【KAIRIインタビュー】スターダム復帰から約1年が経過した“海賊王女”が感じる現在
③メルセデス・モネ参戦の衝撃
――そしてその後、挑戦者にまさかのメルセデス・モネ選手。
いやこれも本当に巡り合わせというか、不思議なもので。興味があるという連絡はもらっていましたし、本人もインスタグラムに投稿していたくらいだったのでそれは感じていたんですけど。WWEでやってきましたけど、新日本でお互いフリーとして…まさかまさかですよね。この状況を私もですけど、モネも本当によろこんでくれてましたし、お互いのリスペクトの気持ちはすごいあったので、ああいった試合になったと思うし。嬉しかった、ああいう試合がモネと出来たことが。
――そういう部分、時代が変わってボーダレスになってきていますよね。
そうですよね。特に今年は中邑真輔選手vsグレート・ムタ選手という、夢のような対戦カードが実現したことも本当にすごいなと思いました。WWEが所属選手を他団体に出場させることは今までだったら有り得ないというか、考えもしないことでしたから。
――そうですね。今後も団体をまたいで夢の対決が見れたら嬉しいなと思いますね。ASUKA選手とまたKAIRI選手がどこかでまた…というのも期待したいです。
ASUKA姐さん、またいつかどこかでめぐり逢いたいです。ありがたいことに、アメリカを離れて約3年が経つんですけど、海外からの取材や試合のオファーも実は増えているんです。SNSでも海外のファンの方が英語で早く戻ってきて!とたくさんメッセージをくれるので本当に嬉しいです。感謝しかないというか。
――それはKAIRI選手がWWEで活躍してきたという証ですね。そして現在IWGP女子チャンピオンのモネ選手、次はAZM選手と葉月選手と防衛戦を行います。
まずはモネが日本でどのような試合をするのかが気になりますね。初対戦のAZMちゃんと葉月と、どんな交わり方をするのかなって。一体誰が試合をコントロールして目立つのか興味津々です。ただ、モネも百戦錬磨の選手。一緒にやってきたからこそわかるけど、泥水を飲みまくっていますし。レッスルマニアでもメインをはる器を彼女は持っているから、ここぞという本番は絶対に外さないはず。対する同期のAZMちゃん、そして葉月はスタミナ抜群で3WAYが得意だろうし、この大チャンス容赦なく勝ちに行くだろうなって。ああ、楽しみ!是非会場で見届けたいと思ってます。
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――そしてその勝者に、KAIRI選手とIWGP王座を競った岩谷選手が挑戦するということが決定しています。今後どういう展開になるか楽しみですね。
今は単純にどんな試合が生まれるか…。私はそのIWGPのベルト巻いてる間は、絶対このベルトの価値を上げるっていう気持ちで全試合やってきて、短い間ではありましたけど、自分のできることは全てやったかなと思っていて、少しは価値を上げれたかなと。このベルトの価値を守り続ける試合が生まれていくと思うし、そうなってほしいから。今は見守る側というか、単純に興味がありますね。
④スターダム・アーティスト王座への挑戦
――KAIRI選手は4・2後楽園ホール大会で、QQ(クイーンズ・クエスト)に勝利したプロミネンスに、アーティスト王座への挑戦表明を行いました。その際に、安納サオリ選手となつぽい選手との「REstart(リスタート)」というチームを結成しました。
そもそもわたしとサオリちゃんとなつぽいは、もうかなり前からですよね。6年半から7年前くらいから関わりを持ってて、その当時はスターダムにアクトレスがゲスト参戦をしてくれてたんですけど。そのころは(ジャングル)叫女もいたころなんですけど、スターダムがすごい低迷というか、人数が減っていた時期で選手が足りなくなった時に助けに来てくれたんですよね。その2人がすごい頑張ってくれていたという記憶はあって、またいつか交わる時期があったら…とは思って痛し、動向は気にして見てましたね。
――安納サオリ選手をパートナーに選んだ理由とは?
そうですね。彼女はフリーとしてしばらくやってたんですよね。その間にどんどん自分の力をつけて、いろんな団体でやることって団体それぞれの色もあるし、戦い方もあるし、経験値は本当にぐっと上がったと思うんですよね。しかもベルトも巻いてましたし。ベビーとヒールも使い分けたりしていて、6年前とは全く違う選手になったんだっていうのは、Twitterだけでも分かっていたので、今彼女がスターダムに上がるとどんな化学変化が起きるのかなっていう期待感はすごいありますよね。実際お披露目したときも盛り上がりがすごかったので、すごい期待がありますね。
――なるほど。これからリスタートというチームが新しくスターダムに嵐を巻き起こすのでしょうか。
実は先日3人でリング練習をしたんですが、驚くほどに息がぴったりで。連携攻撃のアイディアも3人で出し合い、良いものが生まれましたのでお楽しみに。もしアーティストのベルトを巻くことができたら、日本全国でたくさん防衛戦をやりたいなって。
――今回は対戦相手がプロミネンスで記者会見でも沸かせていたかと思いますが、記者会見を終えてどのような心境ですか?
やっぱ興味があるんですよね、プロミネンスは。まず世羅さんは数少ない同期なんですよ、2012年デビューで。やっぱり同期だから気になってみてましたし、彼女もいろんな経験を経て、どうなってるのか楽しみですよね。
――木刀でやられた仕返しをしないとですね。
そうですね。ラフファイトというか、デスマッチをやってるくらいそういうのが好きな選手だと思うので、楽しみ!私も、実はハードなの嫌いじゃないので。いやいやどうだろ…、デスマッチは嫌だな(笑)
――相手には鈴季すず選手もいらっしゃいますね。
鈴季すずちゃんが一番興味深い。ハタチですよね?一体何があって、あのような堂々とできるというか貫禄。もうベテラン選手の風格が出てるし、マイクも試合も、マイクはもうあれだけのお客さんの心をコントロールできる側になっている。自分がハタチの頃を思い返すと、あそこまで絶対できないって思うので。一体何者なのかともうちょっと調べたいと思います。
――いろんなことを経験した選手がスターダムのマットに集まってきた試合というのは楽しみですね。
そうですね。私自身もWWEで切磋琢磨してきたので…、本当に楽しみ!
――どういう化学反応が起こるかというところですね。
本当未知なので、ワクワクしてますね。
――「REstart(リスタート)」という名前はどなたが考えらえたんですか?
3人で。3人で話し合いながら、でも以前ユニットを組んだことがあって、その時は「stArt(スタート)」という名前だったんですよね。スターダムとアクトレスの名前を掛け合わせて「stArt(スタート)」。その思い入れがあったので、リスタートで再スタート。
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