【W-1】「全ての雑念を払って、中嶋勝彦とのタイトルマッチに挑む」W-1最後のビッグマッチに社長が決意の挑戦!カズ・ハヤシインタビュー

3月15日(日)の『WRESTLE WARS 2020』大田区総合体育館大会で、中嶋勝彦が持つW-1チャンピオンシップに挑戦することになったカズ・ハヤシ。ここ数年はタイトルマッチ戦線から一歩引いていたカズが、なぜ今回大舞台での挑戦を決意したのか?そして、団体の活動休止が発表された中でのタイトルマッチへの思いとは?カズに話を聞いた。

──2.12後楽園ホールでのメインイベント後、チャンピオンの中嶋勝彦選手が、カズ選手を呼び出しました。カズ選手もそれに応じて、リング上に上がりましたけど、どういうお気持ちだったんですか?

カズ 彼は本当のW-1の姿を知らないんだろうなって思いましたね。あそこで僕の名前を出したということは、彼の中で時が止まっているんでしょうね。確かに昔、全日本プロレス時代に中嶋選手とは試合をしていましたよ。でも、最後にやったシングルマッチは約13年半前の大田区体育館ですからね。

──『ジュニア・ヘビー級リーグ戦』の決勝戦ですよね。

カズ そうなんですよね。だから、あれから彼の時は止まっちゃってるんだろうなって思いました。

──確かに中嶋選手はもう10年以上もノアのリングを戦場にしているわけですし、そこまで他団体のことを気にすることもなかったと思います。

カズ うん。だから、出す名前も限られちゃうんでしょうね。ぶっちゃけ、あの当時、彼と試合していたのはジュニアの僕や近ちゃんになりますからね。

──ただ、中嶋選手の挑発に対して、カズ選手も蹴りという形で応えました。あれは「自分が獲り返しにいかないといけない」という気持ちに駆られての行動だったのでしょうか?

カズ そうですね。行かなくちゃいけないなという気持ちでしたね。実際、僕もタイトル戦線からは随分と離れているわけですよ。なぜかと言うと、僕はこのW-1の選手のポテンシャルの高さとかを信じているし、実際に高いと思っているからです。彼らが一生懸命にやって、自分たちでメインイベントを張っていく。そういう状況を経験することは、プロレスラーとして一つの財産になるし、それをやっていけていた。こちらが作った大きな壁もあったし、それを乗り越えて、自分たちでチャンスをドンドン掴み、メインイベントを張っていけるまでに成長した。だから、引いていたわけですよ。

──もう若い選手たちにメインを任せても大丈夫だと。

カズ そう思っていました。だから、一戦を引いた立場で何をやらなきゃいけないかって言ったら、大舞台を用意することだなと思ったんです。それが大事だと思ったんですね、今の僕のプロレスキャリアを考えたら。W-1ではW-1でのポジションがあると思っているし、現在はそういった舞台を作るポジションだと思っていたから。まずは、彼らが活躍できる舞台を作ることですよね

──それが大晦日の『WONDER CARNIVAL』であったり、今回の『WRESTLE WARS 2020』でもあるわけですよね。でも、そういう立場にありながら、あえて中嶋選手の挑発に応じて行動に移したのは、やはりプレイヤーとして燃えるものがあったということなんでしょうか?

カズ 芦野や稲葉たちが「俺らのベルト!」っていう意識で作り上げてきたものを、放り投げたという行為は僕にとってはやっぱり許せないことなんですよ。若い彼らにとって、「メインイベントでタイトルマッチをやれ」、「興行を締めろ」っていうのは大きなお題なんですよ。それをこなすことは大変なことですからね。それを彼らはずっとやって来た。その気持ちを考えちゃいましたよね。そういう思いの詰まったベルトなんですよ。それを僕は言いたかった。それがあの蹴りという形で表れちゃいましたね。W-1は歴史の浅い、若い団体ですよ。そこをみんなの思いで歴史を作り上げ、ベルトの価値を作り上げきたんです。だから、それを放り投げたことはとてもじゃないけど許せないですよね。

──旗揚げしてから6カ月分の思いは積み上げられているわけですからね。

カズ そうなんですよ。長くベルトを持っていた芦野にしても、この団体でデビューしているし、思いは強いですよ。稲葉だって、日本でのデビューはこのW-1ですからね。

──彼らの思いを代弁した行動だったということですね。

カズ そうですね。だから、今回ばかりは僕に行かせてくれという気持ちです。

──わかりました。では、現在の中嶋選手についてもお聞きしますけど、じっくりと試合を見たのは久しぶりですか?

カズ そうなりますね。しかし、えらい変わりようでしたね。全日本時代はジュニアでしたけど、今はヘビー級でやっているわけじゃないですか。身体も大きくなったかもしれないけど、コンディションもよさそうだったし、何より体格とか関係なく、彼が醸し出すオーラが全然違いましたね。さらに脂が乗っている印象を受けました。

──あの当時はまだ10代でしたけど、現在はもう30代ですからね。だから、一番変わった部分はレスラーとしての見せ方ですよね。爽やかな少年だった頃と違い、今はW-1に対してかなり上から目線の挑発が目立ちます。

カズ あれはあれで本気でムカつくし、いいんじゃないですかね? 相手を本気にさせなくちゃおもしろくないですから。実際、僕も本気になっちゃったわけだし。ただ、試合もとても余裕を持ってしていましたよね。以前は最初から最後までグアーッてアクセル全開だったんですけど、今は力を抜く時は抜くし、見る時は見る。そういう緩急のある闘い方ができるようになりましたよね。だから、もう以前闘った時とは別人ですよ。当時の彼と比べること自体がかわいそうだし、僕の頭の中では別人として、イメージトレーニングをしていますよ。

──そういう中嶋選手との闘いで、何をファンに見せたいと思っていますか?

カズ プロレス人生というか、歴史っていうんですかね? レスラーそれぞれに人生と歴史がありますし、その違いを見せられたらなと思います。昔、彼と闘っていた時は、彼もまだ駆け出しだった。でも、今はノアを代表するトップレスラーになっている。一方の僕はリング上のことは若い人たちに任せる部分も出てきたと。それがこの10数年間でできた違いだと思うんですけど、それも人生ですから。そのぶつけ合いを見せたいですね。

──また、今回は4月1日の後楽園ホール大会をもって、団体が無期限で活動休止という発表がありました。そういう状況下でタイトルマッチに臨むわけですけど、改めてファンの皆さんに何かありますか?

カズ 僕らの力が及ばずにW-1を活動休止という状況に追い込んでしまったことは申し訳なく思っています。確かにその状況でのタイトルマッチは精神的にもきついですし、足の怪我もありますよ。でも、全ての雑念を払って、万全の状態で僕は中嶋勝彦とのタイトルマッチに挑みます。それだけの相手だと思っていますし、皆さんに楽しんでもらえるような試合をしたいと思いますので、ぜひご来場ください。

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