【ジャングル叫女インタビュー】<後編>「叫女は本来、太陽みたいにみんなを明るく照らす存在でしょ」尊敬するKAIRIからの言葉で見えた光
女子プロレスラー・ジャングル叫女は2月21日の記者会見で、フリーランスサミット『NOMADS’』4月14日新宿FACE大会(ジャングル叫女AID)を最後に無期限の欠場に入ることを発表した。
2度目受けた手術の失敗による後遺症が深刻で日常生活にまで支障をきたす状態となっている。ドクターと話し合いのすえ、現状でのプロレス続行は難しいと判断。半月板の再手術、後遺症の原因究明および治療の為に無期限の休業に入ることとなった。
独占インタビュー前編では無期限休業を発表した経緯、ケガによる苦悩、日本での復帰戦について語ってもらったが、後編では『NOMADS’』4月14日新宿FACE大会での対戦希望選手について、クラウドファンディングの実施などを公開。
【ジャングル叫女インタビュー】<前編>「まだまだ試合ができると思っていた」無期限休業発表の苦悩を赤裸々告白
③NOMADS‘ 4.14大会に向けて現在の心境は?
--インタビュー時点では残り2試合、記事が出るころは休業前最後、NOMADS’大会を残すのみです。現在の心境として対戦を希望したお相手、山下りな選手、高橋奈七永選手、水波綾選手、松本浩代選手についてお話を聞かせてください。この4人をどのように指名されたんでしょうか。
左から雪妃真矢、山下りな、ジャングル叫女、高瀬みゆき、夏すみれ
▼海外でも活躍している山下りな
まず、山下りな選手は、8月のNOMADS’大会でリング上から私を呼び込んでくれました。それだけではなくて「かっこいい選手だな」とずっと思っていたし、たぶん昔から海外志向もある方だし、女性だと珍しいデスマッチファイターっていうのもあるし、なんだろうな…(笑)
--近しいものを感じたんですか?
いや、近しいものというよりは憧れに近いような、私にないものをもっているというか。「すげえこの人かっこいいな」と思ったのが悔しくて。だから、呼び込んでくれたのは嬉しかったんですけど、どこか嫉妬心からくる悔しさみたいなものもあって、“乗り越えたい選手の1人”というかんじです。山下さんと試合をするというのが大前提で、NOMADS’にあがりたいと思っていました。
--そのぶつかり合いはとてもわくわく感がありましたよ
あ、本当ですか(笑)。わたしたち2人を知ってくれているファンの方には、「2人が試合したら…」って思ってくれている人は多いのかな。
--かなり多いです。NOMADS’で誰と戦う叫女さんが見たいとなれば、間違いなく山下りな選手だと思います。
えー。
--互いパワーもあるし運動能力も高いので、どんなストーリーが描かれるのか期待してしまいます。
嬉しいですし、期待されればされるほど、ちゃんと乗り越えたいと思う選手ですね。
--指名を受けて山下選手も記者会見で「もし言われなかったら自分から名乗り出るつもりでした」と言っていましたね。
嬉しかったですね。
--僕から見ると相思相愛。とてもいいライバル対決として、リングに復帰する際に山下選手と戦うのも楽しみだなと思います。
▼スターダム旗揚げメンバーでもあり強い選手である高橋奈七永
そうですね。あとは単純に、NOMADS’さんのリングに上がっている選手は、なかなかこれまで試合ができませんでした。自分がずっとスターダムだったので、できることなら初めて試合する選手。そういうことで高橋奈七永選手を上げさせていただきました。
今は奈七永さんもスターダムに上がってますが、自分が練習生になる頃にはいらっしゃらなくて、すれ違いでした。旗揚げメンバーということでスターダムを築き上げてくれた1人ですし、ワールド・オブ・スターダムチャンピオンとして強い印象があります。あとはやっぱりパッションっていう言葉、わたしも大好きなんです。
--似合いますね(笑)
今日も赤いジャケット来てますけど、わたしは本当に“熱いだけの人間”で生きてきているので、情熱だったり熱い部分はやっぱり負けたくないですね。高橋選手が試合中に声を出して気合で乗り切るような部分も、すごい似た部分を感じます。やっぱり1度は試合をしておかなきゃいけない選手なんじゃないかなということで名前を上げさせていただきました。
--ある意味、全女イズムの最後の継承者というか。
そうですよね。わたしも全女さんの試合を何度も見させていただきました。女子プロレスの一番盛り上がった時代を知っている方なので、そういう方と試合ができるのは大事なことなのかなと思います。もちろん対戦が決まれば初めてですし。
--熱さと厳しさを同時に兼ね備えたリビングレジェンドで、叫女選手にとっての成長につながる部分もあるかもしれませんね。この2人のカードも楽しみです。