、私にしないでほしいし、なめんなって思います。私はKING OF DDTトーナメント、今回も出れなかったし、D王とかチャンスすらつかめなかった。自分はDDTの選手なので、あの無差別級のベルトをいつか触れてみたい。このタイミングで挑戦できるのは震える気持ちではありますが、もう後がないです。その先、プロレスラーとしてどうなってもいいです。この10年、いろんな思いをして、いろんな覚悟があって、今ここにいる自分すべてをぶつけたいと思ってます」と気を引き締めた。

 大会終了後、同団体ではクリスVS赤井の王座戦を9・24後楽園で行うことを発表した。

【大会名】DDT BIG BANG 2023
【日時】2023年9月9日
【会場】東京・大田区総合体育館
【観衆】1363人

▼オープニングマッチ 30分一本勝負
○高梨将弘&アントーニオ本多&イルシオン vs 夢虹●&須見和馬&瑠希也
8分21秒 回転十字架固め

▼第二試合 フェロモンズvs討伐隊最終完全決着戦!スペシャルシングルマッチ~解散コントラ副社長 時間無制限一本勝負
●飯野“セクシー”雄貴 with 男色“ダンディ”ディーノ vs 彰人○
12分9秒 ヨーロピアンクラッチ

▼第三試合 30分一本勝負
HARASHIMA&○樋口和貞&高尾蒼馬 vs 納谷幸男&高鹿佑也●&正田壮史
10分45秒 体固め
※ドクターボム

▼第四試合 DDT EXTREME&アイアンマンヘビーメタル級両選手権試合~人類みな平等!平田一喜デスマッチ 60分一本勝負
<EXTREME王者>○平田一喜 vs 土井成樹●<アイアンマン王者>
9分28秒 奇跡を呼ぶ一発逆転首固め
※土井がアイアンマンヘビーメタル級王座防衛に失敗、平田が第58代DDT EXTREME級王座3度目の防衛に成功するとともに第1576代アイアンマンヘビーメタル級王者となる。

▼第五試合 KO-D6人タッグ&全日本プロレスTV認定6人タッグ両選手権試合 60分一本勝負
<王者組>○坂口征夫&赤井沙希&岡谷英樹 vs 宮本裕向●&木髙イサミ&ラム会長<挑戦者組>
12分4秒 片エビ固め
※神の右膝。Eruptionが第52代KO-D6人タッグ王座3度目の防衛に成功するとともに第6代全日本プロレスTV認定6人タッグ王座2度目の防衛に成功。

▼第六試合 史上初!時間差スクランブル・バンクハウス電流爆破6人タッグデスマッチ 30分一本勝負
大仁田厚&○ヨシ・タツ&小嶋斗偉 vs 秋山準&高木三四郎●&岡田佑介
9分12秒 エビ固め
※サンドイッチ式電流爆破バットフルスイング

▼第七試合 KO-Dタッグ選手権試合 60分一本勝負
<王者組>火野裕士&●大石真翔 vs 藤田ミノル&KANON○<挑戦者組>
12分54秒 ジャストコブラツイスト
※Ωが初防衛に失敗、藤田&KANONが第79代王者組となる。

▼セミファイナル スペシャルタッグマッチ 30分一本勝負
KONOSUKE TAKESHITA&●佐々木大輔 vs 上野勇希○&MAO
23分9秒 片エビ固め
※BME

▼メインイベント KO-D無差別級選手権試合 60分一本勝負
<王者>○クリス・ブルックス vs 入江茂弘●<挑戦者>
27分36秒 片エビ固め
※プレイングマンティスボム2連発。第81代王者が初防衛に成功

〈写真提供:DDTプロレスリング〉

⇒次ページ【動画】クリス・ブルックスに張り手を見舞う赤井沙希

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