小橋建太が語る“不沈艦”スタン・ハンセンとの後楽園での秘話、引退から10年が経過した現在

②女子選手の活躍をどう見ている

ーー今、日本マット界の女子プロレスラーが非常に活躍している現状を小橋さん的にはどういう風に思っていらっしゃいますか。

女子選手の活躍は注目しています。Fortune Dreamの今回も含めて参戦してもらってますし、フリー選手も含めて多いじゃないですか。先日スターダムで現役引退したひめか選手も昨年Fortune Dream 7に出てくれましたよね。

――ひめか選手は大きいからやはり見栄えがしますよね。”ジャンボプリンセス”として彼女もやってたんですけど、25歳で引退ということに。小橋さん的には、彼女にかける言葉は何かあったりしますか。

いや、ちょっと早かったかな。もうちょっと見たかったですね。去年もいい感じで、いい試合をやってくれたので、Fortune Dreamでまだ見たかったなというのはありますけど。本人が決めた以上は、違う世界で頑張ってほしいなと思います。


③Fortune Dreamに参戦させたい選手とは?

――いろんな選手が上がってくるFortune Dreamですが、誰を上げたいなというところって、毎回悩んだりしますよね。

それはしますね。これだけ選手がいるので誰を選ぶかというのも難しいです。やっぱりみんな団体がありますからね。

――あとそのときの団体の状況にも応じて、タイミングが本当に合わないと難しい場合もありますよね。

そうです。その日に試合が入っているとか、そういうこともありますし。まずは団体に声をかけないといけないですし。

――小橋さん的にFortune Dreamにはこういう人に出てほしいみたいな、基本みたいなものは何かあったりしますか。

基本というか、やっぱり一生懸命な選手がいいなと。試合に一生懸命であったり、自分のスタイルに自信を持っていたりとか。そういう何かに一生懸命な人がいいかな。

――なるほど。小橋さん自身が長いプロレス人生の中で、本当にその一生懸命さで私たちファンを喜ばせてくれた。そういう小橋さんがある意味認めた人だから、この大会に参戦しているという風にファンは見ていると思います。

出場してくれたあとに名前が知れ渡ったという選手もいました。『いい試合してるな』『あの選手いいね』と広がっていきますし。そういう注目をされる大会にしていきたいなと思って開催しています。今年で8回目です。

――8回、いろいろ大変だったと思いますけれども。でもこれをやり続けてきて、やっぱり良かったですよね。

そうですね。やっぱりいろんな試合を見られますし。トークバトルとか、そういうこともいろいろ取り入れた試合形式。女子プロレスを入れて、トークバトルも入れてという形でやってきて、今回女子の試合が2試合ある。それだけ女子の試合がクオリティが高くなってきているというのもあるんですね。今回もKAIRI選手に声をかけたら、チーム200キロも出てくれたりとか。今回、里村明衣子選手にも電話したんですけど、彼女はWWEでいまでれないんですよね。

――そうですね、ご本人は今出られない。

あとチームでも面白いなとか。今、〇〇も候補に上がってますよ。

――でも小橋さん、その辺の視野が広いですね。

そういったいい選手たちなど、どんどん声をかけていきたいと思っています。


④引退してから10年が経過し、現在振り返っての心境とは?


※写真提供:伊藤ミチタカ氏

ーー引退してからちょうど10年が経過します(2013年5月11日、日本武道館)。引退後の10年を振り返ってみて、なかなか一言で表すことはできないですけれど、いかがですか。

10年。早いようで、長いような。長いようで、早い。早いようで、長い。10年ひと昔って、昔言ったじゃないですか。今、10年ひと昔じゃないですよね。

――10年、すごいですよね。小橋さんのことはデビューの時から観てました。小橋さんのファイトに本当に勇気づけられました。全日本プロレスでは鶴田さん天龍さん、そして四天王を含めて、皆さんの試合で勇気と元気を頂きました。そういう偉大な方とこうやってお話しできるのは、本当に幸せの極みです。

僕らはそうやって応援してもらったことは、やっぱり宝ですよ。プロレスをやって一番嬉しかったことってそういうことですね。応援してもらったことが、やっぱり一番嬉しいです。

――小橋さんがマット界で築いて来られた歴史に、今も勇気づけられてるファンの人が沢山います。今もイベントに熱心に駆けつけるファンも多いですし。こうやってプロレス界に携わってしっかりとOBとして応援してくれている姿。そしてプロデューサーとしてやっている姿を見られるのは、ファンとしては本当に嬉しいと思います。

そうですかね。

――私自身もやっぱり感激していますし。あの四天王時代の人なんかは、やっぱりあの激烈を極めた、究極ギリギリの極限ファイトを演じてこられた方という部分では、本当にもう尊敬の言葉では語りきれないくらいのものがありますね。

そう言ってくれると嬉しいです。

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