【編集長インタビュー】復活「プロレス・スターウォーズ」を作者・みのもけんじ氏が語る

昭和のプロレスファンをワクワクさせた人気漫画「プロレス・スターウォーズ」が現代に蘇った。新シリーズ「プロレス・スターファイル」として復活。作者・みのもけんじ氏がプロレスへの熱い思い、今後の展望を明かした。

――超人気漫画「プロレス・スターウォーズ」は、月刊フレッシュジャンプの1984年(昭和59年)2月号から1987年(昭和62年)10月号まで連載。「現実」と「夢とロマン」が交錯して、昭和のプロレスファンを熱狂させました。それが今年6月「プロレス・スターファイル」(単行本)として再始動。第一弾は「武藤敬司編」でした

プロレス・スターファイル 武藤敬司編

みのも 実は3年前に話が持ち上がり、色々あって、やっと仕上げることができたんです。

――構想3年…復活第一弾として武藤選手を選ばれたのは?

みのも 武藤敬司として、またグレート・ムタとして、世界を股にかけて大活躍してきたスーパースター。彼の自伝としても描きたいと。歴史がありますからね。日本ではもちろんですが、WCWのメインイベントを張るなど、世界的な文字通りのレジェンド。海外での知名度も一番で、世界中に「ムタ、武藤に憧れてレスラーになった」という選手が、たくさんいるそうじゃないですか。

――今で言ったら、WWEで頑張っている中邑真輔。いや、それ以上かもしれませんね

みのも そんな武藤選手、ムタ選手の実際のレスラー人生を、例えば、ヘルメットを被って「スペース・ローンウルフ」として凱旋帰国したいきさつとか、「ナウ」リーダーVS「ニュー」リーダーの抗争で、若いのになぜか「ナウ」リーダーサイドに加わった理由など、史実をふまえて振り返り、加えて「夢の対決」を描いています。

――読み応えたっぷりの作品です。第二弾以降は?

みのも まだ、これからなんですが、ジャンボ鶴田さんまでは、前シリーズで取り上げているので、それ以降の世代の選手を題材にしたい。候補は三銃士、四天王始め、たくさんいます。蝶野正洋選手、橋本真也さん、三沢光晴さん、小橋健太さん、川田利明さん、田上明さん…。彼らの生い立ちから、プロレス入門のいきさつ、デビュー後のレスラー人生…現実の世界をしっかりと書き起こし、その後の「夢とロマン」を漫画にしたい。世代の違う選手と闘ったり、夢のコンビを結成したり、夢の対決や夢のファイト…考え出したら、ドンドン広がります。

――世代も様々なしがらみもない「夢の舞台」ですね

みのも 引退して飲食業など、別の世界で第二の人生を歩んでいる選手が、かつての盟友のピンチに駆けつけるとか…闘いの舞台も、現実と夢がクロスする、全く新しいリングが出来上がるかも。

――現在のプロレスは、いかがですか?

みのも 大谷晋二郎選手が中学生の時「プロレス・スターウォーズ」の大ファンだったそうで、ZERO1を会場観戦する機会も多いですね。ZERO1はゴツゴツ、ガンガンいきますよね。昭和のストロングスタイルというか。大日本プロレスもそうですね。関本大介選手、岡林裕二選手。そして大日本マットで活躍し、全日本プロレスの3冠王者にもなった石川修司選手ですか。

――新時代のプロレスは?

みのも ケニー・オメガ選手は、とんでもないですね。映像でみても、あれだけスゴイのだから、会場で生観戦したら、驚きの連続でしょう。あのオメガ選手と互角以上に渡り合うオカダ・カズチカ選手始め、新日本プロレスの皆さんは、驚異としか言いようがない。ウィル・オスプレイ選手のファイトなんて、速すぎてわからなくなってしまう時があります。攻守が一瞬で入れ替わる。どっちが攻めていたのか…技の名前もそうですが、なかなかついていけない。とにかく人を熱狂させられるプロレスラーの魅力には、いまでも変わらず、ひきつけられます。

――女子プロレスもご覧になりますか?

みのも ASUKA選手の試合は良く見に行きました。渡米前にポスターを描いたこともあります。同じ大会に出場していた、グレート小鹿さん、百田光雄さんや越中詩郎選手なども、一緒でした。グレート・カブキさんとは同郷(宮崎県延岡市)で、ゆでたまごの嶋田隆司さんらとカブキさんのお店によく伺うんですよ。

――海外プロレスは?

みのも WWEはテレビでチェックしています。選手はもちろん、ビンス一家のパワーは誰もかなわないですね。

――彼らと日本人選手の絡みも楽しみです

みのも それが、最近は権利関係が厳しいですからね。なかなか難しいです。そして、今の選手はコスチュームが多彩ですから、漫画で描くのも大変です。昔はタイツ一丁で、まあ、色がついているぐらい。今はヒラヒラがついていたり、二倍以上の時間がかかります。細かい模様も写真とにらめっこで、角度によって見えない部分は、想像力を働かせます(苦笑)。

――武藤編に続く、新シリーズ第二弾、第三弾に期待ですが、デスマッチ系はいかがですか?

みのも 大仁田厚さん…引退されたんですよね。彼は「猪木さんとやりたかった」と言っているんですか。全盛期の猪木さんを蘇らせますか。とにかく人を熱狂させられるプロレスラーはスゴイです。どんどん進化するプロレス…怖いぐらいですが、多くのプロレスラーの現実と夢とロマンを描いていきたいですね。

昭和のファンを熱狂させた「プロレス・スターウォーズ」に続いて「プロレス・スターファイル」が、新たな旋風を呼び込めるか。プロレス愛を貫く、みのもけんじ氏の熱いペンに期待が高まっている。

柴田惣一 (プロレスTODAY編集長)
「プロレスTODAY編集長」であり「プロレス解説者」。 〝千のネクタイを持つ男”の異名もあり。 テレビ朝日「ワールドプロレスリング」、サムライTVでプロレス中継の解説。 今日も一緒にプロレスを楽しみましょう!

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