【レジェンド外国人レスラー伝】圧倒的な破壊力で日米マット界を席巻した「皇帝戦士」ビッグバン・ベイダー

また1990年2月の東京ドーム大会では、IWGPヘビー級王者としてベイダーは当時の全日本プロレスのトップ外国人レスラーであった“不沈艦”スタン・ハンセンと、壮絶な試合を展開。
試合中にハンセンのパンチがベイダーの顔面に当たり、ベイダーは自らマスクを脱ぐと腫れあがった右目が露わになった。眼窩底骨折の重傷を負ったベイダーはそのまま凄まじい試合を展開、最後は両者リングアウトとなったが、ベイダーの強靭な肉体と精神力を証明し、プロレス界の頂点に立つ資格を持つことを改めて示した。
その後、ベイダーとハンセンはタッグを組み、共に全日本プロレスのリングで活躍。ベイダーのパワーとハンセンのラリアットが融合したこのタッグは、まさに無敵の存在としてプロレスファンの記憶に刻まれた。
日本マット界ではアントニオ猪木をはじめ、藤波辰爾や長州力との激闘を展開し、闘魂三銃士、全日四天王、UWFインターの高田延彦と言った歴戦の強者と名勝負を繰り広げた。

特に猪木ファイナルカウントダウンでの一戦は、引退間近の猪木に対し、凄まじい破壊力のパワーボムや投げっぱなしジャーマン、ムーンサルトプレスなど限界ギリギリまで追い込んだ試合は今でもアントニオ猪木の不屈の名勝負として、プロレス界の語り草となっている。
日本だけでなく、ベイダーはアメリカでもその力を見せつけた。1990年代初頭、WCWに参戦したベイダーは、リック・フレアーやスティングといったトップレスラーたちを相手に激闘を繰り広げ、ついにWCW世界ヘビー級王座を3度獲得した。
また“超人”ハルク・ホーガンとも抗争を展開したベイダーは、アメリカと日本のプロレス界で同時に頂点を極めた数少ないレスラーの一人であり、その強さは世界中で認められた。

ベイダーのファイトスタイルは、その巨体からは想像できないほど俊敏で、アクロバティックなムーブも取り入れ、観客を驚かせ続けた。彼のスプラッシュやパワーボムは、相手にとっては一撃必殺の技であり、リング上ではまさに恐怖そのものだった。
ベイダーの強さは、単に体力や技術だけでなく、その精神力と闘志にも支えられており、どんな相手に対してもその負けん気の強さがファンを魅了した。
「皇帝戦士」ビッグバン・ベイダーは、その巨体と破壊力、そして圧倒的な存在感でマット界に大きな足跡を残した。
アントニオ猪木からスタン・ハンセンまで、数々の名レスラーたちとの激闘を繰り広げ、日本とアメリカの両国で伝説を作り上げたビッグバン・ベイダーの名前は、今後も語り継がれるであろう。















